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女性が不安定な状態のとき、一番されたくないこと

こんにちは、もしくはこんばんは。恋愛アナリストのヨダエリです。

この連載では、恋愛や女性心理が謎すぎて夜も眠れぬ男性の皆さんが「なるほど!」とスッキリできるよう、曖昧で複雑な女心を分かりやすくロジカルに解きほぐします。

さらに、自然とモテる男性になるために、明日から実践できるTipsもお伝えしていきます。この記事のように無料公開している記事のほか、有料の記事もあります。今よりも前向きな気持ちになれること、恋愛でハッピーになる日が近づくことを保証するので、よかったらそちらもぜひ!

*note社が運営していたウェブメディア、cakesで連載していた記事を加筆修正して掲載しています

では本日のテーマに行ってみましょう!

ヒット曲の歌詞に描かれた女性特有の心理

ラブソングに共感することって誰しもあると思うのですが。

昨年、ラジオから流れてきたある曲を聴いて、唸りました。

タイトルは「Don’t Leave Me Alone」。EDMムーブメントを牽引してきたフランス人のDJ/音楽プロデューサーDavid Guetta(デヴィッド・ゲッタ)と、イギリス人の人気女性シンガーAnne-Marie(アン・マリー)がコラボした曲です。

米ビルボードのDance Club Songsチャートでは3位まで上がり、公式PVのYouTube再生回数は2019年1月現在で1億回を越えています。

「Don’t Leave Me Alone」というタイトル、歌うのは女性。ということは、恋人や好きな男性に、私を置いていかないでと訴える曲なんだろうなと。初めて聴いたとき、普通にそう考えました。

が!

サビが流れたとき、ワタシの耳はダンボ状態に。キャッチーでシンプルなフレーズの中に、これまで歌詞にされているのを見たことがない、女性特有の心理がバシッと歌われていたのです。以下、そのサビ部分の歌詞をワタシの訳と共に載せます。

Don't you ever leave me, don't you ever go
置いていかないで、行ってしまわないで
I've seen it on TV, I know how it goes
こういうのテレビで観た、どうなっていくか分かってる
Even when you're angry, even when I'm cold
あなたが怒っていても、私が冷たくしても
Don't you ever leave me, don't leave me alone
行かないで、私をひとりきりにしないで

一見普通の内容に見えるけれど

……これのどこに唸るの? と思った人もいるでしょう。でも、この歌詞は普通に見えて鋭いです。いつも一緒にいてとか、行かないで、捨てないで、という一方的な恋心を綴った歌詞ではないのです。

注目すべきは「Even when you're angry, even when I'm cold 」。どんなときにひとりにしてほしくないのかまで説明しています。

あなたが怒っているときでも、私があなたに冷たいときでも。私のそばを離れてどこかに行ってしまわないで、ひとりきりにしないで、と。

なんでそんなことをわざわざ訴えるかというと、彼が、というか男性がそれと反対のことをしがちだからでしょう。

あなたは怒っているとき、私から離れようとする。私があなたに冷たいときもひとりにしておこうとする。でも私はそれを望んでないの!! と言っているのです。

分かる……!!!とムチウチになるほど頷いてしまう女性はワタシだけではないはず。

落ち込んでいたり悩んでいたり腹を立てていたり、とにかく何か理由があってブルーになっているとき。そんな不安定な状態を大切な人に見せたとき。女性が一番されたくないのは、放っておかれること、ひとりにされることです。

なのに男性はそれをする! と女性が嘆くケースは多いです。これは、男性と女性とでは、ネガティブな気持ちになってしまったときの行動パターンが逆だからだと思います。

「男の穴ぐらタイム」

男性は、本気で落ち込んだり悩んだりすると、ひとりの時間を持ちたがりますよね。相手が恋人であれ妻であれ、放っておいてくれ、そっとしておいてくれ、と。

ワタシはこれを「男の穴ぐらタイム」と呼んでいます。男性がこれを欲し始めたら何を言ってもムダなので放っておきます。その時間を満喫したら、自然にムクッと穴から出てきて通常の状態に戻ることを経験により知っているからです。

男性は自分がそうだから、女性に対しても「そっとしておこう」と考えるのでしょう。でも女性の多くはそんなこと思っていません。だから、ズレが生じます。

このパターンで女性の心が離れていったケースは古今東西数、限りなくあるはずです。

そうならないよう、彼女や意中の女性がブルーになっているときは、放っておかずに話を聞き、寄り添ってあげることを強くおすすめします(生理中など本人の思考と関係なくイライラしている場合を除く)。

もちろん、悩んでいる女性の側が、相手にどうしてほしいかちゃんと伝える努力も大切です。

あなたの悩みを軽減するかもしれない話

歌詞といえば、SNSで、男性からすると謎の発信をする女性もいます。

曲名や歌詞の一部をLINEのひとこと欄に書いたり、それを頻繁に更新したり。その人に片想いしている男性は、それを見て「えっ、これって!?」と一喜一憂したり。

それ自分です!(笑)という男性もいるかもしれないので、ここでそんなあなたの悩みを軽減するかもしれない話をします。

人は手に入れているものを歌詞にはしない。

これはワタシの持論です。

人は既に手に入れているものを、わざわざ歌詞に書いたりはしない(創作として書く場合や他人のために書くときなどは別ですが)。

同じように、その曲に深く感情移入する人も、歌詞に書かれているものを手に入れていない。

たとえば、「君を守りたい」。

このフレーズを書いて歌う人は、大抵、好きな人を守れていない。もしくは、守る立場に立てていない。つまり相手に気持ちを受け入れてもらえていないことが多い。と思います。

「君だけを愛してる」。

実際にラブラブで、なおかつ恋人以外に全く目が行かない人は、こんなこといちいち歌詞にしません。

他の人に目が行きがちとか、迷う部分があるからこそ歌詞にする。 あるいは、迷っていてこの人にしようと自分に言い聞かせている。あるいは、そもそも「君だけを愛する」立場に立たせてもらえていない。あるいは、自分の想いを相手から信じてもらえていない。

いずれにせよ、一人の人と、揺るがぬ安定した関係を育めていない。だからこそ、歌詞にするのだと思います。人は手に入れているものを、わざわざ歌詞にはしないから。

「War is over」と歌うのは戦争が終わらないからだし、「Let it be」と歌うのは無我の境地になれないからだし、「Let's go crazy」と歌うのはアホになりきれないからです(笑)。

こんなときこそ、チャンス

歌詞には歌い手の葛藤や、現状を変えたい、何かを突破したいといった欲求など、強いエネルギーが込められています。だからこそ、歌は力を持つのだとも思います。

……え? それと恋に悩む男と、どういう関係があるのか?

要は、もしあなたが誰かに片思い中で、つれなくされているとき。その女性が、SNSで「あなたしかいない」とか「もう迷わない」などの揺るがぬ恋心を歌った曲や歌詞をLINEやSNSに掲載していても、「ついに男ができたか……!」とか「俺の入る隙はないか……」などと落ち込む必要は全くない! ということです(笑)。

むしろ、隙ありまくり。迷っているから、腹をくくれないから、自分に言い聞かせているのです。もしくは誰かに見てほしいのです。そしてつついてほしいのです。そうでなければ、わざわざ他人から見えるところに書きません。こんなときこそ、あなたの揺るがぬ強い気持ちをアピールするときです。

メッセージ性の強い曲を持ち出してきたら、それは満ち足りていない証拠。でもそれこそが人間らしさ。

THE BACK HORNも歌っています。「誰もがみんな幸せなら歌なんて生まれないさ」と。

欠落しているもの、切望しているものがあるから、その気持ちを人は歌にこめる。

くれぐれもメッセージを真逆に捉えないようご注意を。そして、彼女がブルーなときはDon't leave her alone! です!


※本記事は2018年4月〜2022年6月までcakesに掲載していた記事を加筆修正したものです。

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