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スポーツ外傷・障害の評価 ROM編

こんにちは、でぐのぶ(@Degunobu)です!
前回の視診・触診編に続いて今回はROM編です。
残すところ、ROM、スペシャルテスト、まとめと折り返してきました。

ROM基礎

ROM編はかなりロジカルです!法則さえわかれば簡単です!

ROMのポイントは制限の理由を考えることです。制限や痛みが出る理由を考えればおのずと損傷している組織が何か予想できるはずです。

まず基本ですが自動(Active、以下AROM)他動(Passive、以下PROM)抵抗(Resisted、RROM)の3種類があり、この順番でチェックしていきます。

自動から始めるのは、自分で動かせる範囲が基本的に一番狭いし、痛みも少ないからです。
靭帯が痛んでいる時に、他動で動かすと、いってはいけない所(痛みが出るところ)まで動かしてしまうかもしれません。

また抵抗に関してですが、ROMとしてやる場合、僕は可動域全域で行います。(徒手抵抗テストは、スペシャルテストの一部として教わったので、個別の筋のブレイクテストとして行っています。)
(まぁぶっちゃけ急性期ではあまりやらないんですけど)

なぜ制限があるのかを考える

ROMの評価の為に知っておかなければいけないことは、その可動域の制限の理由は何なのかと言うことです。

例えば、怪我をして痛みのせいでそれ以上動かせないのか、そもそも身体が硬くて動かないのとは全く違います

*エンドポイント(最終可動域)で感じるエンドフィールも抑えておくべきですが今回は割愛させてもらいます。

評価において重要な制限因子は
・筋のタイトネス?
・痛みのせい?
・圧迫されてる?
・伸ばされてる?
・筋が働くから?(AROMとRROM)

などなどがあげられます。

で、これが結局どういうことに繋がるのかと言うと、

基本的に、
骨は折れた部分同士が当たると痛みをおこします。

損傷した靭帯は伸ばされると痛いです。

・損傷した筋は伸ばされると痛く、かつ筋を活動させると痛みが出ます。

神経もストレッチされると、痛みやしびれといった神経症状を感じます。例:SLRテストで下肢に神経症状が出る

またその逆に、神経が圧迫されても神経症状が起こります。上腕神経業の異常なら、首を痛い方に曲げると症状を誘発させることがあります(バーナーの発生機序ですね)。

・その他の軟部組織も伸長と圧迫されるような動きで痛みが出ることが多いと思います。

例えば、半月板損傷の場合、多くがROMの最終域で挟まれるような感覚とともに痛みを訴えることが多いと思います。
圧迫はピンと来ない人が多いのでその一例です。
怪我したところ押されるといたいってことです。

上をまとめると
AROMで痛み↑筋、腱、神経
PROMで痛み↑靭帯、軟部組織、神経 と言う感じになります。

ケーススタディ

選手の主訴、足関節外側に痛み
 ・P内反により強い痛み、A外反には痛みなし⇒外側の靭帯損傷の疑い
 ・AとP内反かつAとR外反に痛み、P外反に痛みなし⇒外側の靭帯、腓骨筋の損傷の疑い

と言う感じになります。もちろんきれいに出ない時もあるのですが、まずは基本と言うことで、この辺を押さえておきましょう!

ROM豆知識


AorPで制限(エンドフォール)なし+痛みあり⇒関節の不安定性
Rで一番痛い+Pで痛みなし⇒筋、腱炎
Pで一番痛い+Rも痛い⇒腱鞘炎
R(は基本的に)痛みなし⇒滑液嚢炎

僕自身もこれ全部を覚えて評価で使っているわけでないのですが、こういうふうになるよっていう紹介です。
(注)ROMで評価している動きが一定ではないので気を付けてくださいね。

まとめ

冒頭でも述べたようにROMの評価での生かし方は制限の理由を考えることです。
制限や痛みが出る理由を考えれば、損傷している組織が何かを予想できるはずです!

ここまで読んで実践してくれていれば、きっと評価がうまくなっているでしょう。
そして次回はスペシャルテスト編です!よろしくお願いします。

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