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準備より大切なこと〜相手の話を聞いてニーズを掴むレッスン術〜

ビジネスでも、教育でも、日常生活でも、成功のカギは何でしょうか?
多くの人は、しっかりと準備することや、自分の計画を貫くことが大切だと考えるかもしれません。
しかし、実は「相手の話を聞く」 ことが最も重要な要素であるように私は思います。
今回は、音楽レッスンでの実例をもとに、相手のニーズをしっかりと把握することがどれだけ大切か、そしてそれがスムーズなコミュニケーションにもつながる理由をお話します。

私は、音楽教室で講師のレッスン研修を行っていますが、レッスンのロープレを行うと多くの講師が自分が準備したプログラムを最後までやり遂げることが目的となってしまいます。
こちらも「体験レッスンの準備をしてきてください」と事前に伝えていのでこれは間違いではないのですが、1番大事なことはお客様からのヒアリングです。
お客様の表面的な話だけを聞いてしまうと、お客様が本当に求めているものがわからずどんなに演奏スキルが秀でていても、また指導力があってもお客様はついてきません。
多くの講師が「音楽を楽しんでもらいたい」と言いますが、楽しみ方はお客様10人10通りです。
例えば、上達することを再意優先している方にお話を長くしてしまえば違和感を感じられてしまうでしょうし、その時間を楽しみたい方に“自宅練習マスト”“トレーニング重視の練習”を課してしまっては負担になりすぎてしまします。

なので、レッスン内容をしっかりと準備することは大前提として、その内容を最後まで遂行することよりも、お客様のニーズに合わせて自分が準備した内容を上手くカスタマイズしながらご提案していくことが大切です。

とはいえ、プレゼンなど慣れない場で初対面の方に話を聞いてもらおうとすると準備してきた内容を最後まで行うことに必死になってしまうことが私自身も多いです。
その時は案の定上手くいかず、後で振り返ってみると“自分の発表会”になっていたことに気づきます。(笑)

これは音楽のレッスンだけでないように思います。
人とのコミュニケーションをとる際も、仮に“上手く伝える”ことができなくても、質問をしながら相手が何を求めていて何がしたいかの頭の整理のお手伝いをすることで、相手がスムーズに結論を出してくれることが往々にあるように思います。
そうしたらこちらは、相手が出した結論に沿って自分ができることをすることで信頼関係や絆が生まれるのではないでしょうか。

またついつい、苦手克服をして自分が苦手な方法で事を進めてしまうことがありますが、自分の得意な方法で進めた方が緊張しすぎて硬くなりすぎることなく行動できるので上手くいく可能性が高いように思います。

準備はもちろん大切ですが、“相手の話を聞いてニーズを掴む”というのはそれ以上に大切なことのように思います。


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