菩提心の称賛《宝珠の灯》第22偈
22)衆生を利益すると誓われた方が、
衆生にとって何が役立とうかと、
衆生について愛情をもってお考えになられたら、
まさしくこの最高の菩提心をご覧になった。
「衆生」は、チベット語直訳では「行く(者)(’gro ba)」 .
輪廻を行く者であるので、漢語で「衆生」と訳されることが多い。
菩提心は仏陀の境地を目指した心であるけれど、
定義の始めには、
「他者のために」と利他を目的としたものであると明記されている。
他者のためにと思っても、我々のような普通人では、
自分の思う「他者のため」と、相手にとっての「他者のため」が違う場合がある。
そうして、愛情がありながら上手くいかない関係性が作られたりする。
一歩下がって、
偏りのない心で、
その人にとっての「ため」を考えることができれば、
その時、その相手が不快を感じたとしても、
結果的には役に立ち、相手が幸せになるだろう。
その時、自分は相手の前にいる必要はない。
相手が自分に気づく必要もない。
仏陀はそんな風に、
こちらを見ているのか。
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