見出し画像

スーパーカーブームの火付け役 『サーキットの狼』

 この記事を書こうと思ったのは、今朝の通勤途中に”カウンタック”とすれ違ったからです。この名前を聞いて「スーパーカーだ!」とピンと来た人は、カーマニアか”スーパーカーブーム”の時代を経験した世代でしょう。

 今日すれ違った車は、たぶんランボルギーニ・カウンタックですが、チラ見だったので違う名前の最新機種かもしれません。その昔、カーレースにも使えるような排気量の大きな外国産の高級車を”スーパーカー”と呼んでいました。高級外車だけあって、値段も相当です。まだ普通の外車すら一般的ではなかったので、スーパーカーは子供たちの憧れでした。

 このスーパーカーブームの火付け役および牽引役だったのが、当時、週刊ジャンプに連載されていた『サーキットの狼』です。人間の主人公は風吹裕矢で、その相棒が”ロータスヨーロッパスペシャル”です。ストーリーは単純で、公道でレースまがいの勝負を繰り返していた主人公が、サーキットのレーサーを目指す物語です。ストーリーは至極単純ですが、レーサーになるまでに様々なライバル(とその愛車)が出てきます。このライバル車の数々が、その後のスーパーカーブームに火を付けました。ランボルギーニ・カウンタックの他にも、ランボルギーニ・ミウラ、フェラーリ・ディノ 246GTなどが出てきます。また国産では唯一、トヨタ2000GTも出てきます。

 主人公の愛車ロータスヨーロッパは、厳密にはスーパーカーではありません。この車は排気量も小さく、馬力も控えめです。主人公は、やや低スペックなこの車で、ハイスペックなモンスターマシーンに挑戦して勝っていくところが痛快でした。しかし、さすがに途中でノーマルのままでは勝てなくなるのでチューンナップ(改造)します。その改造後の愛車の名前は、ロータスヨーロッパ・ツインカム・ターボ・スペシャルです。どうです。格闘マンガの必殺技にも負けない名前でしょう。この車の名前を叫びながら、パンチが繰り出せそうです。

 主人公の永遠のライバル・早瀬左近が乗るのはポルシェ911 カレラRSです。最近、このポルシェ911カレラと朝の通勤時によく会います。私が会うのはチャコールグレーの渋い色のポルシェ911カレラです。車に詳しくない私が、なんで車種まで正確にわかるかというと、車の後ろにロゴマークが貼ってあるからです。ポルシェは、初心者にも親切ですね。

画像1

 どんな人が乗っているんだろうと興味津々でしたが、その車を追い抜く機会が無くてしばらくわかりませんでした。しかし、少し前に二車線の場所で横に並んだことがあったので、ちらっと運転席を覗きました。そこには、私と同年代のオジサンが乗っていました。たぶん、このオジサンはスーパーカー世代なんだろうなと、勝手な想像をしました。

#マンガ感想文

この記事が参加している募集

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?