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おなじこと~「癒しの順番・修行の階梯」お話会~

その時の心の状態で、
結果が変わってくる。
 
「同じことをしているのに、それは無いだろう」
と思われるかもしれない。
 
確かに、目にみえる形としては同じかもしれない。
働いたエネルギー量も同じかもしれないが、
 
結果が変わることがある。
 

分りやすいのは、学生時代の勉強である。
 
自分の好きなこと、新しいことを知ることが楽しくて
寝る間も惜しんで勉強したことと、
 
義務化された試験をパスするために
寝る暇もないほど勉強したこと。
 
寝ないで勉強したことは同じ。
 
でも結果、前者は後の人生を豊かにする学びになろうし、
後者はおそらく、試験が終わったら忘れる。
 
やる気でやったか、
イヤイヤやったかの違いである。
 

仏教心理学でならう心の分類は、
主に心の様相や、知覚の性質から分けられる。
 
心の様相とは、対象にどういう働きをするかということで、
それとともにある苦楽の感覚は言及されていない。

知覚の性質とは、
思考なのか、直覚なのか等の違いで、
 こちらも苦楽については特記されていない。

「柱」を正しく認識していることは述べても、
楽な感覚なのか、苦の感覚なのか、
あまり関係がないというか、述べられていないということだ。
 

今の日本で「修行にイヤイヤ入る」という人はあまりいないだろうけれど、
悲しみから、苦しみから逃れるために信仰を持つ人と、
自らの幸を他者と分かち合うことを目的として信仰を持つ人は、
 
その修行が長ければ長いほど、
到達地点が違ってくる。
 

とはいえ、時間の流れはありがたい。
悲しみから始めても、途中で心からの喜びを得て、
喜びの道へ転向することも多々ある。
 
心、感情の段階を知ることで、
今まで自分が通ってきた道筋を理解し、
先はどの道を通っていきたいかがわかる。
自分は結構イケてたな、と気づくかもしれない。
 

そんな今年最後のお話会、明日午後あります。
 
〈内容〉
・心の段階を見やすく記した表をつかい、心を高低を知る。
・0、あるいはニュートラルな状態に達していない心を、ニュートラルに引き上げる方法を具体的に紹介する。
・仏教の修行に興味を持たれている方々のために、道次第(仏教の教えの中から修行の階梯として組み直したテキスト)の目次内容を紹介しながら、実践の概要をみる。
・それによって上がる、心のステージについて紹介する。
・苦しい中で道を志す方々が、修行を続けるために気をつけた方がよいことについて共有する。
 
11月11日(土)15:00~16:30
チベットレストラン・カフェ タシデレ(新宿区曙橋)様にて
参加費:3500円(ドリンク・デザート付き)
お申込み:タシデレ
Email:tibetrestaurant@tashidelek.jp
Tell:03-6457-7255
または個別メッセージで

【講師紹介】:直子デチェン
1970年千葉県出身
1999年初渡印
チベタン・ライブラリー講座履修
2003年〜2016年
ダラムサラ仏教論理大学聴講(全科目履修)
ブログ https://note.com/dechenblog
のんびりしたインド生活、旅日記、仏教話をつらつら記す。
龍樹著『中論』・仏護著『ブッダパーリタ(仏護註)』・月称著『顕句論』・ツォンカパ著
『正理の海』翻訳
https://www.dechen.jp/ で公開

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