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スーダンで建設中の我が家の地下には、建設資材が保管してあるのですが、その警備のためにヌバの一家に住んでもらっています。

ヌバというのは、スーダン南部のヌバ山地を本拠地とする民族で、伝統的なヌバレスリングについて聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。スーダン北部では褐色肌のアラブ系ムスリムが人口の多くを占めていますが、南部のヌバの人たちはブラックアフリカを感じる、より濃い色の肌で、言語も全く異なり宗教もキリスト教、アニミズムなどを信仰しています(もちろん公用語のアラビア語も話しますし、イスラームを信仰するヌバの人たちもいるようです)。

というわけで昨日のクリスマス、我が家の地下ではキリスト教徒のヌバ一家はクリスマスを祝っていたようです。娘の(異母兄弟の)お兄ちゃん2人もクリスマスで学校がお休みだったらしく、娘たちは連れ立って外遊びに出て行ったかと思ったら、色とりどりのキャンディーを嬉しそうに手に握りしめて帰ってきました。「下の人にもらったの」と言っていたので、小さなクリスマスプレゼントだったのかもしれません。

日本の11月のような気候です。朝晩冷え込むようになりましたが日中の日差しは強くて結構暑い!
我が家のお店を掃除する子供達。
3桁台のインフレや不動産価格の上がり下がりなど色々あってなかなか開店にたどり着けません。涙
サンタのトナカイならぬロバ!大通りも普通に走ってます


たまに我が家に家事手伝いにくるメイドさんもヌバのキリスト教徒の娘さんです。こんなふうにスーダンではイスラームとキリスト教が隣り合っています。日本にも外国人が多く働いているので、宗教を強く意識することはなくても、まぁ同じと言えば同じようなものかもしれませんね。

でも、クリスマスのような宗教的なイベントの過ごし方は、日本とスーダンではだいぶ違いますね。日本では12月になると街中はどこもかしこもクリスマス一色になり、イブにはケーキを食べて子供達がプレゼントを心待ちに眠りますが、スーダンでクリスマスを祝うのはキリスト教徒。ムスリムの家庭はクリスマスを特に祝うことはないし、子供達にサンタがやって来ることもありません。街中もいつもと何も変わらない様子です。

(そういえば先日、アラブ圏の子供たちが大好きなサウジの教育歌番組トヨールジェンナを見ていたら、確かジングルベルのメロディーが流れてきたのですが、内容が全くクリスマスと関係のない「私たちは牛乳を飲む〜♪」というような替え歌になっていて笑いましたw)

クリスマスのようなお祭り事やお祈りの仕方など、イスラームとキリスト教では色々と違うところがありますが、兄弟のような宗教だとよく言われます。一般の日本人にとってみると、多分イスラームとキリスト教のイメージは遠〜くかけ離れていますよね。でも、確かに共有している世界観があることが、ムスリムなってみてよく分かりました。例えば、ルネサンス期のイタリア絵画によく登場するアレの存在などです。

何だか分かりましたか?
気になった方は是非デーツカフェのイベントに遊びに来てくださいね♪



【イスラームという異文化を知って日本を理解する、他者を知って自己を理解する講座】
今月のテーマ 〜一夫多妻制ってどうなの?〜

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