見出し画像

ビジュアルプラクティスの3H(Head・Heart・Hand) 〜何を「思い」「聴いて/受取り」「描く」?〜

3Hは、Head (知識、戦略、考え方、マインドセット)、Heart (心、気持ち、モチベーション)、Hand (技術,スキル)の頭文字「H」をとったものです。

あなたは、3つのHのうち、どのHが居心地よくて(すでに持っていてor得意で)、どのHをこれから身につけていきたいですか?


ビジュアライズに出会ってから、日本、海外問わず様々な実践者と出会うようになり、いろんな魅力的な方々に出会い、声を聞きながら、「ビジュアライズ」の世界に惹き込まれて、この世界で探求をはじめました。


元々理系で、絵も描けない、飽きっぽいわたしが、この世界に入ってきて、飽きもせずに描いたり描かなかったりしながら、毎日色んな方と共創している理由は主に3つ。

1つ目は、海洋学を専攻していたわたしにとって、海の90%が未知(未解明)で魅了されて北極海まで研究船で行ったように、ビジュアライズの可能性がただただ無限大に感じて魅了されてしまったから。2つ目は、ビジュアライズの世界を通じて出会う人が、多様で、生まれも、年齢も、能力も、職業も、価値観も様々な方だということにワクワクするからです。3つ目は、描くことで「忘れても見返せるから大丈夫。確認したり、そこから対話をはじめられる」という安心感を手に入れてから、人生が変わったことです。

忘れられない原体験

約5年前、発達障害について対話する場をひらきたくて、企画の仕方もfacebookページのイベントページのつくり方も知らなくて、対話の場のファシリテーションも知識がなく、試行錯誤していました。対話するたびに思いの強い参加者同士が空中戦でぶつかって炎上することも頻繁にありました。そんな時、「もしかして」と思ってグラフィックファシリテーションを取り入れたら、障害がある人もない人もフラットに対話出来る場になって、さらに、気持ちを出しやすくなって、共感ベースでの対話の場になっていったのは、今でも鮮明に思い出す光景です。この原体験はわたしに強く刻まれて、ビジュアライズを活用する場が定着していきました。今では、約月に1回ひらくこの対話の場に、ビジュアルプラクティショナーが何人もサポートに来てくださるようになり、全国から当事者や、家族、支援者、教育者、研究者等や一緒になって、肩書を手放してそれぞれの本音をだして話す場が当たり前になりつつあります。

探求と3H

数十人、数百人、と色んなビジュアルプラクティショナーと出会い話を聴くうちに、共通点も見ることもあれば、ある種の「違和感」も感じることも増えてくるようになりました。

対話を大切にしたい。と願いながら、対話を大切にできていないグラフィックの活用方法をしていたり

寄り添いたい。といいながらグラフィックで場をコントロールしてしまっていたり

まとめたい。といいながら、発散に向かう描き方をしていたり。

何を大切にして描けばいいのだろう。どんなことを意識して実践したらいいんだろう。何かを否定したり、諦めたりするのではなくて、ビジュアライズを必要とする現場のニーズに合う形で活用するために、どんなスキルを磨いたり知識を習得したらいいんだろう。と考えるようになりました。


3Hでグラフィックレコーディングやグラフィックファシリテーションを考えてみる
。

Head ・・・知識、考え方、マインドセット、戦略
Hand・・・技術,スキル、デザイン、描き方
Heart ・・・心、気持ち、モチベーション、目的、動機、原動力


どんなに技術的にもデザイン的にも美しいグラフィックでも、その場に必要なHeartが欠けていると、「きれい」で終わってしまって、次には何も起きなかったり、あるいは、Heartがすごく充実していても、Head(知識やマインドセット)は聞き方に影響してくるので、これが整っていないと、何を優先的に聴いてビジュアライズするか決められず、全部描こうとしてしまったり、自分本意なフィルターで言葉を拾ってしまったりするかもしれません。

「みんなのために!」という気持ち(Heart)が強過ぎて、現場や専門領域に関する知識、スキルがおろそかなまま現場に立つと、最悪燃え尽きてしまうかもしれないし、
知識、スキルは充実しているのに、ビジュアライズを活用する目的や動機(Heart)があやふやなままだったり、欠けたままグラフィックを描いてしまうのも、人を傷つけるものを描いたり、場のニーズに合致しないグラフィックを描く結果になるかもありません。

Hands, Head, Heartは、どれが一番大事、とか、わたしはこのHがないからダメだ。あの人はこのHがないからよくない。とかではなくて、どれが欠けても難しくて、調和をもった3Hを追求して行くことが大事なんじゃないかと感じています。

共創型ビジュアルプラクティショナー養成プログラムがスタートして、自分の影響力に自覚的になり、3Hを意識的に学んだり、自分に足りなりないところを切磋琢磨できる場があるのは、すごくワクワクします。

一方で、人によってっは、自分に足りないことに向き合うのは、痛みを伴うし、そもそも自分に何が欠けているかを気づいていない人の方が多いかもしれない。自分の現在地を知るのは怖さもあるけれど、それは、一人しかいない自分が、一度しかない人生を歩むのに、ありたい姿で活躍していく一歩を踏み出すことになるんじゃないかと感じています。

あなたは、どのHが居心地よくて(すでに持っていて)、どのHをこれから身につけていきたいと思いますか?^^



Thank you for・・・



この考えに辿り着けたのは、もやもやしたときに話し相手になってくれたビジュアルプラクティショナーの稲垣奈美さん、麻衣子、グラフィックレコーダーの清水淳子さん、アラワスのせきこさん、タオルマンの存在のおかげです!ありがとうございます^^

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?