徹底追及第3弾! 小川淳也に同伴する疑惑のノンフィクション作家!
衆議院選挙・香川1区で「王国の主」平井卓也を破った立憲民主党の小川淳也。
その勢いのまま、枝野幸男の後任を選ぶ立憲民主党の代表選に立候補。
惜敗したものの政務調査会長に抜擢され、今もっとも注目されている政治家だ。
その小川淳也に、ぴったりと寄り添う一人の男がいる。
中原一歩というノンフィクション作家である。
衆議院選挙前に出版した『本当に君は総理大臣になれないのか』は大評判で、小川淳也の当選を後押ししたと言われている。
不偏不党が原則であるはずのマスコミにあって公然と小川淳也を支持し、衆議院選挙及び立憲民主党の代表選挙で、小川淳也の応援に立った。
中原一歩は、今やこの国の政治をも左右させる公人だ。
だがこの御仁。
左翼の活動家だったというから、さあ大変――。
中原一歩はピースボート共同代表だった
2002年初頭。
小泉内閣が揺れた事件があった。
あるNGO(非政府組織)が、アフガン復興支援会議への参加を拒否されたのだ。鈴木宗男議員が、政府に非協調的な態度のNGОは政府主催の会議には参加させない、と外務省に働きかけたのが原因だとされる。
これに猛烈に抗議したのが、ピースボートである。
https://peaceboat.org/oldsite/info/news/2002/020201.shtml
吉岡達也とは、辻元清美と共にピースボートを始めた創立メンバーである。「教科書問題」がきっかけでピースボートを設立したと語り、「9条世界会議」や「脱原発世界会議」など政治的な活動で知られている。
その吉岡達也と肩を並べている中原大弐とは何者だろうか。
当時、弱冠24歳にして、ピースボート共同代表という肩書である。ピースボートには特定の代表者がいない。したがって、共同代表が運営のトップである。
じつはこの青年こそ、のちの中原一歩なのである。
ピースボート VS 外務省
2011年。
33歳となった中原一歩は『奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」』((朝日新書)を刊行。
だがこの本の中身は、ピースボート礼賛本だった。中原一歩は、ピースボート共同代表という経歴を隠したままこれを書いたのだ。
版元は雑誌『AERA』の朝日新聞出版である。
ノンフィクション作家として決して許されることではない。
この本文中に、「NGО拒否事件」に触れた部分がある。
「取材した」とは、なにやら10年前からジャーナリストをやっていたような書きっぷりだが、そうではない。中原一歩はピースボート共同代表という立場で外務省に抗議した当事者である。
中原一歩のルポは、このように平気で事実を歪曲する。
ピースボートはこの件で外務省に抗議しただけでは収まらず、この年の夏に北方領土への渡航を強行する。ここでも、中原一歩こと中原大弐は、新聞に載るほどの大活躍をする。
外務省の要請を無視して、ロシアが実効支配する国後島へ上陸
2002年の第38回クルーズで、ピースボートは日本とロシアの間で領土問題となっている国後島へ渡航する。外務省からの自粛要請を無視しての強行であり、「NGО拒否事件」への意趣返しかと思われる。
外務省は次のようなコメントを発表した。
対するピースボートの、中原大弐・共同代表らによる勇ましいコメントは、以下の通りである。
(太字強調は筆者、以下同)
http://www.asyura2.com/2002/bd19/msg/527.html
「在日朝鮮人への攻撃をやめて」緊急アピール
2002年には特筆すべきニュースがあった。
小泉純一郎首相と北朝鮮の金正日総書記による日朝首脳会談である。そして金正日総書記は日本人を拉致した事実を認め、謝罪した。
これにより、日本国内では在日朝鮮人への悪質な嫌がらせが横行する。
ピースボートはこれに反応し、次のような抗議活動を行った。
https://peaceboat.org/20733.html
中原一歩こと共同代表の中原大弐は、新宿アルタ前広場で街頭演説とビラ配布を行い、その勇ましい活動は朝鮮新報(日本語版)でも報道された。
http://60.43.217.162/sinboj2002/9/0925/82.htm
北朝鮮へ渡航した中原一歩が「日本を斬る」
2000年夏。
ピースボートは第29回クルーズ「アジア未来航海」で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問した。
中原一歩は『最後の職人 池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)の著者略歴で、「19歳で上京後、南極から北朝鮮、アマゾンの源流からアフガニスタンの戦場など、世界を放浪する」と記しているが、実際はこのクルーズによる渡航であろう。
ピースボートのサイトでは、北朝鮮について熱弁をふるう中原一歩こと中原大弐の姿が、いくつも確認できる。
「ヒバクシャ地球一周」プロジェクト
創設メンバーである吉岡達也の他に、ピースボートの代表格を挙げるとすれば、社会活動家の川崎哲である。
ピースボート共同代表であると共に、2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン (ICAN) にも関わっている。
2008年。川崎哲は「ヒバクシャ地球一周」プロジェクトを始める。
そんな大物と肩を並べる中原大弐とは何者なのか。
誰あろう、のちの中原一歩なのである。(知ってた?)
(引用元「川崎哲のブログ 2008年06月29日)
中原一歩 怒りのアフガン
まだまだある。中原一歩の華々しい政治活動歴をご覧いただこう。
ガチである。
こうしたガチな活動歴を見ると、政治活動家とかファシストとかいう外山恒一など子供だましに過ぎない。
イスラエル空爆、イラク派兵、パキスタン地震、在日米軍基地、イラク戦争、カンボジア地雷
政治活動は隠さなければならない経歴なのか?
2002年に「アフガニスタン難民の釈放」を求めて直訴した際、中原大弐(ピースボート共同代表)が肩を並べるのは、土井香苗(弁護士)である。
国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のジャパンディレクター。夫は「レイシストをしばき隊」の神原元。
だが、土井香苗はピースボートとの関わりを隠そうとはしない。むしろキャリア形成の重要な位置づけとして堂々と公表している。
辻元清美の著書を読んでピースボートに乗船し、吉岡達也の計らいでエリトリアの法整備を手伝う活動ができたこと。弁護士時代に経験した難民弁護をきっかけに、人権問題解決のための道を歩み始めたこと、などが以下のサイトで語られている。
たしかに、こうした活動は誇るべきものであるはずだ。
であるから、なおさら中原一歩が経歴を詐称するのは奇妙である。
なぜ隠すのか。
隠すには、理由と目的があるはずである。
なぜ中原一歩は「息を吐くように嘘をつく」のか?
中原一歩は2011年12月22日のTwitterで、次のように書いている。
これまで見てきた通り、ピースボートで十年余りの勤務歴があり、共同代表まで務めながらなぜこのような詐称をするのか。
いったい中原一歩とは、何者なのか。
藤井誠二も森達也も、ピースボートの頃からの付き合いでありながら、なぜ何も言わないのか。
ジャーナリストの互助会でもあるのか。
お互いの批判はしないという紳士協定でも結んでいるのか。
ピースボート共同代表・中原大弐のブログを発掘
中原大弐が2006年から2007年までやっていたブログがある。
そこに書かれている経歴は、次のようなものである。
マスコミ権力を使って立憲民主党の小川淳也を応援
映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』は、ドキュメンタリー監督の大島新が小川淳也を17年も取材して撮った労作だ。
だが、中原一歩の『本当に君は総理大臣になれないのか』という著書は、小川淳也の衆議院選挙出馬に合わせて出版された便乗本に過ぎない。
和田靜香というライターも『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』という便乗本を出している。
和田靜香は作詞家の湯川れい子のアシスタントだった。湯川れい子はピースボートの「水先案内人」である。
中原一歩は和田靜香と一緒にトークショーを行い、小川淳也の選挙応援をした。小泉今日子は和田靜香の本をテレビで紹介し、小川淳也の選挙応援にかけつけた。
https://twitter.com/junyaog/status/1453554766525517830
中原一歩、和田靜香、湯川れい子、小泉今日子、辻元清美、小川淳也
2020年6月13日 映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』(大島新監督)劇場公開
2021年6月16日 中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』(講談社現代新書)刊行
9月7日 和田靜香・小川淳也(取材協力)『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』(左右社)刊行
10月18日 中原一歩と和田靜香のトークショーを「小川淳也チャンネル」(youtube)で公開
10月19日 衆議院選挙公示。小川淳也が立候補
10月28日 和田靜香と小泉今日子が小川淳也のインスタライブに出演
10月31日 小川淳也が当選
11月19日 立憲民主党の代表選挙告示。小川淳也が立候補
11月29日 中原一歩と和田靜香のトークショーを「小川淳也チャンネル」(youtube)で公開
12月2日 小川淳也 代表戦には落選も立憲民主党の政務調査会長に就任
12月27日 和田靜香・小川淳也(取材協力)『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』(中原一歩と和田靜香の対談収録)刊行予定。
ピースボート共同代表であり政治活動家であった青年が、経歴を隠し、名前を変えてノンフィクション作家になった。そして小川淳也を礼賛する本を書き、選挙を応援し、ついに国政の場へ送り出した。
これはマスコミの権力を使って政治を歪めることではないのか。
中原一歩は『本当に君は総理大臣になれないのか』で、次のようにはっきりと小川淳也への支持を表明している。
そもそも、なぜ小川淳也なのか。
その答えを、中原一歩『本当に君は総理大臣になれないのか』の中から探ってみよう。
当時、無名の議員だった小川淳也を一躍有名にしたのは、2019年2月4日の予算委員会だ。ここで小川淳也は、安倍総理と麻生大臣に「厚労省統計不正問題」について厳しく詰め寄る。
この時、小川淳也を抜擢したのが、辻元清美だったのである。
中原一歩にコケにされた出版社と記者はいつまで黙っているのか?
ウソ、大げさ、まぎらわしい。
中原一歩劇場、自分語りの猿芝居。
中原一歩は、小山田圭吾と和光の同級生を取材し、どのメディアも「小山田氏本人に当たった形跡がない」「この20年間近く、いじめ疑惑はくすぶり続けてきたのに、直接取材のために連絡を取ってきたのはあなたが初めてだ、と同級生たちからは言われました。つまり今まで誰も事実を確かめようとしてこなかったんです」と述べている。
(「なぜ小山田圭吾は『週刊文春』での独占インタビューに応じたのか?“音楽ロッキン村”問題を今考える」Business Insider Japan)
これはおかしい。
ロマン優光は『90年代サブカルの呪い』(コア新書)を執筆時に、小山田圭吾に取材を申し込んだが断られたと書いている。
「週刊女性PRIME」(2021年7月21日)の記事は、小山田の高校時代の同級生に取材しているし、「デイリー新潮」(2021年07月17日)では、「小山田の事務所の電話は留守電になったまま。デイリー新潮を含めたマスコミ各社の取材に応じなかった」と書いている。
中原一歩もまた「週刊文春 電子版」の連載では、次のように平然と矛盾することを書いている。マスコミは小山田の自宅に押しかけるほど、取材熱心である。
https://www.jprime.jp/articles/-/21490
つまり、マスコミ各社が小山田圭吾に取材を申し込もうとも、本人が拒否していたのだ。「週刊女性」の記者が取材した同級生と、中原一歩の取材した同級生は別人だったのだろう。
それをあたかもマスコミがぜんぜん取材せずに報道しているかのように、事実を歪曲するのが中原一歩のやり方である。
中原一歩によれば、「ロッキング・オン」に歯向かうような記事を書くと干されてしまうのだという。ばかばかしい。
自分こそが真っ当なジャーナリストだと言いたいのだ。
出版社は無責任な報道を垂れ流し、自分以外のライターはみんな腰抜けばかり、と言わんばかりだ。
だが、もうその手は通用しない。
経歴を詐称し、名前を変えてマスコミに潜り込んだノンフィクション作家の書くものに、どれほどの信憑性があろうか。
ピースボートの共同代表で、勇ましい政治活動家であった青年は、今やこの国の政治を左右する権力を手に入れた。
マスコミには、真実を報道する使命がある。
経歴詐称のノンフィクション作家に、ここまでコケにされて、まだ黙っているのか。
どこの出版社が、どのジャーナリストが、中原一歩の虚像を剥いでくれるか、楽しみに待つとしよう。