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「初見の感想からしか得られない栄養がある」について

「初見の感想からしか得られない栄養がある」
という言葉を聞いたことは無いでしょうか?

オタクは常に栄養素を求めています。
「栄養」つまり生きるために必要で、健康な体を作るために欠かせないもの。
今回の用法はそれが転じて、「心身ともに元気が出るもの」を指しています。

オタクは主に好きなものや推しから栄養を摂取し「助かる」ことが出来ますが、実はオタクはオタクからも栄養素を摂取できるのです。

オタクがオタクを見て栄養を得ることが出来るのは、以下を観測できたとき。

・初見の感想
・推しに狂った様子のおかしい言動、挙動
・沼に落ちる瞬間
・尊みが限界を迎えて成仏する様子

この中でも特に「初見の感想」は凄まじい威力を持っています。

下のまとめは2021年に初めて「鋼の錬金術師」を読んだ、鳩麦さん(@hatomugi_x)という方の感想をまとめたものです。

鳩麦さんが日々つぶやく「初見の感想」ツイートはハガレンの読者に少しずつ少しずつ広まっていき、いつしか多くの人が鳩麦さんの読書&感想タイムを待ち構えるようになりました。
私もリアタイし、最終回を迎えるその日まで固唾を飲んで見守りました。

ついに鳩麦さんが最終回を迎えたときには関連の言葉がトレンド入りしてしまうほどの爆発力。
また現在でも「初見の感想」の傑作として度々ハガレンの読者に言及され栄養素となっています。
(私もたまに読み返す。このまとめはいいぞ…)

鳩麦さんの言語能力、洞察力、博識ゆえの物事への解像度の高さと、ハガレンという伝説級の名作の合わせ技があってこそですが、
「初見の感想」はそれだけでひとつのコンテンツとなりえるほどの可能性を秘めています。

もう既にあるかもしれないけど、著名人に人気コンテンツを初見で見てもらいその感想を聞く企画とかはそれだけで人気が出そう。

漫画だけでなく、アニメ、配信、音楽、歌手、アイドル、ドラマ、映画…どの「初見の感想」もその威力は例外ではありません。

「初見の感想」の魅力を言語化してみた

なぜ「初見の感想」が他と比べても栄養素を段違いにもっているのか、上記の少し考えてみました。
他にもこんな魅力があると思う!等あれば教えていただけるとありがたいです。多分それだけで栄養素になる。

希少性が高い

「初見」というのはそれだけで希少価値が高いです。
特に名作、大人気とうたわれるものは「知らない人」の方が少ないまであります。

人気のあるものを「知らない人」というのは今後、知ろうとする選択肢を取ることは体感で少ないです。
(ここまで来て知らないんだったらもう知らないの貫くわwみたいな感じのやつ…あるよね?あるよ)

そしてただでさえ「知らない人」の希少性が高いのに、その中から知ろうとする人、
更にその中でも感想を披露する人、
というのがどれだけ希少か、想像に難くないでしょう。

だから「オススメの〜ある?」と言ったが最後、初見の感想を摂取したい人達が押し寄せてくるというわけです。


悲鳴が新鮮でニッコリできる

かわいいね

「初見の感想」は基本的に進行がリアルタイムなため、感情がそのまま言語化されることが多いです。

既読の場合は振り返って噛み砕いて「あのとき〜だったよね。でも〜」と感想を述べることが出来ますが、初見はそうもいきません。

物語を読み進めて情緒がめちゃくちゃになっているため、フィルターを通すことができない、生の新鮮な悲鳴が大量に発せられます。

なぜ「新鮮な悲鳴」が健康に良いのか。
それは「共感と愉悦を同時に得ることができるから」です。

「あーあ、あのシーンで悲鳴上げてるよ可哀想に(笑)この先も悲鳴上げることになるのに(笑)」という愉悦と「悲鳴上げるのわかる」という共感です。

共感も愉悦も、どちらも快感に繋がる感情です。
「新鮮な悲鳴」はそのどちらも色濃く発生させるため、オタクはニッコリしてしまいます。


推理や考察が新解釈の宝庫になる

「初見の感想」で特に言語能力や洞察力が高い人は、途中で推理や考察を披露してくれます。

それが結果として合っているか間違っているかは特に問題ではありません。

新鮮な悲鳴と同様、フィルターを通さない、当然結末を知らない状態での推理、考察ですので初見の状態である今この時にしか考えられないこととなります。

特に完結済みのコンテンツだと、初見の方は最後まで一気に消費していくことが多いです。
そのため、連載中や放映中にリアタイしていた読者には「思いつきすらしなかった」推理や考察が出てくることが多くなります。

その「思いつきすらしなかった」推理や考察が作品への新解釈に繋がります。

新解釈を得ると、これまで自分が認識していた物語に更に深みや広がりを見出すことができます。

これらは時代における価値観の変容も絡んでくるので
「本当に今この時」の「初見の感想」だけでしか得られない解釈も多いです。

だからいつでも「初見の感想」は実施して欲しい。二番煎じとかないので。


「やっぱ凄い」ことを再認識できて誇らしい

初見の方は、「知らない人」のため当然そのコンテンツが面白いかどうかを判断できていない状態にあります。

その状態で読み進めていく中で「面白い」という言葉が飛び出た時、既読の人間は誇らしくて堪らなくなります。

初見の方が「面白い」と言うのはつまり、
「この漫画は今の時代でも通用する面白さなんだ」
「思い出補正じゃなくて本当に面白いんだ」
と再確認できる機会を貰えたようなものです。

長年ファンでいると
「あれって本当に面白いのか?自分が好きなだけ、またそれも思い出補正だったりしないか?あの時代だったから面白いということだったりしないか?」
とごくたまに自問する時があります。
(まぁ別にそれでもいいんだけど好きだから)

初見の方の「面白い」はそれらを簡単に吹きとばせます。

また、娯楽が大量に生み出され急速に消費されて行く現代において、いつまでも新しい人に面白いと言われるコンテンツって本当に凄いんです。

「面白い」と言われることで「〜はいいぞ」と噛み締めることができるし、そのコンテンツへの思いを改めて実感出来て、これからも応援しよう!好きだと言い続けよう!と思えます。

自分が好きなものが褒められたとき、何故か自分の事のように誇らしくなってしまいます。オタクとはそういう生き物だと思っています。


「初見の感想」もっとくれ

つらつら書いてきましたけど最終的には
「初見の感想をください。」
に尽きます。

もし以下のコンテンツで「初見の感想」が披露されてたら教えてください。もしくは私(@den_c02)まで「初見の感想」を聞かせてください。
見たいものは沢山あるのですがキリがないので…以下のもの以外でも「〇〇の初見の感想やってるよ!」も助かります。
「草」「怖」だけでもめちゃくちゃ助かります。

逆に初見感想やって!と言われればやります。(多分)

鋼の錬金術師(荒川弘はいいぞ)

鬼滅の刃

地獄堂霊界通信

ダンジョン飯(九井諒子はいいぞ)

うちのクラスの女子がヤバい

レジェンズ 〜甦る竜王伝説〜

ゼルダの伝説(どのタイトルでも!) 

ギフトピア 

ぽんぽこちゃんねる&ピーナッツくん

ヒジキ組 マイクラシリーズ

テラゾー 実況シリーズ

ああもうキリがない…もっとめちゃくちゃある…際限なくあとからあとから出てくる…。

もうなんでもいいので初見感想が繰り広げられてたら教えていただけるとありがたいです。

オタク(私)は常に栄養素を求めています。



オタクは互いを栄養素として生きてるよ怖いね
Den

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