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何にでもなれる世界 (2022/6/21)

記事の長さはおよそ1,800文字。3分程度で読めます。

【The STYLE/Culture】
メタバースで広がるファッションの未来

2022/6/19(日)日本経済新聞朝刊

記事のポイント

  • モードの国、フランスで今年、企業が売れ残った新品の服を廃棄することを禁止した世界初の法律が施行された。売れ残ればリサイクルや寄付し、違反すれば罰金が課せられる。欧州の他の国でも同様の動きが見られ、その波はいずれ日本にも訪れるだろう。

  • 新しい未来を切り開こうと、国内でも様々なプレイヤーが動き出している。都内には不要になった服を回収して繊維に戻し再び服にする循環型の店ができた。注文を受けてから生産するスローブランドが登場したり、若者の街では古着の店が増えたりしている。

  • 一方で、誰からも嫌われないようにとの配慮がにじむ無難な服が増えた。廃棄が減ると同時に、クリエイティビティーが失われるとしたら、サステナブルといえるのだろうか。

  • ファッション産業が仮想空間「メタバース」に急接近している理由がここにある。昨年、高級ブランド「バレンシアガ」が、人気オンラインゲーム「フォートナイト」内でデジタルファッションを発表した。バーバリーやグッチなど国内外のブランドもメタバースに次々と参入する。

  • 仮想空間ならば売れ残りや廃棄の問題を気にする必要もない。ファッション企業にとって、仮想空間は新ビジネスの可能性を探る場所である以上に、「廃棄の呪縛」から解き放たれて創作に挑戦できる舞台なのだ。

  • IT化が遅れていたファッション業界だが、メタバースとの相性が良さそうだ。

  • 企業にとってメタバースが廃棄問題からの解放につながるのなら、私たち、着る側にとっては身体からの解放だ。

  • ファッションは思い通りにならない身体への譲歩の繰り返しだった。それが、仮想空間では「身体から解放された瞬間、サイズや性別、文化や時代さえも超えた、自由な世界が広がる」

  • 今春に三越伊勢丹が仮想空間で開いたファッションショーで、アバターの服のデザインを手がけたのは都内の小学生たちだった。誰もがデザイナーになれる可能性がある。

  • そう遠くない未来、ファッションは仮想と現実の世界の橋渡し役となり、物理的な空間にも新しい風を吹き込むだろう。

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売れ残りの廃棄が問題になっているファッション業界で、メタバースを使うことで「サステナビリティ」と「クリエイティビティー」の両立を目指す動きが紹介されていました。

私はファッションにはほとんど興味がなくて、スティーブ・ジョブズほどではないですが、いつも同じような服をきています。
そしてファッションに関して意識しているのは、「不潔にしない」「極端に時代遅れな服は着ない」「靴は定期的に磨く」の3つぐらいです。

なのでファッションの記事にはあまり目がいかないのですが、今回はこの記事の中にあった2つの文章が印象に残りました。

1. ファッションは思い通りにならない身体への譲歩の繰り返し
2. 誰もがデザイナーになれる可能性がある

どちらもファッションのことについて書かれているのですが、それ以外にも当てはまるなと感じました。


1.
「現実世界」は思い通りにならない「人や社会」への譲歩の繰り返し。
「仮想空間」では、サイズや性別、文化や時代さえも超えた、自由な世界が広がる。


2.
今回の記事では、小学生がファッションデザイナーになったことが取り上げられていましたが、「仮想空間(インターネット空間)」では、誰でもがいろんなものになれる可能性が増えました。

  • ブログができて、誰でも「記者」や「コラムニスト」になれます。

  • noteやKindle Direct Publishingができて、誰でも「作家」になれます。

  • インスタグラムができて、誰でも「写真家」になれます。

  • YouTubeやTikTokができて、誰でも「動画クリエイター」や「タレント」になれます。

仮想空間であれば、加齢や障がいによって身体能力が劣っていても、「アスリート」になれる可能性もあるかもしれません。


インターネットの世界では「ネットワークの経済性」が働きやすいこともあって、IT化により格差が広がり分断が強まったという面が強調されがちです。確かにそういう面があるのも事実でしょう。

一方でITの進化により、「誰でもが何にでもなれる」可能性が広がったというプラスの面も大きいことを忘れないでいたいですね。



本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。

みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。

「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川



美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。