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一言でいうと、経営学nerdのメモ帳。

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  • 人的資源管理

    人的資源管理関連のメモです。

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  • <期間限定公開>起業のための経営学

    有料記事です。主に事業領域と組織領域の経営学の理論を扱い、「起業」から「企業」に繋がるための知識を提供します。

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前書き:企業とは何か/経営とは何か

企業とは何か 人間一人一人には限界があります。一人では、鉄道やスマートフォンなど、社会に必要な様々なものを生成することができません。そのため、人間は、仲間を集め、社会に必要な様々なものを提供していきます。現代では、企業という仕組みを利用して、社会に様々なものを提供しています。 経営学とは、この企業という仕組みを考察する学問です。企業が円滑に作用するようになれば、より良い社会になっていくでしょう。経営学では、人々が働く理由、技術習得、上手は製品の作り方・売り方、会社の抱える課

    • 組織構造による競争優位の持続

      経営戦略と競争優位企業では、事業意欲を持ったメンバーによって、社内にある技術や素材などの経営資源と市場や顧客といったニーズをバランスよく結びつけた運営がなされています。企業にとって、市場や技術、競合他社といった自社と関わる外的要素は企業の経営環境です。企業の企業を取り巻く経営環境は常に変化していきます。 経営戦略の父ともいわれるアンゾフは、「企業は環境の創造物である」という言葉を残しています。これは、企業の現在の経営が過去の環境適用の結果であると同時に、現在の企業を取り巻く

      • 組織能力

        従業員の活動を通じた競争優位の実現戦略的人的資源管理は、企業の目標達成に向けた人的資源管理の配置の計画とその管理活動に関する戦略的適合的なパターンのことを言います。戦略と人事施策を適合し、かつ個々の人事施策もそれぞれ適合的であることが必要です。その基本的な考え方は、人的資源、そして人的資源管理が戦略と適合することによって組織業績が最大化していくというものでした。 本節では、人的資源管理が戦略と適合的であることの意義を、「人的資源管理と持続的競争優位」という点から、もう一度整

        • 人的資源管理と業績

          戦略的人的資源間では、人体資源管理活動と企業全体の業績の関係を重視します。だたし、人的資源管理活動が直接的に企業全体の業績を生み出すわけではありません。人的資源管理活動は、従業員の行動を引き出すことで、結果として企業全体の業績が向上させます。そのためには人的資源管理活動によって、意図した通りに従業員の行動を引き出す必要があります。 経営資源の中のヒトに相当する従業員は、他の経営資源と違って感情や感覚を持っています。人事部が意図通りの行動を引き出すためには、こうしたヒトという

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        前書き:企業とは何か/経営とは何か

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        記事

          戦略と人的資源管理活動

          戦略と人的資源活動の関係性には、大きく分けて3つの考え方があります。 普遍的な人的資源管理活動どんな企業でも通用する人的資源管理活動があるという考え方を、普遍的パースペクティブ(universalistic perspective)と言います。この考え方は、好業績に対する調査から見出されたものです。好業績企業はそれぞれ異なる戦略持っていたのですが、共通する人的資源管理を行なっていることが見出されました。 普遍的な効力を発揮する人的資源管理活動としては、雇用の保証、慎重な採

          戦略と人的資源管理活動

          戦略的人的資源管理

          戦略的人的資源管理とは全ての企業はそれぞれ異なる戦略を持っており、戦略を無視して闇雲に優秀な人材を集めても、企業として機能しない場合があります。反対に、学生から見ると就職先として人気がない企業の中にも、企業として戦略を実行するために必要な人材を育て上げ、優良企業として世界的に認められている企業もあります。戦略的人的資源管理(Strategic Human Resource Management:SHRM)とは、人的資源管理を企業の活動全体から捉える考え方です。 戦略的人的資

          戦略的人的資源管理

          人間モデル(社会人モデル)

          社会人モデルの社会的背景科学的管理法は、効率的な作業方法の考案や低労務費の実現など一定の成果をあげ、産業界に普及しました。その一方で労働現場からは、科学的管理法は労働者を機械化し、また労働強化をする制度があると批判されました。 また、ベルトコンベア・システムの導入により、工場内の統合的な作業が必要となり、工場内の協働が必要不可欠となりました。その状況下では、科学的管理法がうまく機能しなくなり、多くの作業員から不平・不満の増大やモラルの低下をもたらしました。 こうした状況の

          人間モデル(社会人モデル)

          人間モデル(経済人モデル)

          人的資源管理と人間モデル今回は、人間がどのような欲求を持ち、組織の中で行動する存在なのかという人間モデルと、それらを前提とした人的資源管理の制度や具体的活動について紹介します。人間モデルには、人はお金を求めて組織で働くと考える経済人モデル、所属組織において仲間意識や連帯感を求めるとする社会人モデル、仕事を通じて自己実現を求めるものであるとする自己実現モデルがあります。 経済人モデル経済人モデルの社会的背景 経済人モデルは、人間が経済的に動機付けられて働くという考え方で、2

          人間モデル(経済人モデル)

          人的資源管理の特徴

          ヒトの管理は他の資源と違って、どのような特徴を持っているのでしょうか。 人が他の資源を動かす 第一の特徴は、人的資源それ自体が、モノやカネ、情報等の他の諸資源を動かす原動力になっているということです。同様に、どれほどの大金を稼いだところで、それを実際に使うのは人間です。データから何を読み取るかは、人間の価値判断次第で変わってきます。 人間は学習し、成長する 人的資源は人間であることから、学習を繰り返しながら成長していく主体的な存在です。他の経営資源にはこの特徴はありま

          人的資源管理の特徴

          人的資源管理入門

          人的資源管理とは企業は、一般にヒト、モノ、カネ、情報やその他さまざまな経営資源を活用しながら経営していると言われています。どの業界の企業であれ、企業の大小を問わず、これらの経営資源を組み合わせて何らかの製品やサービスを生み出しています。最終的に、企業はそれらの製品やサービスが市場に提供し、顧客に届くことで、売上や利益を獲得することができます。 企業が持つ経営資源の中で、ヒトを管理し、継続的に事業を行うことができるようする一連の活動を人的資源管理(Human Resource

          人的資源管理入門

          開発プロセスの管理:アイディア

          今回から段階的に、製品開発のプロセスについて紹介していきます。 アイディア創出新製品開発プロセスはアイディアを探すことから始まります。マーケティングの専門家の一部は、新製品開発の最大の機会と最高のレバレッジは、満たされていない顧客ニーズや技術革新の最善の組み合わせを見出すことによって発見できると考えています。新商品のアイディアは、さまざまなグループ交流をしたり、創造力創出テクニックを用いたりすることで生み出すことができます。 他者との交流 新製品のアイディアは、顧客、科

          開発プロセスの管理:アイディア

          思考集成:ブランド・ビジョン

          このブランドを通して、何を目指しているのか、将来どうなりたいのか、社会にどういうインパクトを与えたいのか、といった実現させたいことブランド側からの視点で叶えたいビジョンを明示する。これを行うことで、ブランド本質が見えてくる。ブランド属性、ブランド価値、ブランドパーソナリティなど矛盾が出ないように、全てが同じ方向に向かったメッセージであるかを確認しながら進めていく。 今の消費者は、ブランドのビジョンに共感できなければ、そのブランドの商品やサービスを選ばない時代になってきている

          思考集成:ブランド・ビジョン

          新商品開発における組織の調整

          企業が注意深く市場をセグメント化し、標的顧客を選択し、彼らのニーズを明確化し、市場における自社のポジショニングを決定することができたのであれば、新製品開発はよりうまくいきます。 今日では新製品の設計に多くの企業が「顧客主導型エンジニアリング」を採用しています。顧客主導型エンジニアリングでは、顧客の選好を最終的に組み込むことを非常に重要視します。 ある企業では、次のような承認基準を確立しています。 新製品開発の予算経営幹部は新製品開発に予算を割り当てなければなりません。この問

          新商品開発における組織の調整

          思考集成:ブランド・パーソナリティ

          このブランドが、消費者にどんな存在であるべきかを考える。このブランドを人に例えたとき、どんな人格を持っているのかということ。 人は、自分と似た考えを持つ人に親近感を感じ、自分の理想的な存在に憧れを抱く。形容詞で表現し、ブランドの感情的属性を矛盾がないようにする。 わかりやすく共有する方法として、そのブランドを象徴する著名人や歴史上の偉人、映画やアニメのキャラクターなどを選び、その性格についてわかりやすく文字に起こすということが有効。 ブランドの性格がはっきりすることで、

          思考集成:ブランド・パーソナリティ

          新商品開発の課題

          企業は買収や開発によって新商品を開発することができます。 買収方法は3つあります。 買収からの新商品開発は、このようなものから始まります。 新商品開発の方法には2つの形態があります。 自社の研究施設で開発する方法と外部の研究者や新商品開発会社と契約して特定の新商品の開発を委託する方法です。 新商品は6つのカテゴリーに分類することができます。 これまでにない新商品は、全体の10%も満たないものです。そのようなものは、コストが尋常じゃないぐらいかかります。しかし、このよう

          新商品開発の課題

          思考集成:ブランド属性とブランド価値

          ブランド属性は「機能的属性」と「感情的属性」の2つで考える。 機能的属性はブランドが持っている実質的な強み、感情的属性はブランドに触れた時に消費者に感じてほしい感情である。 機能的属性:疲れを癒す、効果的、教育的、全感覚を喜ばせる 感情的属性:癒す力がある、憧れる、高貴な この二つの土台としてブランド価値を見出す。ブランド価値が社会にとってどのような価値を提供できるかを明確にしたもの。企業が提供したい価値ではなく、時代や消費者や社会のニーズを考慮する必要がある。ブランド価

          思考集成:ブランド属性とブランド価値