大学入試 当日(前編)

僕は高校から特待生推薦を貰って入試を受けた。

https://note.com/dengoro/n/na4d2e33c26b7
※前回の記事『大学入試3日前』も読んでから是非

9時に僕は試験開始30分前、特待生推薦用の試験教室に入った。
教室を見渡すとだいたい20人ぐらい座っていた。そのうち、僕の高校の同級生は3人しかいなかった。
席に着くと当日のスケジュールのプリントが置かれていた

9:30-9:45   自己PR記入シート
9:50-10:50 小論文
11:10-   面接(僕の時間は15:15-15:45)

不安要素で言えば全てだ。
まず、試験内容に自己PRシートがあったのは
前日まで知らなかった。
急遽知った僕は、面接で話すエピソードをそのまま持ってこようとした。

小論文では、圧倒的な読解力の無さ。
あと、何度やっても1時間で要約200字と意見600字は埋まらない。

面接では、緊張で頭と視界が真っ白になる事への危惧。
面接練習では、何度もぶっ倒れそうになった。

そんな事を考えるうちに9時32分になった。
2分遅れで自己PRシートの記入が開始した。
僕は緊張を沈める為に一文字一文字、ゆっくり文字を書いていた。
一方で周りの生徒は、試験開始と同時に高速で書き始めていた。
僕は周りを気にすることなく、マイペースに書き続けた。
2行ほど書いたタイミングで時間を確認すると、試験時間5分が過ぎていた。あと10分しか無かった。
焦りを感じた僕は、勢いそのままに自己PRシートを書き続けた。
10分後、僕はオチ?を書いている途中に試験が終了してしまった。書き切ることが出来なかった。
さっきまで、のんきに文字を書いていた自分をぶん殴ってやりたくなった。

9時56分。予定の6分遅れで小論文の試験が始まった。
ここでは、要約200字と意見600字を60分でやり切らなければならないのだ。
僕はメモを取りながら文章を読み取った。
当日の緊張も相まって、要約に時間が掛かった。24分経って何とか要約を書き切った。

そして、僕は残り36分で意見を600字で述べなければならない。合格ラインは、たしか9割以上だった気がする。最低540字書かなければならない。
しかし、僕は意見の方向性が決まらず焦っていた。
そんな僕は、思い付きの主張と意見①を書き始めた。
思い付きだったので意見①は、薄っぺらい物だった。この時点で600字中100字しか書けていなかった。

残り時間は、25分。
ここから僕は10分間、何も書けずに悩み続ける。この頃になると周りの受験生の書く手が止まり、ペンを置き始める人もいた。

残り15分になった途端、僕は高校で受けた小論文講座で自分の体験を踏まえて書けば意見が強くなると言われた事を思い出した。
僕は、この後の面接で話そうしていた内容を小論文の意見②に用いた。ここから僕は一気にブーストが掛かり勢いそのままに自身の体験を書き続けた。
気がつくと僕は600字中460字書いた。
合格ラインまで80字だ。

試験時間ラスト3分で意見②を書き終えた。
残すは結論だ。合格ラインは、540字。
80字さえ書ければ良いのだ。
僕は、再びブーストを掛けて結論を書き始めた。
しかし、シャーペンを握る僕の右手に少し痛みを感じ、書くペースも落ちた気がした。
ラスト3分でそんな事は気にしてられない。
3分間で全力を尽くすだけだ。
もうすぐた。もうすぐ書き切れば良いのだ。
残すは40字。しかし、このタイミングで小論文の試験時間が終わった。
僕の右手に感覚は残っていなかったが、
それだけ全力で取り組めた自分を実感する事が出来た。
しかし、9割以上書けなかった事がずっと悔しかった。試験が終わり1週間経った今もそこの悔しさは変わらない。

話が長くなったので今日はこの辺で。
後編へ続く。

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