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ザッポスらしい4つの数字(『ザッポス伝説2.0』書評)

前作の『ザッポス伝説』ではAmazonによる買収までのブランドの進化が語られていたのに対し、『ザッポス伝説2.0』においてはAmazonの参加に入った後の組織変革に焦点が当てられている。

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本書では、ザッポス社員の生声のみで構成されており、組織変革によって実際に生じた変化が包み隠さず紹介されている。

CEOのトニー・シェイは「トップダウンではなく、都市のように全員が自分の判断で動ける組織」を目指す過程で、ティール組織を目指したり、ホラクラシーというオペレーションシステムを導入するなど、新たな企業の在り方を追求している。それは全て「幸せを届ける」会社であり続けるため、社員・顧客の幸せを実現するための拘りだ。

組織変革の詳細は本書を参考頂くとして、ここでは、その変革によって起きた変化を現す、ザッポスらしい4つの数字を紹介したい。

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20%・95%という数字には社員を大切にする姿勢が、98%・200~500%には顧客との中長期的な関係性を重視する姿勢が表れていて、とてもザッポスらしい。

どの数字も従来型の企業において、当たり前ではない数字だろう。

ザッポスをコピーすることはできないし、すべきではない。それでも、社員・顧客の幸せを実現させるための挑戦は、多くの企業・団体にとって学びになることは間違いない。

2020年12月のトニー・シェイの訃報には驚きを隠せなかったが、彼が築き上げたザッポスらしさが企業の新しい在り方を世の中に示し続けてくれることを、心から願っている。



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