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『サンショウウオの四十九日』読了

  ずっと読みたかった朝比奈秋さんの芥川賞受賞作『サンショウウオの四十九日』を昨日、読んだ。   市川沙央さんの『ハンチバック』を読んだ当時は、障碍を抱える当事者である作者だからこそ表現し得る実感のようなものが随所に詰め込まれているのを感じたけれど、この作品も、まるで当事者が書ききったかのような身体感覚やリアリティの感じ取れる作品だった。  それは、やはり医療に携わる朝比奈さんが書かれたからこそ成し得たことなのではないかと思う。  今回は、この作品の概要と感想を綴っていき

    • 「ヨシタケシンスケ展かもしれない」最高でした

       ずっと行きたかったんですよ。  ……何にかって? それは、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に、です。 (完全なる余談ですが、行ってきたというのに、これを書くために調べ直すまで「ヨシタケシンスケかもしれない展」だとずっと勘違いしていました。  ううむ、展の位置を盛大に誤解していたぞ……?)  あの、自分は絵本がすごく好きなんですよ。これを語りだすと止まらなくなってしまうのでここでは割と割愛しますけど、本当に好きなんです。  で、ヨシタケシンスケさんの絵本も当然のことながら

      • 大量に漫画を読む日々

         最近、あちこちのお店が次々閉店の憂き目にあっているような気がします。  コロナ禍に特に顕著になったというか……  自分の街のチェーン店系の大型書店が閉店したのが数年前。ショックでした。  さらに遡ると、その数年前には、同じくチェーン店系の中型書店が閉店してしまっておりました。こちらは子どもの頃から通っていたお店だったので、後からできた大型書店よりも心に強く残る思い出がたくさんあり、何となく大切な人と死に別れるような寂しさがあったものでした。  パチンコ店もコロナ禍に大量に特

        • 芥川賞と直木賞と本屋大賞

           ここ数年、できる範囲でこの辺の候補作を読むなどして受賞予想をしたり(本屋大賞の場合は順位予想もしたり)しています。 (余談ですが、今年の本屋大賞は、個人的には宮島未奈さんの『成瀬は天下をとりにいく』にとってほしかったけど、とるとしたら、ここ数年の傾向からして塩田武士さんの『存在のすべてを』がとるだろうなと勝手に思っていたので、成瀬の受賞に心底びっくり&嬉しい気持ちになったものでした。)  今年の直木賞に関しては、発売当時に読んでいた『ツミデミック』一穂ミチさんの小説が直木賞

          学生時代からの友人っていいな。

           社会人はとかく忙しい。  学生時代のように友人と休みに出かけるなんて、簡単にはできない。  特にコロナ禍になってからは、皆と会いにくくなってしまった感がある。  そんな中でも、学生時代の友人と誘い合わせてすごく久しぶりに外出してきた。  みな生活のサイクルが随分違うので、会いたくても気軽には会えない相手だった。  GWのものすごい混雑の中で出かけるのは、人混みが苦手な自分にとっては、正直な所苦痛窮まりないことだ。  でもそれでも、友人に会える嬉しさがそれを遥かに

          学生時代からの友人っていいな。

          活字中毒

           どうも、すっかりご無沙汰しています。  仕事が繁忙期で、書き込む前にエネルギーを消費していました。  今日は私の趣味のことを書こうと思います。   先日ネットでお仲間の書き込みを見つけて嬉しくなったことがあります。曰く、「歯磨きの時に歯みがき粉の裏の成分表を読む」、「国語の教科書は早々に読み終える」そうです。  皆さんはドレッシングやソース等の説明の文字を読むのって、好きじゃありませんか?  私は大好きです。フルーツグラノーラを食べながら、裏面の商品説明のところをまじま

          活字中毒

          はじめのいっぽ。

           初めまして。暁 夕夜(あかつき ゆうや)です。  よろしくお願いします。  初めての投稿にうきうきしています。   おろしたてのノートに文字を書き込む時の、心が跳ねる感じ。  真っ白で綺麗な雪原にそっと歩みを進めるような、そんな感じ。  それにすごく近い気分です。  心がそわそわ、ふわふわ、わくわくと、いい意味でせわしなくフル稼働しています。  新しい何かを始める時って、どうしてこんなに楽しくなるんでしょうね。何だか不思議です。  どんな風に言葉を紡いでいこうかな。  

          はじめのいっぽ。