特定の主体を罰し、構造悪を問わない日本の政治批評の風土

今日は、政治のはなしになります。
ちなみに政治はほとんど門外漢です。

日本の社会悪を考えるといったときに、批評でよくあるのは
わかりやすい主体を罰するということでしょうか？

統一教会とか、ジャニーズとか、自民党とかですね。

わかりやすい悪人を生贄（？）として、それを、癌を除去するみたいにコミュニティーから追い出せば、日本の政治風土は根本からよくなるみたいな思想に絶望を感じることもあります。

いや、戦争をおっぱじめた、某国の大統領とかを、地球のコミュニティーから追い出したいと考える人はそこそこいるかもしれません。

多分、それは、江戸時代の村八分に似た解決策で、根本解決にはならないと思うんですが

統一教会という主体が出した犠牲者（たとえば宗教2世）とかは、ある特定の主体が生み出した問題といえると思います。

ジャニーズの性加害とかも、ある主体が生み出した犠牲です。

ある主体が生み出した犠牲は、分かりやすい主体がいると思います

たとえば、ジャニー喜多川とかになります。

これにひきかえ、貧困層の増加とかは、特定の主体（わかりやすい主体的な犯人）がいないんです。
ネットカフェとかを渡り歩いてる若者の増加とか、トーヨコに集まる若者の増加とか、100円ポケットに入ってないホームレスとか、そういう問題は、特定の犯人がいないんです。

大学に進まないと将来地獄というイメージが蔓延したため、奨学金を借りて大学へ行って、その後にうまく就職できず、借金だけが残って、さんざんな展開になってる人も増えてるでしょう。

ジャニーズとか、自民党とか、統一教会とか、特定の主体を犯人にできる事柄は、イメージしやすいので、政治の話題として、マスコミにも学者にも好まれますが
これらは、僕の考えによれば、政治問題というより、刑事事件に近いベクトルのことだと思います。

つまり、運悪く、ジャニーズ喜多川さんや統一教会とかかわってしまった人の問題です

そういうのは、これは、僕の考えにすぎませんが
旭川やすすき野で起こった殺人と似ていて
関わった人の運が悪かったとも言えます。

つまり、それらは、どちらかといえば、ベクトルが刑事事件寄りであり
刑事事件スキャンダルとどこか重なると思います。

日本は、週刊誌とかで、分かりやすい犯人のようなものがいある案件だけをつるし上げるのです。
つまり、それは、本質が、せいぜい刑事事件なのです（実際刑事告訴に至らない案件も大々的に宣伝されてますが）
つまり、そういうときの巨悪は、田中角栄でも誰でも、分かりやすい犯人がいるものを好んで、みんなそれを論じるということです。

これに、ひきかえ、100円しかポケットに入ってなくて、公園で夜を明かす人々には、分かりやすい犯人がいないんです。
そういう問題は、メジャーな領域で話題にされないのです。

統一教会の問題を放っておいてもよかったとはいいませんが
統一教会と、まったく縁がなかった、日本人の（8割かそれ以上）人には、開いた口が塞がらない感が消えなかったでしょう。

しかし、財務省が決めたことというのは、ごく一部のウハウハ暮らしをしてる層を除いて、ほとんどの人にダイレクトに関係してきます。

構造問題こそが政治問題だと自分は考えますが
日本人は、構造を問題にするより
特定の分かりやすい犯人（〇本×志）でも誰でも、を好むあまり
構造をあまり問題にしないのです。

都知事選も、結局、蓮坊・石丸叩きでストレス発散して終わりです。

こういう、特定の主体を叩いてばかりいるあいだに
構造は全く問題にされないのです。

Xとかでは、自民が下りればすべてが変わるみたいな意見も多かったです。

僕も、そんなに自民に期待してる人でないので
1993年と2009年の自民以外の組閣が実現したときは
「ひょっとして国が変わる？」とビミョーに胸がスーッとしましたが
あとで、完全な錯覚以外の何ものでもなかったことに気づきました（だから自民がズーっとやるべきだと考えてるわけでもありませんが）

ジャニーズも統一教会も、問題にされたのは、教祖が亡くなったあとでした。
そうすると、これは、政治問題というより、日本人の性格の問題では、とすら考えることもあります。
大日本帝国が滅んだあと、「ファシズムを警戒せよ」と言って良心の表明に代えてるのと似てると思います。

スキャンダル週刊詩など要らねぇ！とまでは言いません
そうすると、社会の隠蔽体質がさらに加速しそうです。

しかし、特定の主体（犯人的な）ばかりをやり玉に挙げて
構造悪にはまったく触れず終いであれば
何も変わらないのだろうなという気がします。

きっとこれからも、わかりやすい犯人がいる問題ばかりが注目を集めて
100円しかポケットに入ってない人の問題は、一部の炊き出しをやってる人とかを除いて、誰も問題にしないんだろうな。

わかりやすい犯人がいないから

いや、犯人がいる問題も重要ですよ。

でも、どこかの国の大統領は絶対たたかない。

もう、タレントの不倫とかうんざりだよ！

もっと巨悪に踏みこめよ！

いや、それは週刊誌の領分を超えたことですね
失礼しました。
あれは、正義とかを標榜してるのではなく
何かブラックジョークの類なのかもしれませんね
真に受けて怒った自分の民度と頭の程度が低すぎたということでしょうか？

大事なのは寛容さでしょうか？

かっこつけてるとかじゃなくてさ
ホントに政治や日本の社会風土のことを考えると
モーレツな怒りに襲われるよね
でも、やっぱ、最終的には、寛容と忍耐が大事なのかな
庶民レベルの意見の合わない同士が、お互いに潰しあって
上のほうにいる連中がほくそ笑んでたら、それもやりきれないから

やっぱ、最終的には、寛容と忍耐が肝心なのかもしれない

「統一教会こそが日本を蝕んだ」って言ってるほうがラクだとは思うんだよね。
でもさ、統一教会って、ほんとに、100円しかポケットに入ってない人とか、ネットカフェを渡り歩いてる人とか、トーヨコに集まってる若者の増加の犯人なわけ？
ボコボコ潰れた飲食店の犯人なわけ？

いや、こんな日本でも、戦闘状態にあるR国とU国や、ガサの人たちにくらべれば全然マシで、感謝の祈りをささげるべきなのか？

（あとがき）
いま、考えると、人には、それぞれの領分と職責があり
僕から見れば、気に入らない〇本×志の不倫問題をアピールしてる人も
その人なりの職責と領分があり
統一教会の問題を研究してる人には、その人なりの領分と職責があるのでしょう。
「それは違うだろ！」というのは、僕のまったく個人的な見方にすぎず
他者には他者の商売や仕事や、それに付随した観点があるでしょう。
多少感情的で不愉快な文章かもしれませんが
特定のわかりやすい主体（犯人）がいる問題ばかりを論じて
構造を問題にしないという意見も、まったく成立の余地がないわけではないと思うので、一応このまま出します。
あんまり、評判が悪ければ、一週間で消すかもしれませんし
1万円くらいの有料鍵をかけるかもしれません（多分やんないでしょう）
まぁでも、今年出した文は、ほとんどPVが50にすら達してないから、心配することもないか