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大河ファンタジー小説「月獅」

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天卵を宿した少女と、天卵の子の物語です。
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#王宮ファンタジー

大河ファンタジー小説『月獅』39         第3幕:第11章「禍の鎖」(4)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 第…

deko
1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』40         第3幕:第11章「禍の鎖」(5)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 第…

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1年前
39

大河ファンタジー小説『月獅』41         第3幕:第11章「禍の鎖」(6)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 第…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』42         第3幕:第11章「禍の鎖」(7)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 第…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』50         第3幕:第13章「藍宮」(3)

これまでの話はこちらのマガジンから、どうぞ。 第3幕「迷宮」第13章「藍宮」(3)  シキ…

deko
8か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』52         第3幕:第14章「月の民」(1)

これまでの話はこちらのマガジンから、どうぞ。 第3幕「迷宮」第14章「月の民」(1)  レ…

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7か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』54         第3幕:第14章「月の民」(3)

前話(第54話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています。 第3幕「迷宮」第14章「月の民」(3)  イヴァンと名乗った男性は低いがよくとおる声で微笑みながら布を差しだすと、奥に消えた。シキが渡された布を手に呆然と佇んでいると、すぐに盆をもって戻って来た。壁際に暖炉がある。その前に木製の大きな卓があり、椅子が六脚ならんでいた。男は盆を卓の上に置くと、暖炉に火をくべる。シキは棒立ちのまま、イヴァンのようすを目で追った。 「捕らわれの身だか

大河ファンタジー小説『月獅』55         第3幕:第14章「月の民」(4)

前話(第54話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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7か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』56         第3幕:第14章「月の民」(5)

前話(第55話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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7か月前
42

大河ファンタジー小説『月獅』57         第3幕:第14章「月の民」(6)

前話(第56話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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6か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』59         第3幕:第15章「流転」(2)

前話(第58話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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6か月前
46

大河ファンタジー小説『月獅』61         第3幕:第15章「流転」(4)

前話(第60話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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5か月前
38

大河ファンタジー小説『月獅』63         第3幕:第15章「流転」(6)

前話(第62話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています…

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5か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』64         第3幕:第15章「流転」(7)

前話(第63話)は、こちらから、どうぞ。 これまでの話は、こちらのマガジンにまとめています。 第3幕「迷宮」第15章「流転」(7)  上等の絹の長衣を脱いで質素な短衣の腰ひもを結び終えると、カイルは傍らに端座しているシキに目をやる。 「シキ、久しいな」  一月は新年の行事続きでカイルが忙しかった。三月に王宮を震撼させた星夜見があり、星夜見寮が慌ただしくなった。その後シキは『月世史伝』の解読に勤しんでいたため、藍宮へ足が遠のいていたのだ。 「息災であったか」  シキは無言