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#16 2024/07/19|死とマインドフルネス(ゲスト:マインドフルネス案内人・翻訳家 島田 啓介さん)

2024年4月からスタートしている「渋谷でDeathラジオ」。放送の詳細やオンエアに載せきれなかったこぼれ話などをご紹介していきます。

#16 2024/07/19|死とマインドフルネス(ゲスト:マインドフルネス案内人・翻訳家 島田 啓介さん)

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■前半
・ゲスト
マインドフルネス案内人で翻訳家、「だーさん」こと、島田 啓介さん

島田 啓介さんの自己紹介

・群馬県生まれ、半農半X
・マインドフルネスをテーマに講座やイベント、合宿、翻訳や執筆など。色々なことをその時々に、マルチに。


そもそもマインドフルネスってどんなもの?

・人によって色々とらえかたがあるけれど、・生きていることそのものを、ありありと今ここで味わい、そしてそれを生きる、ということ。
・私たちは体があって五感があり呼吸をしていて、心臓があって、色んな事を感じたり考えたりしていること、そういうこと全部で「生きている」ということなのだけど、私たちは、考えることにエネルギーはかなり使われてしまっている。
・生きていることそのもの、本来の自分のありかた、生き物としてのありかたを取り戻すということだととらえている。


だーさんとマインドフルネスの出会い

・90年代初め、外国を旅しているときに出会った1冊の本。ベトナム出身のお坊さん、ティク・ナット・ハンの本だった。
・「マインドフルネス」という言葉を最初に英語で見たとき。全然わからなかったけど、仏教の教えだろうということはわかった。
・瞑想をやっている友人が「マインドフルネスとはこういうことだよ」と教えてくれた。
・社会的なアクティビティをやっていたので、いつも意識が外側に向いていたけれど、その意識を自分自身に戻して、今自分が何を感じて考えているのか、自分が生きているということを実感して行動しないと、いつもいつも外側にばかり意識が向いて自分がお留守になる。自分が本当に何をしたいのか分からなくなるよと教えてもらった。
・その本を読んで実際やったのは、歩く瞑想。どこか目指すのではなく、あるということそのもの筋肉の動き一歩一歩、周りの景色、一緒にいる人、今ここにいることを味わいながら歩くという方法。今ここで生きている、今ここで起こっていることがありありと感じられた。それがマインドフルネスということを体験した初めてのこと。

・大体、歩きながら何か考えている、「歩いている」ということを忘れてる。食べているときも、こうやって人とおしゃべりしている時も。それに集中していないで、次にどうしようと考えている。
・普段の生活で逆をやっているから練習しないと取り戻せない、
今ここに集中しているいつも今ここにいないで別のことを考えている。明日のこと、昨日のこと。それを悩みにしている。悩む必要のないことにとても大きなエネルギーを使っている。そのの無駄をやめて、今全部ここに注ごう、ということ。

・やらなくちゃいけないことをやめなさいというわけではない。忙しくしながらも今ここにいるコツがある、呼吸に戻ると自分の体を感じられる、体を感じられると自分の体調とか状態がわかる。自分を感じられるのは呼吸。呼吸は生きているという基本。”息”は”生き”ている。生きることを忘れないでいようということ。

生きることと死ぬこと

・以前Deathフェスの打ち合わせでだーさんが「生き生きと生きることは生き生きと死ぬことである」「生きているようにしか死んでいけない」というようなことをお話しされていたことがとても印象に残っている。

・死ぬということはわからない。でも怖い。「怖い」というのは、それは「考えている」から。おそらく動物や植物は先取りして怖がったりしない。
・目の前にあったら怖いけれど、分からない。でも今生きることはできる。
・生きているということは、自分でも知らずにぼーっと忙しく過ごしているうちにそのうち死ぬときがくる。どちらにしても死ぬなら、今生ききって、その次の瞬間も生きて、生きて生きて、生ききって、やがて死ぬ瞬間が来たら死ぬ。死ぬんだけど、おなじ死ぬでも、あ、いま生きてる、生きてる生きてる、そして死ぬ。今生きて、死ぬ。死にきるっていうのも変だけど、今生きて、その次に死ぬということが来るのが、自然の成り行きだと思う。
・今生きているということからそれてお留守になっていると、死ぬときも死に切らない。想いを残すというけれど、思いを残して、死んでるんだか何だかはっきりしない、それは生きているんだかはっきりしないのと同じようなことがあると思う。

・死は考えると怖い。怖いということは考えているということ。反射的に「熱い!」「痛い!」というのはもちろんあるけど、その次に、また熱かったらヤダな、なんでこんな熱いんだと考えたときに、恐ろしさ怖さがやってくる。
・痛いとか、自分自身が損なわれる、失ってしまうと考える時に恐れが浮かんでくる。怖いというその考えにのめりこまないで、自分自身が生きていることに戻ると、それはそういう考えただった、今いきているじゃないか、死んでない、と取り戻している。死ぬことだけでなく、つらい時も。生きていることの基本に戻って、今ある事のすばらしさに自分を引き戻すようにしている。

■曲
だーさん 作詞作曲「だめだめの歌」

奥様との共作。落ち込んでいる時に、そのままでいいんだよ、働かなくたっていいじゃない、生きてるだけでいいじゃないと言ってくれた。それが今のマインドフルネスにもつながっている。生きている、ということにはっと目覚める。何かをやらないと評価れないんじゃなく、生きているだけでOK。そうしたらちょっと元気が出てくる。やりたいからやる、やらなくちゃいけないんじゃなく。昔の歌だけど、今も励ましをもらっている。

■後半

さみしさ、強がり

・自分をよく見せようと、強がって生きている。そうじゃないように見せる。そういう時、自分が自分の友達にならずに責めてしまうともっとつらくなる。
・訓練というより力の抜き方。そこにちゃんと目覚めて、ちゃんと自分を見てあげる、人を見てあげる、世界を見てあげる。そのためにちゃんと目を開ける、リラックスすることと一緒に。野生の状態では私たちはできているはずだけど、野生を失っているので、そこをもう一度思い出す必要がある。

死を思うと、生が照らし出される

直近翻訳した3冊の本は、すべて死に関するものだった


・いつかは死ぬんだな、怖いなと思っていたけれど、最近よりはっきり見られるようになってきた。事実はこうだから、今ここで生きよう。自分が元々深く望んでいることを行動しようという風にシフトしてきた。
・Deathフェスでやったワークショップ。死について語り合う、みんな死ぬもの同士の連帯感の中でもう一度今いきているということを見つめるいい機会。
・死についてシェアすることは本当に大切だし、むしろユーモアがあって明るい場になる。心も軽くなる。
・死について語ることはなぜわくわくするのか?それは死自体じゃなく、生きていることにもっとフォーカスするから、一緒に生きていると感じられるかも。

だーさんからお知らせ

・インドリトリート マインドフルネス in India 11/23~30まで
・死や生、いろいろなものがあらわになっている場所、インドに行く一緒に行くツアー。募集も始まっています!

申し込みはこちらから


デスフェスからお知らせ

・デスフェスナイト@終活スナックめめんともり
8月20日(火)Deathフェス×落語『怪談噺』企画中!
渋谷のラジオで「渋谷でそろそろ」という番組を担当されている林家はな平師匠をお迎えして、スナックで怪談を楽しむ場を設けました。夏の夜、怪談噺で涼しくなりませんか~


番組へのお便り

こちらの記事をご参考にどうぞ。

https://note.com/deathfes/n/n930fe6d4a36d


★★すべてのアーカイブはこちら!

https://note.com/shiburadi/m/m458e51f0078b






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