11月のサッカー日本代表戦に向けて 元代表監督オシムのサッカーを振り返る inオーストリア・グラーツ (Part1)

オーストリアのグラーツはオシムさんが現在住んでいる第2の故郷。欧州クラブの合宿地やW杯前の合宿地にもされたりするようです。オシム氏を招待するのでは?という噂もあるようですがどうなるでしょうか。

元日本代表監督やジェフ千葉の監督、ユーゴスラビア代表監督あたりが有名だと思いますが、第2の故郷オーストリアでも多くの功績を残しました。

率いていたのはシュトゥルム・グラーツというクラブで、オシムが率いた94〜02年までにクラブ史初のタイトル含むリーグ優勝2回・カップ戦優勝2回を達成。

選手としては元名古屋のバスティッチ、元千葉のマリオ・ハース、現町田監督のポポビッチなどがおり、ほかにも元レヴァークーゼンキャプテンのフランコ・フォーダ(現オーストリア代表監督)、元バイエルン・ミュンヘンのマルクス・シュップらもいました。1年という短さながらASローマの10番ジャンニーニや、元シャルケのGMホルスト・ヘルトも在籍しました。

オーストリアリーグはサッカー熱過疎的ではあるものの、ドイツ若手育成の功労者ルベッシュや、現ドイツ監督のレーヴ、アウゲンターラーやマテウス等のドイツ人監督の下積み時代にもなっていて、Jリーグつながりで現札幌のペトロビッチや元大宮等のベルデニックらも在籍。コバチッチやダビド・アラバが幼少期をユースで過ごした地でもあります。

近年ではザルツブルクが大きく飛躍し、ラングニックの激しい肉体的なサッカーカラーを継承していますね。

オシムに話を戻しましょう。彼のサッカーカラーにおいては、”トータルフットボール”と”コレクティブカウンター”が当てはまるように思います。

1つ目の"トータルフットボール"に関しては、オシムをシュトゥルム・グラーツに招聘したGMのハインツ・シルヒャーという人がクライフ在籍期のアヤックスにいたオーストリア人で、オシム在籍時代はずっとベンチにも座っていた人です。関係性としては、コーチとしていたペトロビッチよりも長く、元は選手時代にフランス・ストラスブールでオシムと一緒だったというつながり。

2つ目の"コレクティブカウンター”に関しては、ジェフ千葉でもタイトなマンツーマンディフェンスからのカウンターを決めていました。特に良く走れてドリブルでも運べるマルキーニョスがいた2004年が特にフィジカル的に激しかった印象です。日本代表での中村憲剛・中村俊輔・遠藤保仁の同時起用からボールを保持するカラーでも見られがちですが、これは試合環境や対戦相手に応じて戦略性を変えてやろうとしていたのではないかということ。

そして、コレクティブカウンター表現するように、前に圧倒的なストライカーを残し1人で決めさせるようなカウンターではなく、複数人がすばやく繋いでゴールに迫るカウンターであることが肝です。

Part2の記事では動画で振り返りたいと思います。 >>Part2の記事

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