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イベントと経験、パブリック・リレーションズ

イベントの目的

イベントのスポンサーをやる理由をマーケターは多数挙げています。

・特定の標的市場またはライフスタイルに同化する。
イベントによって、地理的、デモグラフィックス別、サイコグラフィックス別、行動別に顧客に標的を絞ることができる。特定の製品ないしブランドに対する参加者の態度や使用実態にイベントを選べる。

・社名と製品名の認知度を高める。

スポンサーシップはブランドの持続的な露出の機会となることが多い。これはブランド再認を構築するための必要条件である。対象となるイベントになるイベントや活動の選択が良ければ、製品とのアイデンティティフィケーションおよびブランド再生も高められる。

・主要なブランド・イメージ連想に対する顧客知覚を作り出し、強化する。
イベント自体にも連想させるものであり、ブランド連想の創出や強化に役立つ。

・企業イメージの次元を拡大する。
スポンサーシップは企業についての知覚を好感を持てる、一流であるなどと改善する手段と見られている。それによって消費者が自社を信用し、後に製品を選ぶ際にひいきにしてもらうためである。

・経験を創出し感情を喚起する。
わくわくするようなイベント、得るもののあるイベントから生じた感情は、間接的にブランドに結び付く可能性がある。

・コミュニティや社会問題への貢献を表現できる。
コーズリレーテッド・マーケティングの中には、企業が非営利組織や慈善団体と提携したスポンサーシップもある。

・主要なクライアントを楽しませたり、重要な従業員に報いる。
多くのイベントには、スポンサーと来客のみが利用できる贅沢な来賓用なんとなど特別なサービスや活動が設けられている。このような形でクライアントを接待すれば、企業に好感を持ってもらい、貴重な仕事上の人脈を確立できる。従業員に対して、イベントによって一体感や意欲が生まれたり、インセンティブに利用することができる。

・マーチャンダイジングやプロモーションの機会となる
イベントと提携してコンテストや懸賞、インストア・マーチャンダイジング、ダイレクト・レスポンスなどのマーケティング活動を行うマーケターが多い。

こうした利点がある一方、スポンサーシップには不利な要素も数多く潜んでいます。イベントが成功するかどうかスポンサーには要素もコントロールもできない場合もあります。また、スポンサーの資金援助でイベントが実現したことを認めてくれる消費者は多いですが、中にはイベントの商業化を快く思わない消費者もいるかもしれないこともあります。

イベントに関する主要な意思決定

スポンサーになったイベントを成功させるには、適切なイベントの選択、最適なスポンサーシップの効果測定が必要です。

イベントの選択
イベントはブランドのマーケティング目的とコミュニケーション戦略に合致している必要がある。イベントの対象となる視聴者が、ブランドの標的市場に合ってなくてはならない。イベントに十分な認知度と望ましいイメージがあり、標的市場に望ましい効果を生み出すことが求められる。「理想のイベント」は次のようなものであろう。

・視聴者が望ましい標的市場に合致している。
・好意的な注目を集める。
・ユニークで、スポンサーの数が多くない。
・付随するマーケティング活動に協力してくれる。
・スポンサーのブランドや企業イメージを反映していたり、引き上げてくれる。

スポンサーシップ・プログラムの設計
スポンサーがイベントに存在感を示す戦略は横断幕、看板、プログラム、など多数ある。もう少しインパクトを強めるには、サンプル、商品、広告、小売プロモーション、パブリシティなどの活動で補う方法が代表的である。

スポンサーシップ活動の効果測定
効果測定には、スポンサーシップ活動の効果測定には2つの基本アプローチがある。

「供給サイド」法
イベントが媒体に取り上げられた時間ないしスペースの量を概算しようとするものとするものである。
「需要サイド」法
スポンサーシップが消費者のブランド知識に及ぼした効果を見極めようとするもの。

パブリック・リレーションズ

企業は、顧客や供給業者やディーラーだけでなく、利害関係のある多数のパブリックと建設的な関係を築かなければならないでしょう。パブリックとは、企業の目標達成能力に対して、実際にまたは潜在的に利害関係または影響力を持つ集団のことです。パブリック・リレーションズ(PR活動)とは、企業イメージや個々の製品をプロモーションしたり保護するように企画された、さまざまなプログラムのことをいいます。
賢明な企業は重要なパブリックとの良好な関係構築に着手しており、そうした企業のほとんどの態度を観察し、良好な関係構築のために情報を流したりコミュニケーションをとったりしています。
PR部門は次の5つの機能を果たしています。

・報道対策
企業をよく見せる形でニュースや情報を公表すること。
・製品パブリシティ
特定製品のパブリシティを支援すること。
・コーポレート。コミュニケーション
社内外のコミュニケーションを通じて、企業への理解を促進すること。
・ロビー活動
法規制の推進あるいは廃止を狙って議員や官僚との交渉をすること。
・コンサルティング
平常時および逆境時のパブリックの問題や企業のポジションとイメージに関して、経営陣にアドバイズすること。

マーケティング・パブリック・リレーションズ

マーケティング・パブリック・リレーションズ(MPR)に目を向け、企業や製品のプロモーションとイメージ作りを直接に支援しようと企業が多くなっています。MPRは、かつてまでパブリシティと呼ばれていました。パブリシティとは、印刷物や放送媒体などのスペースを無料で確保して、製品、サービス、アイディア、場所、人、組織などを広告する、つまり「売り込む」活動でした。しかしMPRは、単なるパブリシティを枠組みを超え、次のような重要な役割を果たしています。

・新製品販売の支援
・成熟製品のリポジショニングの支援
・製品カテゴリーに対する関心の構築
・特定の集団への影響
・社会問題に直面した製品の弁護
・自社製品の好意的な反映するような企業イメージの構築

マス広告の効果を弱まっているため、マーケティング・マネージャーは新製品および既存製品のブランドの認知と知識を高める手段としてMPRに注目するようになっています。また、地元のコミュニティを網羅し、特定の集団に到達するのに効果を発揮します。広告より費用効果がtか会いというケースもあります。独創的なパブリック・リレーションズは、広告よりはるかに少ないコストで人々の意識に影響を与える場合もあります。

MPRにおける意思決定

MPRのタイミングと方法を考える際、経営陣は目的を設定し、メッセージとピーグルを選択し、慎重に計画を実施し、その結果を評価しなければなりません。

MPRの目的設定
MPRはメディアに話題を提供し、製品、サービス、人物、組織、アイディアに注目させることによって「信頼性」を構築することができる。新製品の発売前に話題を作りをし、セールス・フォースやディーラーの意欲を盛り上げることができる。また、MPRはダイレクト・メールを媒体広告よりもコストがかからないため、「プロモーション・コスト」を抑えることもできる。

メッセージとビーグルの選択
MPRマネージャーは、対象製品について興味深い話題を見つけたり生み出さなければならない。MPRのプロは、ありふれた製品についてさえ、話題を探し出したり、作り出したりできるものである。

計画の実施と結果の評価
MPRの効果測定に最も頻繁に用いられるものが、露出数、認知、理解、態度変容、売上や利益への貢献の3つである。MPRの効果測定で一番簡単なのは、露出回数である。最も優れた方法として利益への影響を測定することである。

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