「名言」はないが「名曲」はある。

サザンオールスターズの名盤「killer street」リリース直後の桑田氏のインタビューを聴いていたのだが。

サザンの中では自分の中では1番好きなアルバムである、二枚組でありながらクオリティが高い「 killer street」というタイトルとジャケットの写真はビートルズの「abbey road」を真似たものだろう。

かなり出来の良いアルバムなので、どういうことを話しているかと聴いていたが、正直大した話はしていなかった(笑)

ノエルギャラガーだったら「これがファッキン最高な出来なんだよ」とか「これ以上のアルバムを誰が作れるんだ?」

とか言いそうだが(笑)

自分が桑田氏のインタビューを他にも色々聴いていると、悪い意味ではないが、「名言」がない、例えば矢沢永吉氏だったら「名言」がバシバシ出てくる、確かに矢沢氏の話は面白い、引き込まれる。

しかし桑田氏と矢沢氏の曲どちらが良いかと言われたら当然桑田氏である。

矢沢氏は詩を書かない、いい曲はあるが正直そこまでとは思わない、曲よりもむしろ矢沢氏のキャラクターが強烈なのである。

いつも思うが矢沢氏が詩を書かないのは非常にもったいない気がする、「書かない」のか「書けない」のかよくわかりませんが、もし矢沢氏が詩を書いていたら自分も矢沢氏の曲を熱心に聴いていたかもしれない。

そして桑田氏のように、才能があり曲が売れ続ければいくらでも「いい格好」出来るはずだが、どのインタビューを見ても「名言」どころか、掴み所が無く自虐的なことを言う時もある、簡単に言うと「普通」のインタビューが多い、数年活動してヒット曲が一曲あるようなアーティストやバンドなら「普通」なのは当然だが。

自分が思うに桑田氏は「カリスマ化」されたり、「神格化」されるのを恥ずかしがって「そういうのはいいよ」と思う人なのかもしれない、だからいつまで経っても「普通の人」に映るのかもしれない。

桑田氏には沢山の「名曲」はあるが「名言」はないのである。

それでいいと思う。

「killer street」をリリース後サザンは一時期活動を停止、最期のオリジナルアルバムにしようと桑田氏は考えていたらしい。

このアルバムで全てを出し切った感は確かにある、桑田氏もそういうつもりでこのアルバムを作ったのだろう、完成度高さがそれに見て取れる。

サザンはオリジナルアルバムに主要なシングルを入れない場合がある、「tsunami」「ホテルパシフィック」「マンピーのGスポット」「クリスマスラブ」…

ソロアルバムでも「白い恋人たち」「明日晴れるかな」「波乗りジョニー」などの主要な曲は入っていない。

アルバムのカラーと合わないからかなのかどうかはわからないが、売り上げ的にかなり損していると思う。

ミスターチルドレンの場合は漏れなく入っているがそれでいいと思うが。

しかしそういった主要なシングルを収録しないではあのクオリティだと思うと余計に凄く感じてしまう。

ロッキングオンの渋谷陽一氏とラジオで対談しているのを聴いていたら、リスナーに「サザンの中で最も好きな曲は」とアンケートを取ったら「真夏の果実」だったが、しかし渋谷陽一氏も同じだったのは意外だった。

というかちょっとは名のしれた音楽評論家だったら、もっと違う視点で良い曲を選んで欲しかったが、「真夏の果実」を選ぶのはサザンの曲をあまり知らない人が選ぶ曲だと思う。

自分だったら勿論違う曲を選ぶが、サザンがあれだけ多くの支持を得ているのはシングル以外の曲でも良い曲が多く存在するからだ。

そしてサザンはまた活動を再開したが、いずれ解散する時がくる、メンバーももう67歳あたりだからその日は近いかもしれないが、最後のコンサートで30万人ぐらい集めてくれないだろうか(笑)

日本で1番大きな動員を記録したのは幕張メッセで行ったGLAYの20万人ライブではないかと思うが、その記録を破って欲しいからだ。

因みにGLAYが嫌いなわけではありません(笑)

茅ヶ崎の野球場は13000〜15000人ぐらいしか入りません、日本武道館ぐらいではないでしょうか。

最期にコンサートをやる時はそうして欲しいなと個人的に思っている。

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