未経験でも成果を出す秘訣は真似ること!?変化に強くなる仕事への向き合い方
皆さん、こんにちは。じょうでんです。
以前、現職のSORABITOでの3年間を振り返る記事を書いたのですが、「幅広く色んなことをやっているが、どうやって職種に適応しているのか?」というご質問を複数の方から頂戴しました。
私が働くスタートアップ業界は変化が多いため、何でも屋(格好よく言えば、ジェネラリスト)のニーズが一定あるのですが、スタートアップに限らず、「VUCAの時代」と呼ばれる中で、私の経験が多少役立つかもしれないと思ったわけです。
VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変転する予測困難な状況
そこで今回は、読者の皆様が気軽に新たな挑戦に進めるような記事を書きたいと思い、「どんな環境でも成果を出せる下地をどう作るか?」(職種に縛られない働き方)をテーマにしてみました。
結論から言えば、色んな方法で「真似る」ということです。
今回は、4月から社会人になった方、畑違いの異動で悩まれている方、または社内のリソース不足でマルチタスクをこなしたい方のご参考になればと思い書いています。それでは、始めていきます。
「試験の神様」と「原点思考」
まずは、今回のテーマに関連する私の原体験を触れておきます。私は「坂の上の雲」という小説が学生時代から大好きです。その中で、主人公の秋山真之が学生時代の試験で出題箇所を当てまくり、「試験の神様」と呼ばれるシーンがあります。真之は出題箇所を当てられる理由を「自分が教師になったつもりで検討する、教師の好みを参考にする、過去の統計も必要で上級生から聞く」と答えています。
この一文が私に与えた影響は大きく、新しい挑戦の際は必ず意識してきました。私のストレングスファインダーに「原点思考」(過去の資産を活かし成果を出そうとする人)が入っているのは、このシーンの影響です。
初めてのチャレンジは誰でも不安ですが、私自身は自らの不安を紛らわせるために先人の知恵や経験に頼る=真似るというアクションを意識的に取っていて、今回はそんな方法を紹介したいと思います。
(以下の4項目を全て使っているわけではなく、ケースバイケースで使い分けています)
① 必要最低限の体力をつける
目的:業界や職種そのものを理解するために必要な情報を集める/業務遂行に必要なスキルを身につける
全くの初心者であれば、書籍やネット情報から基礎情報をインプットすることは重要です。素振りをせずにバッターボックスに立ってもボールに当たらないのと同じです。
まずは調べたいテーマを絞ることをオススメします。例えば法人営業であれば、「B2B 商談 クロージング 書籍」などのキーワードで調べれば、必要な情報源に効率よく辿り着きます。特定のテーマで5-10冊ほどの本を読めば、そのテーマで共通する大事なポイント(同じことを言っている!)が見えてくるため、新しい仕事をする上での最低限の指針になるはずですし、職場等の関係者と共通言語で会話をするためにも欠かせません。
また、お金があるならば、セミナーに参加する、スクールに通う、資格を取るという選択肢もありますよね。ただし、いきなり巨額投資というより、情報収集した上で自分に足りないもの(真似すべきもの)にお金をかけるのが良いと思います。
私の場合、英会話スキルを上げるためにコーチング型の英会話学校に通いましたが、週一の授業以外に週20時間×2ヶ月間の勉強を通じて、海外出張や英語でのイベント登壇に耐えうるスピーキング力とリスニング力を身につけることができました。余談ですが、コーチングスクールに通ったことで、理想的な学習方法を真似ることができたのはとても良かったです。
さらにPR業務についても、書籍の読み込みに加えて、3ヶ月間の実践的なセミナーに参加したことにより、PRの本質を理解した上で施策を企画・実行ことはとてもプラスになりました。プロの経験を真似る行為と言えます。
② 組織内の情報を収集・実行する
目的:組織に合わせた業務遂行方法を理解する
職場の上司、同僚がいれば、その人達の仕事の仕方・言動をしっかり真似することが(①以上に)何よりも大切です。社内にある関連資料を色々読んでみることも含まれます。ひたすら観察していれば、ある一定のルールのもとに業務が遂行されていることが見えてきます。例えば、どういう順番で何を処理するのか、何に時間を割いているか、打合せでよく言うキーワードや仕事の価値観、意思決定基準は何なのかに注目して、ヒントを洗い出します。まさに実務に直結する重要な情報源です。
私の場合、電力業界で請求業務を担当することになった際、電力料金の計算ロジックが恐ろしく複雑だったため、計算方法を理解することはほぼ不可能だと悟りました(ある意味、前述の①基礎体力の放棄)。なので、社内関係者が行う作業内容の丸暗記にフォーカスしましたし、ミスをしないためにも納得いくまで作業工程のヒアリングを重ねました。
皆様の中には「何回も聞いたら申し訳ないのでは!?」と思われるかもしれません。たしかに同じことを何回も聞くのは相手の時間を不必要に奪うことにもなりえますが、自分自身の知らないを解消することが何より先決です。新しい挑戦には「できない」ことが沢山出てきますが、最初にできない理由は「知らない」だけというのがほとんどです。なので、恥ずかしがらずにまずは聞きましょう!
③ 組織外の先駆者に教えを乞う
目的:よりレベルの高い業務遂行能力を身につける
①と②で軌道に乗ったけど更に成長したい、あるいは、そもそも新しい組織を立ち上げる場合や社内でヒアリングできそうな人がいない場合、書籍やネット情報だけでは限界があります。
そんな時は先駆者にヒアリングしましょう。SNSやセミナー参加等を駆使すれば、業界で活躍している人々の中で誰かしらに会えるはずです。そして、相手の貴重なお時間をいただくわけですから、質問事項はしっかり準備しておきます。もっとも①や②で自分なりの仮説を整理・実践した上でのヒアリングのため、とても良い時間になるはずです。
私自身は、PR担当時代に20名くらいにヒアリングを実施し、自社で取り組んでいなかった施策の重要性に気づくことができましたし、書籍やセミナーで頭でっかちになっていた自分に現実解を加える良い機会になりました。
また、ベトナムでリサーチ業務を担当していた時は、他国で書かれていた記事のベトナム版を作るということをやっていました。先駆者の手法を横展開させていただき、自身の経験との掛け合わせで成果につなげることは有効だと思います。
④ マニュアルを作る
目的:困った時に簡単に振り返られる拠り所を作る
初めての職種に挑戦する場合、上記①〜③を通じての気づきや学びをまとめることをオススメします。オリジナルのマニュアルを作るイメージです。とにかく学んだことは、すぐにアウトプットしないと身につかないので、「自分が専門家になったつもり」で整理してみます。自分で書いたメモなのでポイントが明確ですし、何度も見返すことで記憶にも残りやすい(真似しやすい)はずです。
マニュアルと聞くと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私自身の経験で言えば、英語でプレゼンする時に上司がよく使う表現を集めたメモ帳を作ってそのまま喋ったり、プロダクトマネージャーがよく使う表現をメモ帳に残して、お客様とプロダクトの会話をする際に使ったりしているケースも含まれます。一度作ってしまえば、業務効率化にもつながります。
特に海外での営業時に気づいたことですが、業務でよく使う表現(勘所)をしっかり押さえてしまえば、英会話スキルが多少足りなくてもコミュニケーションは成立するという経験はその後の様々なチャレンジに生かされています。
「真似する」ことの有効性
そろそろまとめに入りますが、「真似する」は心理学で「モデリング」と言われ、「自分が望む結果や状況を手に入れている人の情報を真似ていき、同様の結果や状況を手にいれる手法」であり、とても有効な手段です。
「真似する」ということは、これまで書いてきた通り、過去を参考にすることになるので、挑戦する難易度を下げる効果があると思います。
もちろん真似した結果、自分に合う・合わないもあるかと思いますので、それらを整理しておくことも重要です。初めての挑戦ですから、失敗ではなくフィードバックと思えば、とても楽しく前向きに真似できるはずです。
同じことをやっているという感覚になる
私のこれまでの経験の共通点かもしれませんが、どんな仕事でも成果を届ける相手がいて、目的はその人に狙い通りに行動していただくことである点で概ね同じだという気づきがあります。つまり、業界や職種が違えど、全く異なる仕事をしているわけではないという発想が新しい挑戦へ背中を押してくれる考え方なのかもしれません。
皆様、いかがでしたでしょうか?
最後になりますが、新しい挑戦という意味では「転職」もあるかと思います。私自身、オンライン転職支援サービスを提供する「wami career」にてスタートアップ転職希望者のご相談に乗るお仕事をしていますので、ご興味がある方はぜひ覗いてみてください!
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