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「遠野の妖怪アイコンフェスティバル」について

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いよいよ秋が来ました。

遠野の田んぼは金の稲穂が頭を垂れて風にゆれていることでしょう。
この美しさに私は魅了されてしまいました。

遠野は古く江戸時代には南部藩の城下町であり、
沿岸部と内陸が交差する経済の中間地として栄えました。

多くの人や物資が往来し、近くには金山もあり、商人だけでなく、工人や職人達の様々な文化が交流し衝突する中継地であることから、遠野の地では沢山の民話が生まれました。

それらの民話を地元の作家である佐々木喜善が収集したものを民族学者の柳田國男が編集して生まれたのが「遠野物語」です。


この「遠野物語」によって遠野は一躍有名になり、人々が民話や伝説を求めて観光にやってきました。

民話や伝説が醸し出すロマンがあり、私の若い頃には遠野といえば、一度は訪れてみたい憧れの地でもありました。

ところが、7年前に遠野を訪れた私は、ちょっとショックを受けました。

遠野の町がなぜか静まりかえり活気がなく、なんとなく時代に置き去りにされたような感がありました。

もうあのロマンの地・遠野というより、歳をとってしまった遠野という感じでした。

遠野在住の漫画家の奥友志津子さんと町や郊外を見て廻りましたが、「遠野物語」の影はうすく、河童とザシキワラシくらいがやっと観光資源として活用されているくらいでした。

遠野のお土産品も多くが隣町の花巻で作られており、おいおい、遠野はどうなってるの?という思いでした。

なぜ遠野は遠野物語の妖怪たちを有効活用しないの?

今、世界中が妖怪ブームであり、遠野は妖怪の原産地なのになぜ指をくわえたままで、それを利用しないの???という疑問が湧きました。

水木しげるさんの妖怪は、水木しげるという個人がつくりだしたものですし、 ポケモンもその他の妖怪たちも全て個人或はグループのクリエーター達が作りだしたものです。

しかし、遠野の妖怪は、
◎遠野という土地全体の風土と歴史の中から生まれてきた妖怪です。



いわば、遠野は妖怪の老舗でもあり、遠野中が妖怪の聖地でもあり遠野の妖怪は遠野の住民の所有するものなのです。

だからこそ、遠野は妖怪を資源として商業や観光に使えばいいのにな~と思いました。

ただ、その場合これまでの古いイメージの妖怪では、現代には通用しないでしょう。だから現代に通じるポップな妖怪を皆で造りだし、所有し、活用したらいいのです。

そうして考える中で思いついたのが、

遠野市民や子供たちが再び妖怪を産みだしたらいい!というアイディアです。

もしかしたら、今も妖怪のことを覚えている爺ちゃんや婆ちゃんがいるかもしれない。

もしかしたら、爺ちゃんや婆ちゃんから妖怪やザシキワラシのことを聞いた子供がいるかもしれない。

そんなことがなくても、ここは妖怪の聖地で産地なのだから、ドンドン新しい妖怪を、
●自分達の手でつくりだしたらいいんじゃな~い!!



高いお金を払ってデザイナーとかクリエイターとかなんだかわけのわからないコンサルタントなんかに依頼しなくても、

●自分達で描いて、それをPCで加工して、さらにシールにしたり、ラベルにしたりして、自分たちの遠野オリジナルを創り出して、

遠野は妖怪の産地で聖地であることを内外にたくさんアピールしたらいいのになあ~と思いました。

以前、東京の銀座にある岩手県のアンテナショップにいきました。そこで遠野産の産物を探したのですがなかなか見つかりません。つまり遠野といえど、多くの品物の中に埋もれてしまっているのです。

一つはディスプレイの関係で、品物があちこちに分散されて置かれていたこともありますが、しかし、もし遠野産を示す確実なアイコンがあれば、さっとそれが目にはいったと思います。

 それこそ、遠野産にはすべて、妖怪アイコンがついていればすぐ目に入りさらに
他の品物との●差別化ができます。

要はそのアイコンをつくることを難しく考えなければいいのです。
●低コストでつくるためにも
●自分達の手で造り出せばいいのです。

それで私は奥友さんと一緒にまず、アイコンを自分達の手で造りだすイベントを企画しました。それが「遠野の妖怪アイコンフェスティバル」です。



●まず自分達で描いてみること。
●自分達で面白いものを描き、作り出せることに気づいてもらう。

おそらく遠野の人達のDNAは妖怪については、なじみがあり、よその人よりか距離が近いと思います。


だからまず、自分達の中を掘って耕してみましょうと、提案を籠めて企画書を作り、ポスターとチラシをつくり奥友さんと私とでいろいろと廻ってお願いをしました。ポスターやチラシその他の経費は私の年金から捻出しました。

もうこうなったらやれるだけやってみようと思いました。だって思いついたんだもの!!

既成観念や先入意識に縛られている人達は、まさか素人が描いた絵で何かがうまれるなんて考えもつかないかもしれませんが、実は現代のビジネスは、素人のオンパレードです。

情報社会というのは、情報が独占されない社会でありだれにでもチャンスが与えられているのです。

 逆にこれまでのように企画化されたものや、玄人のものはまとまりすぎたりしていて、あまり受け入れられません。<ふなっしー>がいい見本です。

また情報社会のビジネスとは、
●自分達の文化の延長上にビジネス現象が拡散されて行く社会です。

だからこそ、遠野は妖怪のフィールドでもあり、遠野中が妖怪でいっぱいになることで、遠野妖怪で再び蘇ることも可能なのです。

もともと遠野は妖怪の原産地なのですから、それを拡大し、拡散してビジネス化すればいいのです。

まずは、妖怪の絵を市民や子供たちが作り出す(思いつく)こと。

次のステップはその絵をPC加工してアイコンにし、遠野の物産のしるしとして商品その他に貼る。

遠野は妖怪に産地であることを皆で共有して、遠野のキーワードにする。

さらに、妖怪を共有テーマにした妖怪の民芸品やお土産や妖怪テーマの食べ物やレストラン、また、妖怪を題材にした新しい映像作品やイベントなどを企画して遠野文化を創り出し、発信していければ最高です。



『遠野の妖怪アイコンフェスティバル」今回で2回目です。

どうぞ皆さん、奥友さんと私の(二人合わせて130歳)孤軍奮闘を応援してください。どうぞよろしくお願いいたします。


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