ポケットから取り出したとき、日が差し込むように気持ちが晴れやかになる。 誰かの目に触れたとき、鮮やかな色をきっかけに何か会話が生まれる。 そんなことが起これば、嬉しいです。 この革財布は、絵描きの田中紗樹さん、信頼する職人とともに作りました。 決して僕一人では形にすることができなかったものです。 ただ、製品として、まだ完全ではありません。 この先の変化を、少しずつ追って、確認していく必要があるのです。 「染料で着色した部分は、どのように色が変わっていくのか?」 「絵具で
靴磨きは簡単です。 本当に?靴磨きって難しそうで… 革靴は、磨けば長持ちするのは知っているけれど… キレイに磨かれた靴をいつも履いていたいけれど… 「けれど」の先にあるものはなんでしょうか? ・自分で磨いたってキレイにならない。 ・時間がない。 ・手が汚れるし、面倒。 ・磨くための道具が選べない。 ・磨き方がわからない。 わかります。 一応磨いてはいるけれど… ・正しく磨けているか不安。 ・結局プロに磨いてもらうのが一番。 これもわかります。 「お気に入り
14年前、僕は靴職人になることを諦めました。 10代から憧れていた靴作り。それなのに「自分に靴を作り続ける根気強さは無い」と、靴作りを学ぶわずか2年の間に気持ちは小さくしぼんでいってしまいました。 靴への好奇心だけでは向上心を持って靴を作り続けることはできない。 その現実をあっさり受け入れてしまった自分にガッカリしながら、選んだのは靴とは全く違う道。 それでも靴がずっと好きで、靴への好奇心は薄れなくて… 一度距離を置いた靴の近くに結局戻ってしまいました。 そこから11年
「この靴、サイズを出してもらえますか?」 「普段お履きのサイズはどのくらいですか?」 「25です。」 25の靴を出してもらい、試着して購入。 革靴を購入するときのやりとり。最短だとこのくらいで終わってしまうこともあると思います。 身に着けるもののなかで、靴は合わなかったときに痛い思いをしてしまうもの。 「あのとき、あの革靴で痛い思いをしたから」 そんな理由で革靴から遠ざかっている方も多いのではないでしょうか? ・試着専用の靴があればどうだろう? ・せめて足の長さだけでも測
僕は革靴屋です。靴を作る職人ではありません。 製作は神戸の信頼する作り手にお願いしています。靴の注文を承ること、靴に調整を施すこと、完成した靴をお渡しすること、その後のサポートをすることが僕の役割です。delightful toolはこのスタイルでセミオーダーの革靴をお届けしています。 分業だから難しいこと。分業だからできること。delightful toolとして活動を続けるなか、自分の目で見えてきたこと。周囲の人々の声をきっかけに見えてきたこと。色々な発見がありました