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Deaf MAP ブログ

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Deaf MAP活動やろう者の学びなどをテーマにして書いています。 Deaf MAP ホームページ https://sites.google.com/view/deaf-map/
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記事一覧

初めての手話 de 絵日記講座

今日は手話 de 絵日記講座を開催した。大人の皆さんに、自分の絵日記の描き方をきちんと紹介するのは初めてだった。 学生時代、妹尾河童氏の「河童が覗いたインド」を読んで以来、旅の絵日記を描くようになった。 妹尾河童氏はどんなに疲れても、宿泊した部屋や家具の寸法を巻尺で測って正確に描いていたらしい。 私にはそこまでの根気はなく、大雑把に描いている。 時間に限りのある旅行中、少しでも多くの印象を描き残したいので、できるだけ素早く描いている。 時間が足りない時は携帯電話で撮影して

手塚治虫記念館を訪れてみた

手塚治虫記念館(以下、記念館)は、手塚治虫(以下、手塚)が幼年から青年期を過ごしたゆかりの地に建設され、1994年に開館してから30年経っている。手塚マンガに少なからず影響を受けた私にとって、記念館に一度行かねば!と思っていたのだが、このたびようやく訪れることができたのでここに報告したい。 阪急宝塚駅改札口を出て、そのまままっすぐ800mほど歩いていくと記念館にたどり着く。 入口の前にオブジェの「火の鳥」が待ち構えていて、 「ようこそ! 手塚ワールドへ!」と歓迎されているよ

聴こえない人のための音楽講座2回目

昨年、聴覚支援学校の音楽科の先生をお招きして、聴こえない人のための音楽講座を初めて実施した。 同じ先生に一年ぶりに来ていただき、初めての方や2回目の方を対象としたレクチャーをしていただいた。 参加者12名。 まずは音楽の基礎的な知識について。音程や音の大小、音楽の流れを視覚的に表現しながら、楽譜の仕組みを解説。 先生が右手で手話/キューサイン/指文字を表し、左手でリズムとテンポを表すテクニックは何度見ても、驚異的。 先生ご自身のYoutube動画を映しながらのピアノ実演

リアルなカフェで読書会!(後編)

●読書会でどんなことを話し合ったの? いきなりテーマ本について話し合うのではなく、語り合いしやすい雰囲気を作るため、各自でプレゼンをした。 プレゼンは、自分の気になっていること、趣味などなんでも3分で話してもらうというもの。 そして聞き手から1つか2つ質問してもらう。 3分間というのがミソで、だらだらと話してはいけないし、ポイントを絞って話す必要があるのでゲーム感覚でやっているが、これが面白い。 それぞれのプレゼンは、各国料理、スノーボード、ボードゲーム、バレーボール観戦、

リアルなカフェで読書会!(前編)

古今東西を通じて読書会はお茶とお菓子をいただきながらまったりとおしゃべりを楽しむ。それは「カフェ読書会」とも言われている。月1回開催しているDeaf MAPの読書会でもインスタントコーヒーとお菓子を配っているが、いつかはリアルなカフェで読書会をやってみたいと思っていた。 ある日Mola Cafeというカフェを見つけた。3階建ての作業所のような古い建物をDIYでリフォームしたそうで、ダーク調のお洒落なインテリアで落ち着いた空間となっている。バスクチーズケーキとコーヒーをいただ

音楽企画、実現!

ついにやってきた、音楽講座〜インドネシアの伝統芸能体験〜の日。(2023年11月25日、計画についての記事を載せております) あいにくの雨だったが、ガムラン(青銅打楽器)はなぜか、雨の日の方が音がきれいにきこえるのだそう。茨木市の住宅街にあるインドネシア伝統芸能団ハナジョスの「ルマ・ワヤンガムランスタジオ」を12名で訪問。 そのうち2名、音楽関係の友人が手話通訳等のサポートのために同行。 大阪出身とインドネシア・ジャワ島出身の友人夫妻がにこやかに迎えてくれた。 スタジオに

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

【写真の説明】左は最近購入した文庫本、右は初版本(2011年)。初版はタイトルに「法廷の手話通訳士」はついていなかった。 12月16日(土)と23日(土)に「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(以下、デフ・ヴォイス)がNHKドラマとして放映される。私は録画装置をスタンバイしてドラマを見ることを心待ちにしている。 デフ・ヴォイスとは、ろうコミュニティを舞台にした丸山正樹の推理小説である。ろう者や難聴者、手話を使う・学ぶ人なら、かなり多くの人が知っているだろう。第6回全国高校

藤子マンガを探して

※ここでは便宜上、藤子・F・不二雄氏を「藤子」と表記します 12月読書会は、藤子の「異色SF短編集」を対象本とすることになった。 そこで、藤子マンガそして短編集について、自身の思い出も含めて触れてみたい。 物心ついたときから、藤子マンガがいつもそばにあった。 幼稚部のときにてんとう虫コミックス「ドラえもん」を買ってもらったのが最初の記憶。 さらに小学低学年の頃は「オバケのQ太郎」「キテレツ大百科」「バケルくん」「21エモン」「T・Pぼん」などをくり返しくり返し読んでいた。

音楽企画(後編)

音楽企画(前編)の続き; 友人は、インドネシアのジャワ島に共に留学した仲間である。 伝統音楽を学んだ彼女はジャワ出身のパートナーと共に、インドネシア音楽の楽団を結成した。 帰国後はスタジオを開いて、全国各地で公演やワークショップをしている。 民家の二階にあるスタジオの扉を開けると、そこは異空間。 ジャワの青銅打管楽器や影絵芝居のスクリーンが床一面に並んでいる。 同行したスタッフMにとっては、初めて接するインドネシア文化。 Mが興味津々に影絵人形を操る様子を見て、提案された。

音楽企画(前編)

これから学び直したいことを話し合ったとき、ひらめいた。 音楽講座をやってみない? おお、やろう、やろう! 早速、聴覚支援学校の音楽の先生に依頼。先生にとっても、大人のろう者対象の音楽講座は初めての試み。 イメージを擦り合わせ、思いつきが具体化していく過程をドキドキしながら楽しんだ。 当日は幅広い年代の方が集まり、音楽の基本的なことを手話で学んだ。 最後に、音楽の残念な経験や楽しかった経験、これからやってみたいことなどを語り合った。 それぞれが音楽に対して抱く思いを強く感

筆談できれいな字をスラスラ書きたい

店頭などできこえない人が筆談をする風景を見たことがある人も多いと思う。きこえない人はどんな思いで書いているのだろうか。筆談は話す内容を紙に書いていくわけだから、口頭と比べて時間がとてもかかる。だから、きこえない人は、できるだけ早く書く人が多いかも知れない。 私もその一人である。文は体言止め、要点をすばやく書くようにしている。ある日、筆談に使ったメモ用紙を振り返ってみると、私が書いた字はかろうじて解読できるほど汚かった。しかも、相手は筆談に慣れていないはずなのにきれいな字で書

読書会って何だろう?

そもそも、読書会って何だろう? ネットで検索するなり図書館で本を借りるなりして調べてみたら、 おおまかなことが分かってきた。 読書会とは、読書が好きな人が集まって 読んだ感想や紹介したい本などを話しあうグループのことだそうだ。 1人で読む読書は、著者と読者の一対一との語りあいであるが、 読書会なら、参加者同士が話し合うことでそれぞれの考えや見方を 知ることができ、視野が広がる。 相手に分かりやすく話す訓練にもなる。 読書の仲間を持つことができるなど、 いいことずくめであ

「社会人ろう者が学びあう場」を

実社会でさまざまな経験を経て、たとえば50歳になり、人生も折り返し点。 これからの人生を豊かにするために、それぞれが獲得してきた知見やスキルをお互いにフィードバックできたら。 きこえる人の場合、たとえば「生涯学習講座」「社会人大学」など、大小さまざまな学びの場がある。 しかし、きこえない人の場合はどうだろう? 果たしてそのような場が身近にあるかどうか。 仮にあっても、気軽に参加できるかどうか。 かなり心許ないのではないか。 それがDeaf MAPを思い立ったきっかけであ

Deaf MAPのホームページがスタート

Deaf MAP(デフマップ)のホームページがようやく開設。 こういう時代なので、なんらかの活動をするときは、ホームページはほぼ名刺のようなもの。 なんだかようやく一人前になったと言う感じか。 ぼちぼちやろう。 さて。 聴こえないオトナのろう者の学びの場って、意外に少ない。 手話通訳や音声認識アプリなどが充実してきているので、昔よりは生涯学習に参加するハードルが下がってはいる。 「○○歴史入門」講座に手話通訳がつくので参加してきた、というのはとりあえずできる。 が、一