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デンマークの年金まわりのお金の話

こんにちは。

今日はデンマークの年金について書こうと思います(あまり需要も無さそうですが・・・)。

デンマークは何歳で定年退職?

まず年金の前に定年退職する年齢ですが、デンマークでははっきりとした年齢制限というのはないようです。だいたい67歳くらいで退職する人が多いですが、これは年金がもらえる年齢が(今現在では)67歳だからです。日本の定年よりも少し遅いですね。デンマークも日本と同じ高齢化社会。しかも年金がもらえる年齢が上がってきています。きっと僕が貰う頃には70歳くらいになってるかなと思います。

デンマークの年金

さて、その年金。デンマークではどうやって貯めるのでしょう。デンマークの年金は3層構造になっていて、
国民年金 + 労働市場付加年金(ATP)+ 個人年金
となっています。デンマーク国民年金は40年居住で満額、居住年数減に比例して減額されます(ただし外国籍の人は受け取りまでに10年以上居住していることが条件)。 労働市場付加年金(ATP)は2/3を勤務先会社が、1/3を自分が支払ってプールする、国民年金を補助する年金です。個人年金は年金保険会社に個人で貯める年金です。今回は個人年金の話をします。

個人年金

一般的な会社員の場合の個人年金を例に取ってみます。会社勤めの場合、給料から年金分が毎月一定額引かれます。これは年金保険会社に支払いますが、給料の3%から11%の間の額を非課税で自分で選んで年金として貯めることができます。こちらでは一般的に26歳くらいから働き始めることが多いそうですが、多くの人が3%を年金として貯めることを選びます。そして定年までおよそ40年、年金率を時々変更しながら年金を積み上げていきます。(このままその金額が溜まっていくわけではありません。保険会社が年金用に運用しますが、今回は簡潔にするためにこの話は省きます)

若いうちから持ち家

一方でデンマーク人は若いうちに自分の家(アパートメント含む)を購入する人が多いです。なぜでしょうか。
デンマーク(特に都市部)においては、慢性的な家不足により、不動産の値段が将来的に値下がることが(これまで)ありません。10~15年前に購入した家が今現在、倍の値段になっている、というのはよくあることです。もちろんメンテナンスの状態にもよりますが、不動産の値段は上がり続けています。つまり家の購入がそのまま安定した投資になるのです。

ローン返済と個人年金のバランス

家を購入したらしたで、また別の問題が出てきます。これは多くの人が頭を悩ませていますが、どのくらいのバランスで個人年金と家のローンを払うのか?という問題です。
僕の周りに聞いたところ、まずローンの返済に注力し、ある程度返済する。その間、年金の貯蓄率は低めに設定する。ある程度家の返済の目途が立ったところで、年金の率をぐっと上げる、という人が多数でした。年金も家も両方共同時に多く払っていたら、自分たちの余暇に使えるお金が無くなっちゃう!とデンマーク人の同僚が言っていましたが、旅行好きなデンマーク人らしい発想ですよね。

僕の移民としての年金

僕はデンマークで働き始めたのが4年前です。僕の年齢からして、今から個人年金を3%ポッチ貯めたとしても定年後にはかなり貧しい状態が待っていることでしょう。ただでさえ物価の高いデンマークですが、こちらの物価上昇率は年2%、将来、年金生活になってお金が無いのは恐怖でしかありません。ですので、デンマークに就労ビザで来る僕のような外国人は、少し高い年金率で貯めている人が多いようです。
更なる安全策としては、家の購入です。もし、万が一老後にお金が足りなくなっても、家を売却することができれば少し安心できます。僕もそろそろ真剣に家の購入を考えないといけないな、と思っています。

高福祉国家のデンマークですが、全員がその恩恵を享受できるわけではありません。老後に備えておかなくてはいけないのは日本とそう変わりないかな、と思っています。

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