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『世にも奇妙な物語』と小説のアイデアが被ってしまう問題

以前、「ミクロ的世界観」の小説を書こうとしたことがあります。

『中二階』ニコルソン・ベイカー(著)というアメリカの小説がありまして、サラリーマンが昼休みにオフィスの中二階を移動するたった十分程度の話で、小説を一冊書いてしまっているんですね。


靴紐はなんで左右同時に切れるのか、とか、昼休みの時間はトイレに行ってからカウントされるのかトイレに行く前からカウントされるのか、みたいなどうでもいいことを、主人公がくどくど考察し続けるっていうコメディなんです。


で、自分でもこういうミクロ的な細かい世界観の作品を書きたいっていろいろ考えてみたんですけど、退屈になってしまったり、難解になってしまったりで、なかなか作品としてまとめづらいんですね。


そんなとき、世にも奇妙な物語の『夜汽車の男』を観ました。


この話のあらすじは、主人公(大杉漣さん)が夜汽車に乗って、駅弁を食べる、というそれだけなんです。

ただ、この男は駅弁の食べ方に異常なこだわりがあって、西洋式の食べ方(まずスープを呑んでオードブルを食べて、というように、徐々にメインのおかずに向かって進んでいく方式)でもなく、東洋式の食べ方(三角食べに代表されるように、さまざまなおかずや主食を交互にバランスよく食べていく方式)でもない、独自の食べ方を編み出したりするわけです。



『夜汽車の男』を見て、


「やられた!自分がこういう話を書きたかったのに!」


と地団駄を踏んで悔しがりました。

というわけで、僕の創作するうえでのライバルは『世にも奇妙な物語』なんですよね。

いつか『世にも奇妙な物語』より面白い話を自分でも書きたいと、日々アイデアを考えています。

本日(6月8日9時~21時10分)放送の『世にも奇妙な物語’19 雨の特別編』も楽しみですね!


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