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-[強敵4連戦終結]FC琉球戦- The press of EHIME NO.13(投げ銭式)

お疲れ様です。De:Lです。

強敵続きの連戦。その4戦目。新潟、京都、磐田に続いての戦いでしたね。

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強敵との一戦とは言え、勝たなければいけない一戦でした。

その試合で引き分け、1サポーターとしては面白い試合でしたし、期待感の高まる試合ではありましたが、選手たちの表情を見ていると、悔しい一戦だったんでしょうね。

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またこちらでスペース機能を利用して、たちばなさんをはじめ、いろんな方とラジオ式でお話ししながら試合を見ていたのですが、

結構な人数が集まっていただいて、楽しく観戦できました。

以前の記事からも紹介していますが、

また愛媛FCを学ぶオンライン勉強会やオープンチャットなど、ファンが交流できる場所には積極的に参加していくので、よろしくお願いします!!

いずみさんの運営するオンライン勉強会詳細に関するページへのリンク↓

加えてお知らせというか、「eJリーグ」が開幕するということで私も本戦出場目指して頑張りますので、よろしくお願いします!

本記事では、”5レーン”や”4(5)レイヤー”などの戦術用語やシステム略称を用います。知らない単語がでてきますと、読みにくい部分もありますので、ぜひ下の戦術解説記事をご一読ください。

また前回の記事は以下になっています。

DAZNでは見逃し配信も可能です。現地にいった人もぜひ試合を見ながら振り返ってみてください。

https://prf.hn/click/camref:1101lib4r

このthe press of EHIME2021は2021シーズンの愛媛FCの一戦一戦に注目し、よかったこと(Gpoint)と悪かったこと(Bpoint)をまとめ、その試合から愛媛が学ぶことを整理したうえで、特定の選手(FeturePlayer)や、戦術を取り上げ、愛媛の進化を読み解いていこうという完全個人運営のnoteとなっています。ここでの文章、画像、考え方は完全に私個人のもので、愛媛FCとの関連はないもとし、DAZN映像からの引用も含め、一切の商標利用はないことを宣言しておきます。また、4節以降の投稿されたものは投げ銭式となっており、すべて無料で読むことが可能です。

では参りましょう!


1.振り返り

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唐山はワイドで先発。

中盤は前田と岩井と川村のワクワクする3人。

忽那が久々の先発。

今回は前野が先発でしたね。ターンオーバーなのか、対戦相手で決めているのか、この前野と内田の住み分け方については、監督に聞いてみたいところですw

かなり完成形に近いスタメンといっていいのではないでしょうか。

4141をやり、攻撃時に4123へ、守備時に442に変化するフォーメーションとしてかなり選出として自然と言えますね。

しかし、後半に登場しますが、5バックへと変化する場合、小暮の存在がキーとなってきますから、柔軟性という意味では、まだ完成には遠いかとも言えます。

交代を反映したフォーメーションはこちら。

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調子のよくなかった前田に代わって森谷。

近藤をインサイドハーフで使っている様子でした。IHの近藤は今シーズン初めてですが、昨年まではむしろ主戦場としていましたよねw

後半は途中まで出場した忽那に新しい仕事を頼んだようです。この辺りもスタメン考察で触れていきたいですね。

以下DAZN発表のスタッツです。

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唐山が試合通して躍動し、その影響がアタッキングサイドにも出ている感じ。

オンターゲットシュート本数も上回り、最終的には支配率、プレーエリアも愛媛が上回った印象です。

前田も比較的早い段階で森谷と交代したのですが、パス数だけでいうとランクインしていますね。

それだけプレーに絡んだだけに、その調子の悪さが目立ったのでしょうか。。。


2.スタメン考察

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論点はこちら

・唐山のワイド起用
・前田の不調
・忽那の成長

正直今回も唐山の話をしたかったのですが、残り二つについて、言及することが多かったので、唐山について詳しく知りたい方は以下の記事を読んでみてください。


2.1.前田の不調

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甲府戦の爆発からチームに完全に浸透。

田中と相対して5バックを前提とする”前田型可変システム”の中枢として活躍してきました。

しかし、この強敵連戦でベンチにすら入らない日々が続きます。

試合外でのSNSに投稿されてた写真や動画には、ユーモアに富んだ彼が映っているため、非常にサポーターとして不安な気持ちでした。

今試合は先発し、あの甲府戦で見せた川井サッカーを見せてくれるかと思いましたが、よくない部分も目立ってしまいましたね。。。

特にディフェンス面でのミスが目立ちました。

失点シーン。

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シチュエーションとしては、この画像の通り。

サードレイヤー内に、複数人マークの甘い相手選手がいますね。

岩井と前野がそれぞれ対応しているため、それ以外の中央から逆サイドにかけての対応はサードレイヤーを形成する6人で行う必要があります。

ここで、その”取るべき対応”とはなんでしょうか?

無論、”サードレイヤーの縮小”です。

そうすれば、アウトサイドレーンにいる琉球の清武に、忽那が付くことができますし、前田と川村はバイタルエリア(サードレイヤーのセンターレーン)のスペースを埋めることができます。

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しかし、下がったDFラインに合わせて、MFラインが下がれていないことで広大なバイタルエリアを用意してしまいます。

ボランチ、つまりDMFとして起用されている前田のことを考えると、ここのスペースを空けてしまったのは、大きな課題を残すことになります。

もう一つ挙げるなら、

前半20分のシーン。

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自陣深くでボールを奪い、攻撃開始。攻撃のタクトを握る前田に茂木はパスを出します。

しかし、近くにいた相手選手にプレスを受けます。

周りから”来てる!!”と声がかかりますが、前田はうまく対応できず、ボールを奪われます。

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しかし、この棒立ち。

背後には広大なスペースがありますから、普通ならここを切るようにプレスに行くべき場面。

もっと言えば、周り4人の味方がいて、相手がボールの処理に少し手古摺ったので、一気にプレスしたいところでした。

この辺りのトランジッション(攻撃と守備の替わり目)にも対応できなくなっていることを考えると、やはり不調は如実ですね。。。。

攻撃面では、前田らしさが光っているだけに、残念な不調です。。。


2.2.忽那の成長

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SBができるWG。

今の愛媛には必要不可欠な存在です。

現状の愛媛でそれができるのは小暮。

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忽那はその小暮の役割を忽那もできるようになろう(指示されて?)としていると考えられます。

まず、「SBができるWG」という選手はとても貴重です。世界的に見てもそういません。

そもそも役割分担が多様化する現代であっても必要とされることはあまりありません。その上、3バックにおけるWBというポジションが誕生しているくらいですから、明確にどちらかに振り切っても質の高いプレーができる選手はなおさら貴重です。

またWB「SBのできるWG」は全く違います。

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2421におけるWBは、アウトサイドレーンを一人で担当するのに対し、

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4123におけるWGとSBはアウトサイドレーンを二人で担当します。

もちろん、局面局面を考えれば、一人、もしくは二人で対応することなんてそこまでないですが、前提条件(フォーメーション)で、最初から担当人数が違います。

したがって、WBと「SBができるWG」では求められる戦術理解や、連携技術、スキルそのものが違います。

では、WBでなく、SBができるWGだったらできることってなんでしょうか?

それが多様な可変システムを採用できること。

だと思います。

メインを4141、守備時に541、もしくは442、もしくは451を採用し、攻撃時は主に4123を使っています。

つまり、守備か攻撃かによって、かなり変化するわけです。

そこで、守備のときには5バックの大外を、攻撃のときはWGを担当できる人材が必要になります。

・ドリブル突破できるWG的センス
・守備における献身性
・豊富な運動量
・同レーンを担当する選手との連携

これらを満足する必要があるわけです

もともと忽那はWGまたはSHを担当することの多い選手です。細かいタッチが持ち味で、ドリブル突破の得意ですよね。

そんな忽那に細かくディフェンス指示し、5バックの一員として使うシーンが見られました。

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後半に入ってから、愛媛は前田を森谷に交代。その辺りから明確に5バックを使うようになります。

つまり攻撃時4123、守備時541、呼称”前田型可変システム”です。無論森谷版ですがw

その大外のSBを担当したのが忽那。

この辺りのシーンでもよく耳を澄ませると、忽那に対する守備における指示がたくさんベンチから掛けられているのがわかるかと思います。

今後忽那が、小暮のようにSBのできるWGへと成長するかが、実は”CB不足問題”を解決するかに掛かっていると見ています。


3.川井サッカーと唐山翔自

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現在はモンテディオ山形でアシスタントコーチを務めている川井元監督。

その川井元監督が愛媛に残したパスサッカーが、現在の愛媛の攻撃の基礎となっていることに反論はないかと思います。

そんな今の愛媛の原点ともいえる川井サッカーと唐山の相性について今回は言及しようと思います。

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まず結論から言わせていただきますと、相性はいいです!

もちろん、この結論には唐山の成長を前提している節がありますw

2点、言及したい彼の特徴があります。

3.1.トライアングルブレイク型

まず一点目は”視野の広さ”です。可能性の範囲ですが、彼は非常に広い関節視野を持っていると考えています。

その関節視野が、前の記事で言及した”認知的協和を操る”につながっていると思うのですが。

それがわかるシーンがこちら。

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74分に、ハーフレーン付近で、前野がカットしたボールを受けた唐山。

そのタイミングで前野がスプリントしてオーバーラップしていきます。普通なら前野を使っていい場面。

しかし、唐山は前野にパスしませんでした。

前野がスプリントした左サイドは、藤本も川村もまだ上がり切っていない状況。仮に前野に出しても、トライアングルを作るには時間がかかるし、数的不利になることが予想されます。

そこで唐山は

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広大なスペースのある右サイドを選択し、パスします。

このパスで、近藤と小暮と森谷のポジションを押し上げ、さらには、藤本と川村にも移動の時間を作ります

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結果的に、近藤、森谷、小暮のトライアングルで右サイドを突破。ハーフレーンを走ってきた茂木を経由し、準備していた川村に渡ります。

自分がトライアングルブレイク型と呼んでいる川井戦術の一つを披露します。

ゴールとはなりませんでしたが、広い視野を生かして、一連の川井サッカーの起点となったのは唐山です。

3.2.ハーフレーンの活用

二つ目は、一点目の視野の広さを生かした”ハーフレーンの活用”です。

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ここのシーンでは、前野がアウトサイドレーンに入っているため、自身はハーフレーンに移動して、ボールを受けに来ます。

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数十mをドリブルし、ボールを運んだことで、相手4人を引き付けつつ、そのうえで、選択肢を豊富に用意(画像黄色矢印)します。

選択肢の豊富さ。それこそ、ハーフレーンの旨味というやつです。

その旨味を上手く利用したシーンと言えます。

ここでは藤本へのスルーパスを選択します。ゴールとはなりませんでしたが、今後に希望が見いだせるシーンでしたね。

もしかすると、ハーフレーンへ落ちてポストプレーなんかできるようになりますと、

それこそ琉球の阿部や京都のウタカのように、チャンスメイクできるトップへと進化するかもしれません。

川井サッカーとは相性抜群です!!


4.まとめ

いかがだったでしょうか。

今週も振り返ってきました。強敵との4連戦。結果的に勝ち点を積み重ね、見応えのあるサッカーを展開した愛媛ですが、0勝。

残念な結果ですが、下を向かず、ここからの戦いに向かってほしいところです。ファンは愛媛のサッカーを賞賛しています。あとは勝利だけ。

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次節はアウェー山形戦。

そろそろ勝ちが欲しいです!!!

今回もfootball.labさんのデータを参考に書かせていただきました。

昨年の振り返りは以下の記事です。

今回はご一読ありがとうございました。

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