絶対にお勧めしない後味の悪い映画のイチオシ
映画が好きな生産部佐々木です。
今回のブログのテーマは「私のイチオシ」なのですが、
私はひねくれ者なので
「絶対にお勧めしない後味の悪い映画のイチオシ」を
語らせてもらいます。
それは2000年に公開されたラース・フォン・トリアー監督作品の
「ダンサー・イン・ダーク」です。
(ネタばれしないように一部伏字となります)
あらすじだけでも十分に悲劇的な内容なのですが
「映像の力」が悲劇を倍増させていくのです。
(悲劇なら同情できる部分もあるし…)
この映画の主役「セルマ」は
アイスランドのディーヴァ「ビョーク」が務めており、
ストーリーに時折挿入される「ミュージカルシーン」では
彼女の圧巻の歌声も堪能できますが、
この「ミュージカルシーン」実は逆境に打ちひしがれた
セルマの「○○」なのです。
それなのに、ああ、それなのに…
当時のTVスポット予告編ではあたかも
「ハッピーハッピーミュージカル」のごとき編集がなされ
多くの純粋無垢な映画ファンたちを劇場へと誘ったのでした
(しかもカンヌでパルムドール取ってるしね
(だったらなおさら警戒という意見もありますが))
Filmarks(作品レビュー投稿サイト)やSNSもなかった時代、
頼りの綱は「予告編」と「映画雑誌」と
「映画評論家の作品批評」くらい。
けれども私が記憶している限りそのどれもが
本作を「感動の名作」として扱っており、
鑑賞後に訪れる「映画事故」を疑う余地はありませんでした。
新春の新宿の映画館で観たこの作品、
エンドクレジットが流れ、客電が疑いようもないくらいに
明るい劇場に響いた「これで終わり?」の声を
私は忘れる事が出来ません。
絶対にお勧めしません!(見たくなりましたよね?)
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