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 こんにちは。Dear Hope 副塾長の伊藤です。 

 今回は、こちらの動画(塾長のYouTubeチャンネル「心が軽くなる勉強法」)でお話している「完璧主義をやめよう」というお話を、なるべく元の動画に忠実に、ご紹介したいと思います。
 「完璧にやろう」と思うあまり肩に力が入って、かえって効率が低下してしまっている方は意外と多いもので、そんな人たちの気持ちが少しでも軽くなりますように!


完璧主義のジレンマ 

 こんにちは。Dear Hope塾長の伊藤智子です。今回は、「完璧主義をやめよう」というお話をしたいと思います。
 みなさんの中には、「本気で勉強を頑張ろう」と思っていて、すごく努力されている人もいると思います。ただ、もしかしたら完璧主義で、思うように前に進めなくなっている人もいるのではないかと思います。
 私自身もそんなときがありましたので、振り返りながら話していきたいと思います。

完璧主義の人は、自分や周りを責めてしまう

 完璧主義の人は、頑張り屋さんで、理想や目標が高くて、責任感も強くて最後までやり遂げるタイプで、周りから信頼されている人も多いと思います。

 ただ、必ずしも心の中はハッピーだけではなくて、ちゃんとできないと自分をすごく責めたり、人によっては完璧にできないからと言ってやる気が失せてしまって、せっかく作った計画をなしにしてしまったり、「理想的にできなかったから、今週はもういいや、休んで来週からやるぞ」ということを繰り返して、実はさっぱり勉強を進めることができていなかったり、といった状況に陥っている人もいるかもしれません。

 もし本当に完璧にできたらすごいと思いますが、完璧にできることはないということを受け入れたほうがいいと思います。
 理想に近づく努力はできると思うけれど、理想どおり、または完璧に出来ることはないですね。そのことを受けいれてしまった方が、気持ちが楽になると思います。

 今のところ完璧です、という人はすごいと思いますが、私自身の経験的には、その状態で長く幸せに努力を続けることは、ちょっと難しかったかなと自分では思っています。
 それはなぜかというと、完璧主義の人は、完璧な状態が崩れるとすごく葛藤するんですよね。例えば、完璧にできない自分を責めたり、あるいは、完璧にできなくさせてしまった周りの環境を責めたりすることもあると思います。

 「今日は帰ってから何時から何時までこれをやって、それからあれをやって」と思っていたのに、例えばホームルームが長引いたり、帰ったら家のことを手伝わないといけない状況が待っていたりして、思い通りの勉強ができないと、「この時間どうしてくれるのよ」と思うこともあると思います。これはハッピーな状態ではないですよね。

完璧主義のあまり、完璧から程遠い状況に陥ることもある

 あとは、努力が実は全然続かない状況になり得ることがあり得ます。
例えば「今週、単語を100個覚えるぞ」と思ったとします。一週間は長いから、それだけあったらできるでしょ、と自分で思うけれど、気がついたら週の後半になっていて単語に一個も手つけていない状況で、「もうここから100個は無理だ。もう今週はいいから来週からもう一回、1から100までやります」という感じで、完璧じゃないと止めちゃってもう一回完璧にできるような状態から始めたいと思ってしまう。
 でも、まずは、今週一歩も進んでないという事実を受け止めないといけないですよね。

 特に勉強においては、完璧主義の人は、「全然完璧じゃないじゃん!」という状況に陥ってしまう可能性があります。

 私自身、教科書を最初から最後まで順序よくやらないと気が済まないタイプでした。「今週、世界史を始める、頑張る」と思って、毎日のページ数を決めて取り組んだのですが、途中でうまくいかないことは当然あるわけで、そうするともう一回、またイチから始めたくなるんですよね。
 だから、何度やったか忘れたんですけど、古代史だけ詳しいという状況が出来上がってしまいました。でも残念ながら、古代史はあまり入試に関係ないんですよね…。

持ち時間の中でできる精一杯のことをやろう

 こういう話を聞いて冷静に考えてみてほしいのですが、完璧主義であることによって完璧に出来る勉強は、ほぼないと思います。完璧主義を捨てて、偏りがある自分とか、全然完璧じゃなくて計画が崩れちゃった自分というのを受け入れて、その中でできることを探しましょう。

 大事なのは、完璧な計画を作ることでも、それを無理に実行しようとすることでもありません。柔軟性とか臨機応変さということにもなると思いますが、スケジュール通り、計画通りにいかなかった中で、その与えられた時間の中でできる精一杯のことをやる、ということを積み上げていくことが、一番大切です。

 中には、本当に頑張り屋さんの人がいて、完璧な計画を立てて、もしそのスケジュールが狂った場合にそれを絶対に終わらせようとして、睡眠時間を削ったりする人もいらっしゃるかもしれません。
 もしそれが喜びで嬉々としてできているなら、それはOKです。でも、計画に縛られてすごく苦しんでいるなら、そのやり方を見直した方がいいと思います。その方が、最終的には長く続いて、遠くまでたどり着くことができます。

学びには、未来を変える力がある!

 勉強や学びは人生をかけてやっていくもので、本当に人生を変える力があります。自分の未来を変える力があるし、新しい自分に出会う力があります。しかし、それを長く楽しんでできないと、自分を変える力やエネルギーが溜まった状態にまで、何かを積み上げていくことは出来ないと思います

 そうしていくためには、自分を苦しめたり、身動きをとれなくさせたりしている気持ちや態度を改めることが必要だと思います。

過労で体調を崩したときのこと

 私自身は、社会人になったときに最初に勤めたところで過労で体調崩して、文字すら全然読めないくらい具合が悪い時期がありました。

 少しずつ回復して、その経験を何とかいたしたいと思っていたとき、「社会保険労務士(社労士)」という資格に出会いました。社労士というのは、人が働くことに関して、法律家の観点から助けていくような仕事です。その資格が取れたら、自分のキャリアをまた立て直していけるんじゃないかと思って勉強を始めました。

 でも調子が悪いものだから、文字が長く読めなくて、10分くらいしか勉強ができない日もありましたし、すぐに具合が悪くなって横にならないといけなくて、その状態でしか勉強ができないときもありました。

 それまでの私は、勉強をするときには良い状態でやらないと、内容が頭に入ってこないと思っていました。そのため、横になりながら勉強するというのは受け入れられませんでした。
 しかし、そのときはそんなことを言っている場合ではなかったので、5分でも10分でも、横になりながら目にできるものを目にして、やれることをやるしかない、という感じで勉強して、最終的には合格をいただけました。

 この経験を通じて、「完璧でなくてもしょうがない、でもやれる範囲で一歩を進める。」そういう態度を身につけられたことはとても良かったと思っています。

 完璧じゃなくても、今日も一歩を進める、という気持ちになってもらえたら嬉しいなと思います。

 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。


 このnoteでは、教育家夫婦が開いた大学受験の小さな塾「Dear Hope」のスタッフが、大切にしていることや、日々考えていることなどを書き記していきたいと思います。

 今後とも、よろしくお願いいたします。

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