見出し画像

僕の何かを動かした

今日、初めて一緒に仕事をした年上の女性。

私達の仕事は、人を相手にしている。

仕事中、その女性が相手と電話を終えた時、

「わたし、ついつい話が長くなるの。何分かかりました?」

と早口で僕に問う。

隣で女性が話す声が時々聞こえていた。

相手の困りごとの相談に乗っていたようだった。

女性のその言葉には、わざとらしさは全くなく、

むしろ心からのものだった。

すかさず、その女性は続けてこう言った。

「これが私の仕事です」と。

そう言い放ったのだ。

清々しい。

そしてカッコよくも見えた。


僕は自分の仕事に、こんなにも自信を持っていただろうか。

そんな生き方をしてきただろうか。


仕事とは、それなりに向き合ってきたつもりだ。

そして、どう生きたらいいのかも。

ただ、今の僕にはあの女性のように、言い放つことはできない。

なぜだろう。

経験がさせるの?

その人の人格がそうさせるの?


僕には、

答えが出ない。

あの女性が僕に教えてくれたことは、

なんだったんだろう。


答えが出るのは、もう少し先かもしれない。

でも、

女性との出会いは、

僕の何かを動かしたに違いない。

だから、あの女性には感謝をしたい。

「ありがとうございました」と。


そして僕はその答えを探しに、

歩き始めるのだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?