南山大学講師・大月英明の論文不正を問う
大月英明とは何だったのか:南山大学が試されるとき
南山大学講師の大月英明は、『コーネリアス炎上事件とは何だったのか:メディアリテラシーが試されるとき』という論文を、Amazon Kindle本として、572円で自費出版している。また、2022年末に配信されたDOMMUNEの「「小山田圭吾氏と出来事の真相」というネット番組に出演し、この論文に基づいた話をしている。
さらに、「日本教育工学会」2022年春季全国大会でも同じ趣旨の発表をしている。
だが、この論文は盗用・剽窃といった不正行為にまみれている。他人の文章や考え方を参考にしておきながら、その出典を示さず自分のものとして発表しているのだ。しかもそのほとんどが、匿名アカウントによるブログやTwitterからの盗用・剽窃である。
大月英明は南山大学の講師であるから、これは大学による解雇、学術誌からの論文撤回、研究者としての信用の低下など、学術的な問題となるものである。
まさか大学講師が論文のルールを知らないわけがあるまい。大月英明自身が、DOMMUNEの番組に出演時に「学術論文であれば匿名で書かれた文書を引用することはあり得ない。匿名だと真偽が確かめようもなく、また責任の所在もわからない」と発言しているのだ。
勤務先の南山大学でも「レポート・卒業論文作成のための手引き」として、次のようなレクチャーを行っている。
日本教育工学会の倫理綱領でも、次のように定められている。
それでは、DOMMUNEの「「小山田圭吾氏と出来事の真相」出演時の大月英明の発言から、その盗用・剽窃を検証していこう。
藤原悠馬、北尾修一、高村夏輝、こべに、外山恒一からのパクリ
大月英明は、小山田圭吾のインタビューが掲載された「ロッキング・オン・ジャパン」と「クイック・ジャパン」を原典として、「2誌のインタビュー記事をちゃんと読む」ことで、小山田圭吾が「やったこと」と「やっていないこと」を区別する、と語る。
だが、これは大月英明のオリジナルな見解ではない。最初に、藤原悠馬のブログ記事「善悪は常に表裏一体 (小山田圭吾さんのいじめ問題より)」があり、次に北尾修一のブログ記事「いじめ紀行を再読して考えたこと」がある。
さらに、埼玉県立大学・准教授の高村夏輝(ハンドルネームはTakamura)のブログ記事「小山田圭吾『いじめ』バッシング問題」があり、外山恒一のブログ記事「小山田圭吾問題の最終的解決」があり、それらを都合よく切り貼りした「こべに」のブログ記事「小山田圭吾氏いじめ記事に関する検証」がある。
大月論文の2誌を比較検証するという考え方は、これらの記事を下敷きにしていることは明白であり、参考文献として明示する義務がある。だが大月英明はそれを怠っており、これは単なる不備というのではなく、盗用・剽窃という立派な不正行為である。
なぜ、大学の研究者ともあろう者が、これらのブログ記事を参考文献として明示することを拒んだのか。理由の一つが、これらのブログ記事はいずれも取るに足らないヨタ記事であり、こんなものを参照しているのを明示すれば、それだけで学術論文としての価値がなくなるからだ。論文の質の担保は、まず評価の定まった一級の資料を参照していることが前提であり、どこの馬の骨が書いたかわからないブログ記事などをもとに書かれた論文など、紙くず同然である。
自分で語っているように、「学術論文であれば匿名で書かれた文書を引用することはあり得ない。匿名だと真偽が確かめようもなく、また責任の所在もわからない」のである。
藤原悠馬と外山恒一はなぜ相手にされないのか
藤原悠馬のプロフィールによれば、高校まで全く勉強ができず、臨床の経験もないまま独学で生化学をマスターした。セミナー講師であり、占星術師であり、精巣がんを切除術ナシで自然治癒させた。
外山恒一は中卒で、反管理教育の市民活動家だったが、女性を殴った傷害罪と、弁護士事務所への名誉棄損罪という微罪で服役し、それを政治犯として投獄されたと話を盛って東京都知事選に出馬して泡沫候補として活躍し、今は国内向けにはファシストを自称するが、海外向けには妙な誤解を与えるとの理由で絶対にファシストと書くなと読者にお願いしている。
北尾修一も高村夏輝も、藤原悠馬のブログ記事を参照していると思われるが、参考文献の明示はない。こべにもまた藤原悠馬と外山恒一のブログ記事を読んでいるが、その検証記事では彼らを完全に無視している。
東京大学の非常勤講師である片岡大右と同じく、大月英明もさすがにこんなブログが元ネタだと知られるのはまずいと考えているのだ。それでも参考文献として明示しなければ盗用・剽窃にあたる。
もう一つの理由は、「クイックジャパン」元編集者の北尾修一や、北尾が経営する百万年書房から本を出している外山恒一、小山田圭吾ファンのこべにや高村夏輝という人選の偏りも、学術論文においては重大な瑕疵となる。彼らと小山田圭吾との間には明白な利害関係があり、小山田圭吾に有利な証言をする動機が認められる。大月英明はこべにと一緒に「DOMMUNE」に出演する仲間であるし、高村夏輝ともTwitterを通じて交流がある。
したがって学術研究における、フェアネス(公正さ)に反する。
片岡大右は自分が作成協力していることを隠して、こべにのまとめサイトを自分の論文のソースとして使用している。それを岩波書店が掲載。すると今度は片岡大右の論文をソースとして、「こべに」がまとめサイトを更新。このように、仲間内で情報ロンダリングをやるのだ。
大月英明もまた、ネットで見つけたブログ記事から小山田圭吾を擁護できる理屈をピックアップし、元ネタを隠したまま自分の考えとして論文として発表することで、情報ロンダリングを行っているのである。
「こべに」「はっぴーりたーん♪」「含羞と諧謔」のTwitterからのパクリ
大月英明による盗用・剽窃だが、こんなものは序の口で、その元ネタのほとんどはTwitterからのものである。これも出典が一切明示されていない。
「DOMMUNE」で大月が用いたプレゼン画像をもとに、元ネタを暴いていこう。
沢田君からの年賀状については、こべに@kobeniのTwitterからパクっている。
次のツイートも参照しているだろう。
いずれも学術的な訓練を受けていない素人の小山田ファンによる妄想であり、到底、論文のソースにできるレベルの文書ではない。
「給与計算2級」資格所持者の「四次情報、五次情報」というヨタ話をパクる
大月英明は情報科学の専門家を自称しているが、DOMMUNE「小山田圭吾氏と出来事の真相」に出演時に、おどろくべき無知をさらけ出している。
小山田圭吾によるいじめ情報の拡散を説明するのに、本人の語りを一次情報、雑誌インタビュー記事を二次情報、記事の一部を切り取った匿名ブログを三次情報、そのブログを信じたツイートを四次情報、そのツイートを報道した毎日新聞を五次情報、と述べているのである。
学術分野はもとより、マスコミでもマーケティング理論でも、情報の性質の分類をするのに、四次情報、五次情報などというのは聞いたことがない。
一次情報とは、本人が直接の体験から得たオリジナルな情報・考察などである。二次情報とは、他人を通して得た情報。テレビや新聞から得た情報もこれである。三次情報とは、情報源が不明の情報。
これだけあれば用が足りる。四次情報、五次情報などというのはヨタ話である。
小熊英二『基礎からわかる論文の書き方』(講談社現代新書)でも、次のように書かれている。
情報科学の専門家である大月英明は、いったいどこからこの「四次情報、五次情報」などという珍妙な分類を持ち出してきたのか。
種を明かせば、これも@Worldsendseqという匿名アカウントのツイートをパクったのである。
「四次情報、五次情報」という分類は学者や専門家が唱えたものではなく、「給与計算2級」の資格を持つ介護職の小山田ファンのツイッターが元ネタなのだ。
まずは、DOMMUNE「小山田圭吾氏と出来事の真相」で、大月英明がどう語ったか、その文字起こしを見てみよう。
それでは元ネタである、@Worldsendseqという匿名アカウントのツイートを見てみよう。丸パクリである。大月英明は出典を明示していないのであるから、盗用・剽窃まちがいなし。これだけで一発アウト、即退場である。
毎日新聞やモーリー・ロバートソンが誤情報を拡散したという見方も、こべにや@Worldsendseqといった匿名アカウントが言い始めたものだ。これこそ捏造であり、誹謗中傷である
こうした小山田圭吾ファンは、今もなお毎日新聞の記者やモーリー・ロバートソン、山崎洋一郎といった自分たちが敵と認定した者たちへの迷惑行為や人権侵害を繰り返している。
ちなみに、この「給与計算2級」の介護職員は、むしろ大月英明にパクられて喜んでいるみたいで、そのことを嬉々としてツイートしている。だからといって大月英明の盗用・剽窃が許されるわけではもちろんない。
このように学術的なルールに無知で鈍感な素人の小山田圭吾ファンのツイートやブログを選んでパクるのは、手口としてより悪質といえる。
https://twitter.com/Worldsendseq/status/1439930083544735748
大月博士の異常な愛情 または如何にして匿名Twitterをパクるようになったか
小山田圭吾ファンによる、マスコミは元記事を読まずに捏造報道をしているというヨタ話を真に受けた大月英明は、「批判するなら元記事を読んでから、が普通では? そもそも何を読んだのか? まとめ記事? フェイクブログ? 2ちゃんねる? 又聞きソースを根拠に他人の仕事を奪うキャンペーンに加担して大丈夫ですか?」と問いかけ、大見得を切る。
ところが、この文言もまた、そっくりそのまま、遊井かなめのツイートからのパクリなのだ。
遊井かなめは、@love_mastaer_sexというアカウントで、デマや誹謗中傷のツイートを連発し、小山田圭吾ファンの中でも一番の過激派として暴れ回っていたのだが、法的措置を恐れたのか、突然アカウントを削除して逃亡した卑怯者である。
日本推理作家協会の会員で、ミステリ雑誌の編集者をやっていたのだが、そこでもトラブルを起こし、今は素知らぬ顔で自称新聞記者をやっているらしい。知らんけど。
大月英明も、少しはパクる相手を選んだらどうか。
こべに軍団のヨタ話をネットで集めて切り貼りする情報倫理の専門家
大月英明は、Twitterでマスコミ批判のつぶやきを集めては、その出典を隠して自分の意見として発表している。
なぜこんなにもあからさまな盗用・剽窃がこれまで問題にならなかったかと言えば、こべにや「給与計算2級」のように、盗まれる側に学術的なルールの知識がないため、自分のツイートをパクられたという被害意識がないことが大きい。むしろ、自分のツイートが学者先生に取り上げられてうれしいとか、同じファン同士の連帯意識から、大月先生は私たちファンの意見を代弁してマスコミで闘ってくれている、といった思いさえあるのだ。
だがしかし、大月英明は大学講師であり、博士号さえ取得している研究者である。こうした素人の無知に付け込んで、その文章やアイデアをパクり、搾取するのは許されるものではない。学問におけるフェアネスを踏みにじる行為であり、これは性知識のない幼女を強姦するようなものだと言っても過言ではあるまい。
もとより「DOMMUNE」は宇川直宏の個人メディアで、政治的公平性も、学術的公平性も期待できない偏向メディアだが、それにしても大月英明によるワンマンショーはひどい。
「誤報道のエスカレート」として挙げられる例のほとんどが、ブログやTwitterから拾ってきた真偽不明のネタの切り貼りである。
ぼうごなつこ氏が「孤立無援のブログ」を参照して、小山田の風刺漫画を描いたというのは、「僕は澁谷のマリー @ShibuMaryCoupe」他、こべに軍団のツイートのパクリ。
https://twitter.com/ShibuMaryCoupe/status/1443021061595926530
英文の記事が、すべてのイジメ行為を主語「I=小山田氏」としているから捏造だという解釈は、こべにの検証ブログからのパクリ。これは「こべに軍団」の定番ネタで、DOMMUNE特番でも、こべには宇川直宏を相手に、同じことを得意げに話している。(15:03~)
「他校の生徒への虐待?」というのは、「プチポワル @petitpoilonez」のツイートからのパクリ。
メロンでボウリングは「とびだし」「猫子さん」のパクリ。
メロンでボウリングの誤報道は「とびだし」「猫子さん」のツイートからのパクリ。
東スポの「真夜中に残虐ギターをかき鳴らして末期癌患者を嘲笑」という報道は小山田のブラック・ジョークだという説は、藤原悠馬のブログ記事「小山田さんはブラック・ジョークの達人です(残虐ギターの謎を解く)」からのパクリ。この説はこべに軍団にも信じられて、ハンドルネームに「残虐」をつけるのが流行ったが、こべにも藤原悠馬からパクっていながら、検証サイトではその出典を隠蔽しているのは問題である。
東京オリパラ開会式のメンバーから小山田圭吾の除外を求める署名活動の主宰者が匿名アカウントだったというのも、小山田圭吾が五輪反対派の犠牲になったというのも、こべにの検証ブログからのパクリ。
これは、こべに軍団が広めた陰謀論で、「はっぴーりたーん♪」@yoyoyoahahaは未だにそれを信奉している。
ヤフコメの炎上が閲覧数の増加をもたらし、広告収入が増えるため、ニュースの質は後回しにされる「ネットニュース商法」という見解も、大月英明が自分で検証したわけではなく、それこそネットニュースから拾って来たものだ。はてな匿名ダイアリーでも、「ヤフコメが酷い理由がようやくわかった。」(2021-11-03)との書き込みがある。まさか、これをパクったのだろうか。
「確証バイアス、予断」という考え方は、前掲の高村夏輝のブログ記事や、「野良宮緒」@F5R6I5D1A3XY_のツイートからのパクリ。
大月英明のパクリが、片岡大右よりも悪質な理由
ネットから拾った情報で論文を書くというのは東京大学非常勤講師の片岡大右もそうだった。
片岡大右がパクったのは藤原悠馬や外山恒一をはじめ、「遊井かなめ」「はっぴーりたーん♪」「真夜中の残虐ラーメン」「含羞と諧謔」「world's end sequence」「ちえ」「とびだし」「碧ちゃん」「猫子さん」「光ひかり」「ロック」「週一母さん」「おのむー」「ぬこ山田」「澁谷のマリー」「マキマキ」という匿名アカウントのツイッターであった。これらを参照したのはあきらかなのだから、参考文献リストに当然明記しなければならない。
これは余談だが、ビートたけしによる『フライデー』襲撃事件の時に、ガダルカナル・タカ、そのまんま東、ふんころがし、大森うたえもん、柳ユーレイ、松尾伴内、大阪百万円という、たけし軍団のふざけた芸名が新聞の一面を飾ったことがある。片岡大右も大月英明も、参考文献をきちんと明記するならばこれと同じことになるはずである。
片岡大右は、この騒動が起こる以前からこべにとは知り合いであり、自分でもTwitterをやりながら 小山田圭吾ファンと情報交換をし、こべにの検証記事にも協力してきたという経緯がある。
だからといってパクリが許されるわけではないのはもちろんだが、大月英明はそうではない。
『コーネリアス炎上事件とは何だったのか:メディアリテラシーが試されるとき』という論文を、Amazon Kindle本として、572円で自費出版するまでは、ほぼ無名の研究者であった。小山田圭吾ファンと交流するのでもなく、知り合いでもない人たちのツイートからネタをこっそりパクり、出典を明示することもなく自分の意見として論文にした。
自分ではほとんど何も調べることなく、ネットで拾った情報を切り貼りしただけである。そのくせ、DOMMUNEへの出演やら学会発表やらで、いつの間にかこの問題の第一人者のような顔でふるまっている。
おかしくないか?
今だってファンと仲良く交流している様子はない。べつに大月英明が小山田のファンである必要はないが、しかし前述したように、こべに軍団は自分たちの意見を大月先生が代弁してくれるという意識で接していたと思われる。
大月英明が「DOMMUNE」の特番に出演できたのも、こべにが宇川直宏に推薦したからであろうし、大月先生に小山田擁護のネタを提供したりもしていよう。こべに軍団はせっせと大月英明のAmazon Kindle本を購入して、絶賛コメントを書き込んだ。
ところが、それは大いなる勘違いで、ただ利用されただけではないか。大月英明にとって小山田圭吾とは、自分を売り出すためのおいしいネタなのであろう。
大月英明に原田隆之教授を批判する資格はあるか
大月英明はDOMMUNEの特番で、ある専門家のことをきびしく批判している。いわく「本人に会ったこともないのに報道だけで小山田さんをサイコパスだと診断する『専門家』」、T大某教授というのである。
これは、筑波大学教授、東京大学客員教授の原田隆之氏のことであり、批判されているのはネット配信された「小山田圭吾氏の辞任劇に際して考えたこと」という論考である。
原田隆之氏は専門家の立場から、小山田圭吾には「攻撃性の心理」があると分析し、次のように述べている。
原田隆之氏は、「これは一般的な攻撃性の心理であって、それが小山田氏に当てはまるかどうかわからない」と慎重に言葉を選んで書いている。
ところが、大月英明は、原田氏が小山田圭吾の謝罪文を引用するに際して、原文には「受け入れてもらえるのであれば」とある文言を「・・・・」と省略したことを問題視するのである。
この文言は、「相手の言動を想像し、小山田さんの共感性を感じさせる部分」だというのである。
「たいした分量でもないのに狙ったように削除された文言」
「学術論文でこのようなことをすると『データ改ざん』の烙印を押されてしまう可能性あり」
と、じつに辛辣な批判を浴びせている。これが大月自身の意見であるというなら、そういう解釈もあってよかろう。だが、これもまた匿名アカウントによるツイートからのパクリなのだ。学術論文でこのようなことをすると「盗用・剽窃」の烙印を押されてしまう。
ここに引用されている小山田圭吾の謝罪文は、2021年7月16日のもので、原文は次のように書かれている。
これを大月英明は、おっと大月英明がパクったツイートは、「受け入れてもらえるのであれば」という文言を削ったことに過剰に反応し、いつものあれで捏造だデマだと大騒ぎをした。
たとえば「@halcyon_humming」というアカウントは次のようにツイートしている。
https://twitter.com/halcyon_humming/status/1470681909886074883
このように生半可な法律知識をふりかざして、相手を犯罪者呼ばわりするのもこうした連中のいつものやり口である。他にも、大月英明が参考にしたであろう「こべに」や「給与計算2級」のツイートを挙げてみる。
いずれも自分勝手な妄言で、とてもじゃないが学術論文のソースにはならない。ところが大月英明はこんなものをパクり、埼玉県立大学・准教授の高村夏輝もまたこの騒ぎを先導し、次のようにツイートしているのである。
いやいや、こべに軍団がまともな疑問を批判を出したことなどなく、ほとんどが嫌がらせや誹謗中傷である。私のブログも高村夏輝から名指しで、デマだと中傷された。
大月英明は、『コーネリアス炎上事件とは何だったのか:メディアリテラシーが試されるとき』というKindle本の中でも、原田隆之氏を批判して、次のように書いている。
ここまで読んできた読者は、ブログや匿名のツイッターの情報源から都合のいい意見をパクって、堂々と論文を書く研究者がいることに驚きを禁じえないであろう。
私もびっくりした。
原田隆之氏の論考は、専門家の意見として何ら瑕疵のないものである。素人の匿名ツイッターをソースとする大月英明や高村夏輝こそ、専門家として恥ずべき存在である。
そもそも、大月英明がソースとして取り上げるのは「こべに軍団」という特殊なファンの意見だけであり、小山田圭吾の謝罪文の原文を読んだ一般の人たちの反応の多くは、謝罪文公表後も小山田に批判的である。
したがって、「相手の言動を想像し、小山田さんの共感性を感じさせる部分」などというのは、ファンによる好意的なバイアスのかかった解釈に過ぎなく、客観的に正しいとは言えない。
大月英明の小山田圭吾いじめ記事検証はデタラメですよ
こうして、2誌の記事を比較検証した結果、大月英明が出した結論は、「障害者に排泄物を強制的に喰わせた」という報道はすべて捏造だというのである。「まるで数学の証明のように明確な論理的帰結」だそうである。
しかしながら、大月英明がその検証に用いたのは、いずれも小山田圭吾側の証言と資料、ファンによるブログとTwitterであり、大月自身が小山田圭吾のファンだということも含めて身内の意見を寄せ集めただけの、まったく学術論文の名に値しない偏った内容である。
報道はすべて捏造だという小山田ファンの意見ばかりを選別してネットから拾い集め、それを切り貼りして出典も明示せず、自分の意見として発表しているのであるから、報道はすべて捏造だという結論になるのは当然である。
捏造と言われているから、捏造である。同義語反復のトートロジー。
こんなものが「数学の証明」であったり、「明確な論理的帰結」であるわけがない。
こんな人物が、情報科学の専門家を自称し、南山大学で情報倫理の講義を担当しているのである。はたしてそれにふさわしい教員なのか、南山大学、および学生と保護者には、そのことを真剣に検討してもらいたい。
これについては、以前の記事で批判してあるので、あわせて読んでいただければと思う。
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