「ショートショートの作り方」


ある日、ある時、ある場所に、何人かの男がいて、何やら話をしていた。
「君のあの、あれはどうなっているのかね、あれはこうでこういうわけでとあの人から言われたので、おれがこうでこうでこういう風だと言ったら、そうかもしれないがああでそうでああなってこうなる次第だと言われたよ」
「いやそれはそうじゃなく、君、全くわかっちゃいない、そうでああでそうだから、ああでこうでこうになるのだよ。順番が逆だ」
「な、なんだって、ああでそうだから、ああでこうでこうで、そうなのか、そうするとそうでああでどうだと、どうでああでそうになるということか!なるほど」
「わかったかね」
「ああわかったとも」
2人はしばらくくだくだくだらない話をして過ごした。会も終わりに近づいたころ男が言った。
「とするとだ、ああでこうでそうだということは、そうでああでこうなのだろう?」にやにやしながら男は言った。
「だからそうだと言ってるじゃないか」
「では」と男は満面の笑みで言った。「そうでああでこうとは、つまるところああでこうでそうなんじゃないか」
男はそう言い残し、出ていった。残された男は目を丸くしてこういった。
「なるほど、ショートショートとはこうやって作るのか」と

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