コミュニティ冷蔵庫を活用、できるかな? 1


今回のパンデミックを契機に、街のあちこちに出現した新しいムーブメント。その名も”コミュニティー・レフィジュレイター”の存在をご存じだろうか? 

名称だけを見ると少々仰々しく感じられるが、*サイドウォークや*プロジェクトに設置されているのは、まったく普通の家庭用の冷蔵庫。2021年4月現在、ニューヨーク市内で74か所が稼働している。電力は、レフィジの後ろにある、個人商店やNPO団体のコンセントから供給されている。

新聞だったかネットのニュースだったかで、その存在を知ったワイは、「なんじゃそりゃ?」と驚いた。がしかし、居住地の近くになかったため、実際に遭遇するのはその存在を知ってから半年以上経ってから。食料調達に困窮していたわけではないが、普段は通らない地区を歩いていて、たまたま歩道の上に置かれた冷蔵庫を見つけたとき、好奇心からその扉を開けずにはいられなかった。

中に入っていたのは、ドッベドベにソースが漏れた瓶入りのフランがひとつだけ。本来茶色いカラメルがあるべき部分に真っ赤なベリーソースが入っていたので、おそらくホリデーシーズン向けの廃棄商品だったのだろう。パッケージは破れ、蓋もなかったので、とても食べられる代物ではなかった。もちろんフランは手にせず、あっさり撤退した。

「メディアで見たときは、新鮮な野菜や果物が山ほど入ってたのになぁ・・・・」と、勝手に期待して、勝手に落胆。最悪の第一印象を抱いたくせに、その後、レフィジLOVEの生活が始まるとは、この時点では知る由もなかった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?