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どうやって僕は銃をデザインしたか|Crystalled Bullets - 制作日記

この記事はこちらの動画の台本を日本語に翻訳したのをNoteにアップロードしたものです。
(ちゃんと動画に日本語字幕もついてるよ!)

興味があるなら、Discordサーバーにもぜひ来てね!

始まり

良い子のみんな!FPSゲームの最も重要な部分はな~んだ?
「マルチプレイヤー!!」
...いや、それは台本に書いてないだろ。「えぇ・・・っと、銃の事?」そう!銃だ!
シューティングゲームにおける銃は常に重要な役割を果たす。使い心地はもちろん、見た目や音、使い勝手もゲームの印象を大きく左右する。場合によっては、銃そのものの出来がゲームの評価を左右することもある。
というわけで、最初のはじめの部分はこの辺にして、僕の「Crystalled Bullets」の銃の設計思想について話を始めよう!

このゲームを作り始めた時、絵柄を決めた後、まず銃の制作に取り掛かった。その武器作りの中で、個人的に "良い銃 "と思う銃をデザインする上で重要な3つのルールを見つけた。
それらをまとめてを「Three Gs」とでも呼ぼうか。

  1. 銃がオリジナルに見える必要があること。 (Guns need to look original.)

  2. なにもない空に向かって撃つだけで爽快感があること。(Guns need to be satisfying just by firing them on empty air.)

  3. それぞれの銃の役割や要素がプレイヤーにわかりやすいこと。(Guns need to be easy to understand each gun's unique roles and elements to the player.)

銃がオリジナルに見える必要があること

まず、1つ目の「銃がオリジナルに見える必要があること」から。
前にも言ったように、ゲームのスクリーンショットや映像を見たときの第一印象は、そのゲームに大きく影響する。
FPSにおける銃は、もちろんその印象も大きい。画面に占める時間とスペースの大半を占めるからね。
だから僕は、ありふれた現実の銃のデザインをそのまま流用するのではなく、ユニークで、カラフルで、記憶に残るような銃にすることが、この競争の激しい市場で優位に立てると思う。

一つ例でもあげよう、「AK47」という武器とその派生種が登場するゲームがどれだけあるだろうか?
「Metro 2033」、「Atomic Heart」、「Counter-Strike」、「Vertigo 2」、「Spec Ops: The Line」、「Hotline Miami 2」、「OTXO」、「50 Cent: Blood on the Sand」そしてどういうわけか『ブルー・アーカイブ』まで!
僕の言いたいこと分かるだろ!!この世はAKまみれだ!

でも、オリジナルな銃を作ろうと思っても、全部が全部、一からデザインしたわけじゃないんだ。僕のゲームに登場する銃のデザインは、部分的に実在する他の銃から影響を受けているんだ。



クリスタルピストルのデザインはデザートイーグルから影響を受けているし、クリスタルショットガンのデザインはロシアのリボルバーショットガン「MTs255」とイタリアのセミオートショットガン「Beneli M4」から影響を得ているよ。
とはいえ、これも時間節約術の一つ。ゼロからデザインを考えるのは容易ではないのだ。

なにもない空に向かって撃つだけで爽快感があること。

次の内容に移ろう。"なにもない空に向かって撃つだけで爽快感があること。"
ゲームデザインの世界には、"コアゲームループ "という言葉がある。
この言葉の意味は、プレイヤーがゲームの中で瞬間・瞬間のレベルで何をするかということだ。例えば、『Quake』のようなアクションシューティングゲームでは、敵を撃ち、銃撃を避けること。「God of War 4」のようなハック&スラッシュゲームでは、近接武器で敵を攻撃し、敵の攻撃をドッジ・パリィすることがメインだ。
基本的なレベルでは、満足度の高い効果音や、キャラクターや銃、そしておそらく視界に入るあらゆるもののアニメーションによって、コアとなるゲームプレイのループの楽しさを少しずつ向上させることができる。

もちろん、基本がすべてというわけではなく、ユニークなゲームプレイメカニクス、マップデザイン、テンポ、ゲームバランスといった要素も、ゲームプレイを楽しく魅力的なものに保つためには欠かせない。もちろん、僕のゲームでそれらの要素を軽視しているわけではない。
しかし、どんなにユニークなメカニクスを搭載していても、基本がしっかりできていなければ、ゲームを面白さで判断したときに、破綻してしまうのは目に見えている。
しっかりとした基本がなければ、ゲームプレイを楽しくすることは、強力な柱なしに塔を建てるようなもの。むしろ、掛け算の知識なしに二次関数を理解しようとするようなもの。と言えばいいか。

「Crystalled Bullets」では、銃の音をネット上の複数のフリー素材の音と、家に転がってたモデルガンの録音した音を組み合わせることで、独特の気持ちいい音を編み出した。



アニメーションについては、銃、手、クリスタルのパーツを分離し、それぞれのパーツをシーンに応じて動かすことでアニメーションを制作。また、アニメーションには擬似的なモーションブラーもかけている。だって俺好みのエフェクトだしね。
また、パーティクルの大部分、銃弾の軌跡、マズルフラッシュ、ダイナミックライトは僕がデザインしました。これらのパーティクルもまた、銃の感触を決める重要な要素の一部でもあるんだ。
もちろん、それらのエフェクトが、敵の声やマップの地形など、ゲーム内の他のものの情報を読み取るのに邪魔になってはいけない。
これらのエフェクトは目立つ必要があると同時に、他のものと不協和音を起こさないようにしなければならない。
こういうことを踏まえて、今のところ僕のゲームの銃はこんな感じだ。

(ここは動画で確認してね!)

...ちなみに、英語サイトのフリー素材の音だけでなく、日本語サイトのフリー素材の音のサイトも組み合わせているので、オリジナルの雰囲気が出ていると思うよ。これが二カ国語を喋れることのの利点だよ!コノヤロー!

それぞれの銃の役割や要素がプレイヤーにわかりやすいこと。

そして最後に、"それぞれの銃の役割や要素がプレイヤーにわかりやすいこと。 "
シューター、特にそのうちのBoomer Shooterの素晴らしいところは、複数の武器を持ち運べることで、プレイヤーに様々な状況に応じて適切な武器を選択させることで、ゲームに別の挑戦性を与えることができる。
例えば、近距離の敵にはショットガン、敵の群れにはSMG、弱い小さな敵にはピストル。って感じでね。ただし、ゲームによっては役割が重複する銃が複数あることがある。例えば、ゲーム内でのSMGとアサルトライフルの違いって何?
さらにややこしい事に、一部のゲームでは全く違う武器に違う弾薬が割り当てられていることがある。
例えば、Half-Life 1のグロックとMP5、初代Doomのベレッタとチェインガンのように。
ミリオタな人なら問題ないかもしれないけど、みんながみんな、例えば9mm弾と50.Cal弾の違いを知ってるオタクってわけじゃない。


だから、4つの銃にそれぞれ色をつけたんだ。赤がピストル、青がSMG、緑がショットガン、黄色がクロスボウだ。それぞれの銃がどのようなクリスタル(弾薬)を使うのか、どのような能力を持つのかを明確にするためだ。
赤は火力が強いタイプ、青は冷たくて連射が速いタイプ、緑は拡散と毒タイプ、黄色はダメージが非常に強いタイプなどだ。

また、ゲーム中の武器種類は4つだけにした。マジカル・ツルハシを含めれば5つだ。とんでもない量の銃や武器を持ってゲームがめちゃくちゃになるよりだったら、僕は少数の銃に絞ってそれぞれの銃の強みを強調し、プレイヤーがそれらをすべて使うように促すのに十分なほど区別するようにした。
加えて、このデザインにしたお陰で、危機的な状況でどの銃を持つべきかを選択すべきかという判断がずっと簡単になった。

また、銃の種類の少なさを克服するために、アンロック可能なAlt Fireモードを持たせて、ピストルを火炎放射器として使ったり、SMGをグレネードランチャーとしても使えるようにする実験をしている。
追加効果としては、これらのAlt FireはPrimary Fireよりも弾薬を多く消費するが、敵が特別な状態でなくても敵を結晶化させて・・・
おっといけない!夢がどうしても広がっちゃうな!

まとめ

というわけで、以上が僕の銃の設計思想についてでした。全面的に完璧というわけではない。一人称視点での銃の向きや、リロードアニメーションの強すぎるブラーなどを批判する友人もいた。それらの手直しは今すぐ優先順位が高いわけではなく、
おそらく最終的な仕上げとして修正する部分の一部だろう。

とにかく、少なくともめんどくさいミリオタが僕のゲームの銃のリアルさについてとやかく言うことはないだろう。

この物語の教訓: シューティングゲームで銃のデザインで困ったら、「Three Gs」に従おう!

あとがき:

以前の開発者日誌で、この後の話をするべきだったと思うが、この場を借りて、僕のゲームに興味を示し、無償で僕のゲームの音楽を作曲してくれたOsapaggiに感謝の意を表したい。彼の曲は、このDevDiaryシリーズのイントロとアウトロで使われています。
また、First Trailerの音楽を作曲してくれたVikkaにも感謝します。彼女の仕事がなければ、そもそも僕はあのトレーラーを作ることができませんでした。
皆さん、本当にありがとうございました。

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