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ID-POSからカテゴリー動向を把握!~『消費者購買行動年鑑2024』から見る最新の消費者購買動向~(中編)

公益財団法人 流通経済研究所
研究員 田嶋 元一

 前回からご紹介している『消費者購買行動年鑑2024』。中編では、年鑑の構成を中心に、コンテンツの詳細と、どのような情報を把握できるかをお伝えします。

👇前編はこちらから👇


『消費者購買行動年鑑2024』の構成

 『消費者購買行動年鑑2024』は「冊子」と併せて「CD-ROM」の2点をセットでご提供しています。概要は下記の通りとなっています。

【レポート】

「スーパー/ドラッグストア業態の特徴」
 スーパーマーケット(SM)、ドラッグストア(DGS)、それぞれ最新データ(2023年)から、直近の業態別購買動向を踏まえ、消費者の購買行動について解説をしています。
 冊子にはデータと解説文がセットで掲載されていて、CD-ROMではExcel形式で実績データが確認できます。

「2023年における購買行動の変化」
 こちらもSM、DGSの最新データと前年データ(2023年と2022年)を比較しながら、消費者の購買行動にどのような変化が見られるか、全体実績から確認できる来店頻度や1人当たりの購買金額、性年代別やカテゴリー別に前年とのギャップが把握できるコンテンツになっています。

「主要カテゴリーレポート」
 今回の年鑑ではSM編で394カテゴリー、DGS編で440カテゴリーの指標を細かに掲載しています。冊子に掲載されている主要カテゴリーレポートでは、各編100の主要カテゴリーについて、実績データを見やすく表やグラフに加工したものをご確認いただけます。
 実績データの指標は「全会員」(全体)と「連続アクティブ会員®」の2つに分けてCD-ROMに掲載されています。連続アクティブ®会員は、株式会社True Dataの登録商標で、集計に用いた店舗において毎期間(SM編では2週間毎、DGS編では毎月)買い物をした会員のことを指します。
 掲載実績は「カテゴリー購買実績」「性年代別実績」「時間帯別実績」の3つです。カテゴリー購買実績では、以下の12の指標と各指標の前年比が掲載されています。

1.会員内購買率
2.1人当たり購買金額(円)
3.1人当たり購買点数(点)
4.購買商品単価(円)
5.購買頻度(回)
6.購買感覚(日)
7.会員金額PI
8.会員点数PI
9.来店内購買回数比率
10.来店当たり購買金額(円)
11.来店当たり購買点数(点)
12.リピート率

カテゴリー購買実績のイメージ
掲載様式のイメージ(数値はすべてダミーです)

 実際のイメージや詳しい読み解き方は次回、本年鑑に掲載しているカテゴリーのデータを基に確認していきます。

【付録】

「生鮮食品レポート」
 こちらはSM編限定で掲載されている指標です。「野菜」、「鮮魚」、「精肉」の大きく3カテゴリーについて、購買実績(関東・関西別)と季節トレンドを掲載しています。

「1人当たり購入アイテム数」
 ここでは、1年間であるカテゴリーのアイテム(商品、SKU)を何種類購入したかを算出した指標を表形式で掲載しています。ここで算出された数値が大きいほど、同じカテゴリーの中で様々な種類のアイテムが購買されていることを示し、数値が小さいほど、ある特定のアイテムが購買されていることを示します。
この指標を用いて、あるカテゴリーに対する消費者の趣向について理解し、品揃えや棚割りの検討素材として活用ができます。

 ここからはCD-ROMのみ掲載の指標です。

【実績データ】

「全会員」「アクティブ会員」別にファイルが構成されており、冊子に掲載されていないカテゴリー指標など細かいデータを確認いただけます。
 
「業態指標」
 前述の【レポート】「スーパー/ドラッグストア業態の特徴」に掲載のデータとなります(前の記述をご参照ください)。

「カテゴリー指標」
 すべてのカテゴリー(SM編 394カテゴリー、DGS編 440カテゴリー)のデータを、Excelファイル形式で余すことなく掲載しています。ファイルデータは商談資料など、ご自由に活用いただけます。
 
 次回の「後編」では、年鑑の実際のデータを用いて、イメージ感をお伝えすると同時に、データの読み解き方について解説します。

『消費者購買行動年鑑2024』の詳細はこちら

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