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1 なぜ起業したのか (4) ー ぼくが起業した理由

この記事は約2000文字。3〜4分で読めます。

今回お話しするテーマ

1 なぜ起業したのか
 ・起業目的 
 ・収支計画  ← 今回はここ
2 何をするのか
 ・自己分析
 ・ビジネス案
 ・社名
 ・ミッション・ビジョン・バリュー
3 どうやってやるのか
 ・運営方針
 ・必要な備品・ツール 他
 ・登記申請、役所への届出 


前回の投稿


1-3 大丈夫と思えた(続き)


◆ ビジネスの収支計画


生涯収支を計算した結果、預金と年金だけで生涯安泰です、という方はほとんどいらっしゃらないと思います。(私もそうです)

ではいくら稼げばいいのか?

サラリーマン時代の「給料」とビジネスの「売上」はまったく性質の異なるものなので、起業しようと考える以上、ビジネスの収支計画を立てる必要があります。

ビジネスの収支計画を立てるにあたってぼくが参考にしたのが、山本憲明著『会社は一人で経営しなさい』です。

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何冊か続編が出ていますが、1冊目の本書がいちばんおすすめです。

一般的に起業して会社を始めるとなると、従業員を増やして会社を大きくしたり、売上を最大化することを目標にすることが多いですよね。
でもこの本の面白いところは、

  • オフィスや従業員を持たない「1人経営」

  • 家計から逆算してなるべく小さい必要売上高を求める「逆算式経営計画」

  • 1人社長の労働時間をゼロに近づける


を目指しているところです。

ぼくは会社を大きくしていこうという気持ちはまったくないので、売上最小化を目指すこの本に共感しました。

詳しい算出方法については、ぜひ本書を参考にしていただきたいのですが、ざっくりご説明すると以下のようになります。

算出方法

  • 何歳まで生き、何歳まで仕事をするかを決める。

  • 仕事(稼ぐのを)をやめてから、死ぬまでにいくらお金がかかるかを計算する。

  • 必要資金からもらえる年金を引く。(「ねんきん定期便」記載額の6割程度?)

  • 上記の差額から、毎月貯めるべき金額を算出する。

  • 上記で算出した貯めるべき金額から、必要売上を計算する。


必要売上の計算方法

  • 生活費1+税金1+将来投資1=役員給与

  • 役員給与4+経費4+利益2=粗利益

  • 粗利益+原価=必要売上


本書の計算方法をもとに作成したのが下記の表になります。

まずは標準の割合で表を作成して(左側の表)、ご自分の行うビジネスの種類や現在のライフステージなどに応じて、各項目の割合を調整してみることをお勧めします。

ぼくの場合は経費のあまりかからない種類のビジネスをやろうとしているので原価の割合を減らしたり、退職を考えているときに早期退職制度の募集が始まり(ラッキー!)、予定したよりも多く退職金がもらえたので、将来投資の割合を減らしたりといった調整をしました。(右側の表)

調整後の表を使って、先ほどの「生涯収支計画表」と行ったり来たりしながら試算すると、最低限必要な生活費が年間200万円、その生活費を稼ぐのに必要な売上は700万円となりました。


700万円の売上は決して小さい金額ではありませんし、簡単に達成できるものでもありません。
しかし、前回お話ししたギグワーク先に確認した仕事の単価などから考えると絶望的な金額ではないなあ、年齢並みの確率(55%)ぐらいは大丈夫かなと思うことができました。

そして仮に今回チャレンジするビジネスがうまくいかなくても、まあ何とかなりそうな見通しを持てたことが大きかったですね。


起業とは


今回ぼくはご紹介した3つの理由から起業することを選びましたが、起業は仕事を行う方法のひとつでしかありません。

そして仕事は人生のパーツのひとつです。


「ワークライフバランス」と「ワーク」と「ライフ」が同列のものと語られることも多いですが、あくまでも「ワーク」は「ライフ」の中の一要素です。

今回ご紹介した試算でも、「前提条件」をどう置くかによって計算結果はまったく違ったものになります。

起業目的、なぜ起業するのかを考えることは、
最終的にはその人の「ライフ」=どのような人生を歩みたいのかを考えること
に行き着きます。

  • みなさんは、どんな人生を歩みたいですか?

  • そのために、どんな仕事をしますか?


まとめ


今日のまとめ

  • うまくいかなくても何とかなりそうだ、と思えたことが挑戦への勇気を与えてくれた

  • 「ビジネス」と「生涯」の収支計画を立てることで金銭面の将来像がクリアになる

  • 起業を考えることは、どのような人生を歩みたいのかを考えることに行き着く


次回のテーマ


次回は、「2 何をするのか」についてお話しする予定です。

会社員生活に漠然とした不安を抱えている方、
起業を検討されている方、
ご自身の来し方、行く末を考えている方

などのご参考になれば嬉しいです。


投稿は「マガジン」にも保存していきます。

マガジン保存先:


「学びをよろこびに、人生にリーダーシップを」
ディアログ 小川


美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。