見出し画像

3つの疑問 (2022/9/2)

記事の長さはおよそ1,200文字。2〜3分程度で読めます。

IT人材転職+200万円
流通・小売 厚遇目立つ
イオン、年収最大2000万円も

2022/8/31(水)日本経済新聞朝刊


記事のポイント

  • IT人材の市場価値が高騰している。

  • 6月末時点での転職時の年収は、全職種の平均と比較すると14%増で75万円高い。

  • 業種別では「流通・小売」が最も高く同約200万円の差がある。

  • 一方、「メーカー」「不動産・建設・設備」などではIT人材への上乗せ額が数十万円にとどまる。

  • 「重厚長大産業の大企業は人事制度が硬直的で動きが鈍い」

  • 優秀な人材には2000万円近い給与を提示する事例もある。

  • 日本企業は人事や給与に年功序列的な要素など旧来型の仕組みが残る。

  • このためIT人材の獲得には、柔軟な制度を導入しやすい新会社を設立する例が目立つ

  • DXの緊急性が高い業種ほど高給を支払う傾向があり、給与格差は今後も広がりそう。

  • 即戦力となる中途IT人材を好待遇で迎えるだけでなく、リスキリングした既存社員にスキルに見合った待遇を検討することも重要。


**********************

こんなふうに考えた


5/30の投稿で、低待遇が原因でIT人材の採用が進まないことを報じた
日経新聞の記事をご紹介しました。

状況は変わり始めているようですね。

リンク:


私は然るべきスキルがあり、それを使って組織に貢献できる人には
年齢や性別に関係なく、正当な報酬を支払うのは当然のことだと考えています。
市場価値が高まっていくことには賛成です。


でも生来のひねくれ者(笑)としては、
別の角度からの見方も合わせてお伝えしたいです。


◆外部から来た人間にDXが推進できるのか?

これまでに何度かお話ししている通り、
DXを成功させるキモは「D:デジタル」よりも「X:意識改革」です。

昨日ご紹介したデジタル庁の例からもわかるように、
「外様」の人間が意識改革を実現するのは並大抵のことではありません。

「中途」「子会社」「デジタル」、しかも「高給取り」。
保守的な会社人間からは、もっとも毛嫌いされるタイプです。


◆給与差が大きいのは、DXの緊急性が高いからなのか?
 
業種別の平均給与をみると、
小売とメーカーでは100万円ほどの差があります。

IT人材は「ジョブ型」の場合が多く、流動性が高いので
業種に関係なく同レベルの給与になりがちです。

「流通・小売」で差が大きくなるのは、
業界平均の給与が低いからではないでしょうか。

平均年収調査へのリンク:


◆大学受験では医学部偏重なのはなぜか?

8/19の投稿でご紹介した通り、
理系人材の「医学部信仰」が加熱しています。

8/19投稿へのリンク


連日DXやIT人材不足の記事が紙面を賑わし、
給与も高くなってきているのに、
将来の進路を決める大学受験の段階では、
医学部偏重
なのはなぜなんでしょう?

もし今後もその傾向が変わらないとすれば、
給与水準だけではない、
もっと根本的な理由
が潜んでいそうですね。



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。


「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川




美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。