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朝は、夜よりも賢い理由について

朝は効率が良いと聞きます。その理由について整理しました。

サーカディアンリズム

サーカディアンリズムとは、人はある時間になると自然と眠くなり、ある時間になると自然と目が覚めます。このように人が生まれながらにしてもっている身体リズムは「体内時計」と呼ばれています。そのなかで24時間周期のものは「サーカディアンリズム」、日本語で「概日リズム」と呼ばれます。

サーカディアンリズムとは、人間が古来から続けてきた生活パターンのリズムのこと。ここ200年くらいになるまでは、人間はずっと朝に活動して、夜は家でゆっくりする暮らしをしてきました。

そのため私たちの脳や自律神経は、それに合わせた動きをしやすいようにできています。

人の身体は日光が目から入ると、メラトニンという睡眠ホルモンが生成されるようにできています。そしてこれは最初に日光を浴びてから、14時間後くらいに分泌されはじめます。夜型の方は、このメラトニンに集中力を乱されながら、中途半端な脳の性能で課題に挑まなければならないわけです。

また朝には、セロトニンという脳を覚醒させる物質が大量に分泌されるため、これにあやかることで仕事をはかどらせることができます。

脳のゴールデンタイム

脳科学者の茂木健一郎氏は、朝目覚めてからの約3時間は「脳のゴールデンタイム」と呼んでいます。

理由は実にシンプルです。朝が1日の中で最も脳が活性化されます。睡眠によって活性化が促された朝は、1日の中でも特に思考力・集中力・やる気が高い時間帯といいます。
睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。
この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です

朝は、モラル意識が高い

嘘における実験についてお話します。
ハーバード大学のコウチャキとユタ大学のスミスが、2013年に「サイコロジカル・サイエンス」誌に発表した、平均年齢24歳62人の大学生を対象にした実験結果です。

実験内容は、8時~12時まで(午前)と、12時~18時(午後)に分けて、そこで学生たちにトライしてもらったのは、正直に答えてもそれなりのお金は貰えるけれど、ズルをすればするほどたくさんお金が貰えるという課題です。
結果は、午前中はお金の多寡に関係なく正直に答える人が多かったのに、午後になると欲が出てズルをする(嘘をつく)人が2割方増えたという。

つまり、人は午前中の方がモラル意識が高いということです。人にはそのような心理が働くことを、博士たちは「朝の倫理効果」と名付けました。
嘘が増える理由は、時間の経過と共に増していく心身の疲れが原因のひとつと考えられています。疲れると、人は自分をコントロールするのが面倒になり、道徳的な言動もなくなるのでは無いかということのようです。

最後に

クライアントから「忙しくて時間がない」と相談をうけます。
うまく改善できる方は、まずプライベートから見直し、朝から活動する習慣を取り入れる方が多いです。
最後までお読みくださりありがとうございました!





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