スポーツ外傷・障害の評価 まとめ編
こんにちは、でぐのぶ(@Degunobu)です!
ついに評価の話も最後のまとめです。
ここまで読んでくれている皆さんに心から感謝しています。読まれてなかったらきっと続かなかったです。
最後のまとめ編ではここまでの総まとめと、気を付けるポイントを紹介します。
評価の流れ
HOPSの流れに沿って、問診→視診→触診→ROM→スペシャルテストで行います。
ここまでのプロセスをきちんと行っていれば、概論編にあった下記の表の「現在の状態」の欄がかなりしっかりと埋まっていると思います。
あとは現在の状態と、可能性のある外傷・障害の項目をそれぞれ比べて、最も可能性のある状態を評価結果とします。
本当にこれだけなんです。
ここまで5本色々と書いてきましたが、それぞれのポイントを押さえてしっかりと情報を集めればきっと正しい結果へと導かれるはずです。
評価のコツ
1 自分のバイアスを捨てる
この患者の状態やとこの怪我だろうと思いながら評価を行うのと、まっさらな気持ちで挑むのとでは全く結果が違うと思います。
僕はなるべくどんな痛み?などオープンクエスチョンを使用して、相手に説明してもらうようにしています。
うまく説明できない人には、問診編で挙げたような痛みの種類を、「それは鋭い痛みですか?」「鈍い痛みですか?」などのクローズドクエスチョンで尋ねていきます。
研究の世界でも結果に影響を与えないように、なるべく評価者のバイアスを減らす方法がとられています。怪我の評価でも同じことが言えると思います。
2 怪我を知る
ここまで読んで評価の仕方はわかった!とはいえ、怪我を知らないと最終的に集めた情報を怪我の種類と比べられません。
上で挙げたリストの怪我1、怪我2の部分を埋めるためにまずは怪我のことを知らなければなりません。
2.5 解剖を知る
2の怪我を知るということは、つまりは解剖を知るということなんです。
この関節にはどんな軟部組織があって、その組織の働きはこうで、こういう時に活動するから、それが破綻するとこれがうまくいかない。
みたいなことがわかれば、怪我のこともなんとなくわかると思います。
3 大きな怪我じゃないことを祈らない
これは1に通じる部分があると思います。僕はですが、試合中に怪我が起きると「うわ~やったわ~。まじか~。この後プレーできるかな・・・。コーチもこっちめっちゃ見てるわ」みたいな気持ちになります(個人の意見です)。
こういう場面でも冷静になり、しっかりと評価をしましょう。誰だってチームメイトが怪我をしたら嫌です。本人はもっと嫌です。
それでもアスレティックトレーナーとしての役割をしっかりとこなしましょう。
周りからのプレッシャーに負けないように、自分の評価(もちろん時にはドクターが診断する)から導き出した結論に責任を持ちましょう。
最後に
わからないときは専門家に頼る。
自分で解決できないときはすぐに解決できそうな専門家に引き継ぎましょう。
患者を囲うことがその人にとってのベストなのかを考えましょう。
個人的にはアスレティックトレーナーはスペシャリストでもあり、ジェネラリストと思っています。
ここは負けないという部分は持っていますが、なんでもそれなりにできる人材を目指しています。
怪我の評価に関しては、整形外科的な知識はもちろん、内科的疾患や皮膚疾患まで幅広い知識を持ち、的確な専門医に患者を送る能力が必要になると思います。
そして最後に最も重要なことです。「診断」ができるのは医師だけです。我々の評価も診断みたいな部分があるかもしれませんが、ここを間違えるとトラブルになる場合もあります。
参加していた日本スポーツ協会アスレティックトレーナー養成講習会でもこの部分は特に注意して伝えていました。
自分自身を守るためにも、話し方や内容には十分に注意してくださいね。
最後の最後(あとがき)
このノートのシリーズ、ここまで(2020/4/10)で通算20000ビューを超えました。感激です。
読んでくれる人がいたから最後まで書くことができました。
文章を書くのは得意ではないので、わかりにくい表現も少なくなかったのではないでしょうか。それでも最後まで読んでくれた人には、感謝の気持ちでいっぱいです。心からありがとうと伝えたいです。
シリーズを通して何か質問やコメントがあれば、コメントかtwitterでリプライください(僕は自称一番気軽に話しかけれるATCなので、本当に気軽に何でも聞いてください)。
読んでくださった方に、何か少しでも学びや気づきがあったことを祈ります!
それではまた次のノートで!読んでくれてありがとうございました!!
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