ゲームに音を灯すとき。| ゲーム「Crystalled Bullets」制作日記
この記事はこちらの動画の台本を日本語に翻訳したのをNoteにアップロードしたものです。
(ちゃんと動画に日本語字幕もついてるよ!)
初めに
というわけで、スネーク・モールのデザインを一新したよ。ゲーム開発の初期段階では女性のゾンビのつもりだったんだけど、ゲームの開発が進むにつれて、彼女はゾンビというより、それ独自のクリーチャーになっていったんだ。もうひとつは、性別を問わない中性的な見た目にしたこと。
だから、敵として同じ仕草をするのに男・女といった複数のバリエーションを作る必要がなくなった。
さらに、このクリーチャーのゲロ攻撃以外に、その敵専用の近接攻撃を実装したよ。これはゲームの戦闘をよりエキサイティングでチャレンジングなものにし、独自戦闘メカニクスを働かすための別の目的を果たすためにね。この詳細は後で説明するね。
とにかく、僕のゲームのサウンドデザインについて話すには良いタイミングだと思う。
ゲームにおける効果音は重要な役割を果たす。もしそうじゃなければ、Commdore64のSIDやAmiga PCのPaulaのような昔のパソコンのサウンドチップについて、今日まで誰も語らなかっただろう。そのおかしな名前以外では。
ゲームで使われる効果音の中には、プレイヤーにゲーム全体の雰囲気付けるものもあれば、プレイヤーに危険やお宝が迫っていることを知らせるために必要なものもある。
サウンドデザインについて
それでは、僕のゲーム『The Crystalled Bullets』のサウンドデザインの工夫についてお話ししよう。
この話題については、少し前に銃のデザインについて話した時にも少し触れたけど、今回の動画ではこの話題をさらに掘り下げてみよう。
銃
前にも話したけど、Crystalled Bulletsの銃の発射音は、日本のフリー効果音と、英語で書かれたサイトがホストしているウェブサイトのCC0サウンドエフェクトを複雑にミックスしたもの。
ここからは、前回説明しなかった詳細について書いていくよ。
リロード音に関しては、クリスタルピストル、いや、これからは「フレイム・バング」と呼ぼう。それと、クリスタルSMG、「ラピッド・フロスト」のリロード音は、僕の家にあるハンドガンとM4ライフルのモデルガンのものを使ってるよ。
これらの銃の構造は現実の銃とあまり変わらないから、そのままリロード音源として使うことができたんだ。
しかし、ショットガン、「ポイズン・ショット」のリロード音は、効果音を作るために別の方法を取る必要があったよ。というのも、家にあるモデルガンとはリロードの仕組みが大きく違っていたからね。
そこで、全く違うアプローチを取ることにした。
まず、ドアの開閉音やロックのヒット音など、いくつかの音を取り込んで、
次に、それらの音をポイズン・ショットのリロード音に合うように、高めのピッチと速い再生速度でアレンジした。
十分いい感じに仕上がったと思う。リロードで気持ちよくなるほどいい音だね。でも、銃のリロード音としてはちょっとリアルさに欠ける感じがする。だから、まだ手直しの余地があると思う。
ヒットマーカー
それじゃあ、そろそろ銃のサウンドデザインから離れ、戦闘全般に関するサウンドデザインについて話そうか。
まず、ヒットマーカーのサウンド。ヒットマーカーの音は、パンチがあり、聴き応えがあり、オリジナリティのあるものにしたかった。
(少し前に、良いヒットマーカー音の重要性を語っていた人もいたと思う)
だから、オリジナリティを出すために、PS3時代のCoDゲームのようなクリック音は避けたかった。
ある日、なぜかOculus Quest 2のヘッドセットを装着して、自分の頭を殴り、それをQuest 2のマイクで何度も録音することを思いついた。
そうすれば、ヒットマーカーにとっては驚くほど良い音になったよ。その録音の一部はほぼそのままキルしたときのヒットマーカーの通知にも使えたよ。
スペシャルアタック
お次は、スペシャルアタック音。Crystalled Bulletsでは、敵の攻撃方法が2通りある。
通常攻撃:致命傷になりにくい敵からの弱い攻撃。
スペシャルアタック:避けるべき敵からの危険な攻撃だけど、その攻撃中に撃てば結晶化(Crystalize)させることができる。
そう、ゲームデザインでよく見る、リスクとリターンの関係だ。
プレイヤーにそうしたスペシャルアタックを知らせるために、必殺技をビジュアルだけでなく、剣を抜く音と光のオノマトペ効果音をミックスして「チャキン!」という音をミックスしたよ。
僕の経験では、敵キャラが(視覚情報だけでなく)音を出せばプレイヤーはそれに反応しやすくなる。少なくとも僕にとってはね。
例えば、視覚的な通知しかないゲーム『God of War (2018)』では、パリィに苦戦したのを覚えているけど。一方、敵の攻撃で『Hi-Fi Rush』や『Furi』のような視覚と音声の両方で通知されるゲームでは何の問題もなかった。
スペシャルアタックといえば、本来なら僕は戦闘メカニズムについて掘り下げることができたんだけど。
実際、その制作日記の台本を1500単語(英語)以上の書き写しで、ユニークな戦闘メカニクスの話をすでに書いたんだ。
でも、メカニクスの影響元や、悪いFPSのデザイン例や、僕が絶望したひどいゲーム例や、デベソなお前のカーチャンとの関係とかを書いているうちに、台本の中身がめちゃくちゃになっちゃった!
だから、ある程度の脚本にするには、もっと時間をかけてもうちょい練る必要がある。そうしとけば、ネットに投稿して黒歴史化することないだろうし・・・。
敵そのもの
サウンドデザインの話題に戻ろう。
いろいろ練ったけれども、敵自体にまだ問題がある。人間の敵に関しては、悲鳴のフリー素材音源しか使ってない。それだけである程度無難なものになるけれど、問題は彼ら(スネークモールとか)のようなクリーチャーだ。適切な音声素材が見つからないし、入手できる素材をどうミックスすればいいのかも見当もつかない。
僕自身で声を吹き込むこともできたよ。やってみたけれど、その結果は、ちょっとイマイチ。
(それに興味があるなら、このゲームのDiscordサーバーに参加するか、数週間後にこのTwitterアカウントから確認できるようになるから、フォローするのを忘れないでね、この怠け者のスーザン!)
だから、彼らのようなクリーチャーボイスを担当する声優がいればいいのにと思う。
もう一つの問題は、主人公の音が必要なときに生じる。ヴィリー君のことだ。
といってもアコネやクロッカのような、このゲームのメイン脇役である他のキャラクターにも同じことが言える。
フリー素材やAIボイスのようなものは、ゲームプレイ中にプレイヤーに情報を伝えるとき、痛がったり、特定の攻撃が準備できたりするときに、ボイス音が目立ちすぎないくらいに情報を伝えるには十分じゃないからね。
彼らのようなキャラクターの声優を見つけるのは難しい。『Crystalled Bullets』の人間キャラクターの声優は日本人でなければならないと思う。アニメな絵柄には日本語音声が一番あっているためなのもあるけど、何より開発者の僕が日本人である以上、外国人声優の演技指導には自信がない。
それに、自分の声を吹き込みたくもない。開発用の場繋ぎのためなら別だけど。僕は彼より年上だし、彼との共通点もない。
彼は自分を投影したものじゃないからね。マックス・ペインがサム・レイクの投影だったのとは違って。
もし私がゲームに登場するとしたら、NPCか、・・・さあね、プレイヤーが殴るためのサンドバッグか。
あとがき:
この制作日記は、もし僕が実生活で他のイベントやら何やらで忙しくなく、メインPCを他の人に使わせる必要もなかったら、もっと早く投稿できたかもしれない。
そのため、このオーディオ・デザインの動画は他のビデオとは異なる録音品質になっている。サウンドデザインの内容なのに、皮肉なもんだ。
さて、日本人として、英語の文章を理解するのに苦労することがある。
例えば、韻とか?ちょっと試してみよ。
"Anyone who pretends to attitude as he knows, deserves to shove a fork at their nose"
(知ったかぶりをする奴は、鼻にフォークを突き立てられるに値する)
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