似合うシャツを見つけよう
似合う服を着ていたい。
それはハレの日、大切な人に会う日はもちろん、仕事に追われる日、外に出る機会が少ない日であっても。
似合う服を着ている自分であれば、適度にリラックスしながら少し背筋が伸びる。自信と安心感を持って一日を過ごせる。
似合う服は僕にとって大きな価値があるものです。
一年の大半で袖を通しているholo shirts.のシャツ。
見た目にも、気持ちにも、今の僕にこれだけフィットするシャツは他にありません。自分で言うのもおかしな話ですが、本当に似合うシャツだと自負しています。
シャツの作りや素材だけでなく「似合うシャツ」を追い続ける彼の姿勢が、僕はとても好きです。
受注会が開催できない今
4月11日と12日に予定していた合同受注会『開いて、広げて、紐とく』は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために中止することを決めました。
受注会に向けてholo shirts.窪田さんと一緒に進めてきた準備と告知。
2つのブランドを知ってもらう入り口として、読書感想文を公開する試みもしました。受注会に足を運んでいただく際のきっかけとして、また僕たちと会う前の不安を和らげるための取り組みでした。
「直接会えなくとも、僕たちの手がけるオーダーメイドを伝えたい」
僕と窪田さんの共通の思いです。
delightful toolの靴、holo shirts.のシャツのオーダーはどのように行われるのか?どのような靴やシャツが出来上がるのか?
お互いのオーダー体験記という形でみなさんにお伝えする。これが今の僕たちにできることの一つだと考えました。
オーダーシャツ体験記
僕がholo shirts.でシャツをオーダーしたきっかけは「サイズ、着心地に満足できる、自分に似合う普段着のシャツが欲しい」との気持ち。
スーツの下に着る、いわゆるドレスシャツをオーダーできるブランドやお店は沢山ありますが、普段着としてのカジュアルシャツをオーダーできるブランドは実はあまり無いのです。
1. 似合うシャツ
服が“似合う”とはどういうことでしょうか?
“似合う”とは、服の多くの要素が着る人に馴染んでいることだと思います。その要素とは、サイズ、形、デザイン、色、素材などなど。
オーダーメイドは、それぞれを選んで形にできる自由度があります。似合う服も見つけやすくなりそうです。しかしオーダーメイドであればその人に必ず似合っているかといえば、そうでもありません。
「似合うシャツを見つけてほしい」
窪田さんのこの思いは、holo shirts.のオーダーの中にどのように織り込まれ、シャツが形になるのか。
僕の体験を交えながらお伝えします。
2. シャツの個性
シャツという一つのアイテムにも、実は個性があります。
カッチリした印象のシャツ。ラフな印象のシャツ。
holo shirts.のシャツは力の抜けた印象があります。
力が抜けたといっても、だらしない印象は全くありません。
襟付きのシャツが持つキチッとした印象と緊張感を残しつつ、いつでも袖を通したくなる気楽さと柔らかさがあります。
この個性をベースに襟や生地、ボタンを選びながら、感覚や好みに合うシャツの仕上がりを窪田さんと一緒に考えていきます。
襟や生地を選ぶときには、「こんな雰囲気に見せたい」「こんな風に見られたい」
とシャツを着た自分のイメージを伝えてみるのも良い方法です。
襟や生地だけ見ているとどうしても視野が狭くなってしまいます。まず大きなイメージを窪田さんと共有して二人で考える。そこから仕様を決めていくと、似合うシャツにつながりやすいと思うのです。
3. シャツのサイズ合わせ
似合うシャツを作るためには、サイズと形は重要です。この2点を突き詰めたオーダーの仕組みは、身体に合わせて型紙を起こすフルオーダーです。
それに対してベースの型紙が決まっていて、そこに調整を施すセミオーダー(様々な呼び方があります)という仕組みもあります。
現在、holo shirts.はセミオーダーでのシャツ作りをメインに活動しています。
サイズや形に多少なりとも制限があるセミオーダー。
この中でどのように“似合う”に近づけていくのか。窪田さんとの会話を通じて見えてきたことがあります。
4. 包容力があるシャツ
セミオーダーでサイズ調整ができるのは袖丈と着丈です。
身体に合わせる部分の比重は、フルオーダーに比べればどうしても下がります。
それでもholo shirts.のセミオーダーシャツは、その人の似合うにつながりやすいと僕は考えています。
その理由はベースとなるシャツが持つ、包容力と余白です。
セミオーダーのベースとなるシャツは大きめのサイズで肩を落として着る。首回りをゆったりしたサイズで着る。そんな着方が自然とできます。
大きく、ゆったり着ているからといって「サイズが合わないシャツに着られている」ではなく、「そのサイズを選んで着こなしている」につながってくれるのです。
僕は専門ではないので正確なロジックは伝えきれませんが、この首回りから肩にかけての作りに上手く余白を持たせている点を窪田さんに教えてもらい、セミオーダーでシャツを仕上げていく流れにとても納得できました。
僕の場合はジャストのMサイズをベースにする他、ゆったりしたLサイズをベースにオーダーすることが可能でした。
そこでMサイズをベースにした場合は足りない袖丈を長く、Lサイズの場合は長い着丈を短くといった調整を考慮します。
最終的にはジャストのMサイズをベースに、袖丈を少し長くする選択をしました。
5. 共にシャツを考える
オーダーメイドはオーダーする側が一人で考えるものでも、オーダーを受ける側が一人で考えるものでもありません。
二人で出来上がるシャツのイメージを共有して一緒に考えることが、似合うシャツにつながるのです。
これからholo shirts.でオーダーをしてみたいと思う方は、とにかく窪田さんと沢山会話をして欲しいです。
口下手とか、人見知りとか、そんなことは気にしなくて大丈夫です。窪田さんとなら、シャツのことで自然と会話が弾んでしまうはずですから。
オーダーメイドのこれから
オーダーメイドにおいて、直接人と会うことはとても大切です。
極端な話、僕はそれが全てだと思っていたくらいです。
オーダーメイドを手がける僕たちにとって、人と直接触れ合うことが難しい今の状況は非常に厳しいものです。
人と会えない中で一体何ができるのか?
そもそもオーダーメイドでモノを届けるとは何なのか?
今、僕たちに問われていることです。
4月11日(土)20時〜インスタライブを行います
受注会の開催を予定していた4月11日(土)にインスタライブを行います
『会えない時のオーダーメイド/シャツと靴の場合』
4月11日(土)20時〜
会えない時にできること、逆にできないこと。
会えない時に大切にしていきたいこと。そんな内容のトークです。
僕たちの扱うモノと業態において、何を考え、どこに向かっていくのか。
似たようなフィールドに軸足を置いていない方にとっても、何か気づきがあれば幸いです。
みなさまのご参加、お待ちしています。
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