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データサイエンスとの出会い

広告代理店の営業の適正がなく、うつ病で休職した後、復職した先の部署はインターネット広告の部署だった。

休職の経験から仕事に対する価値観が大きく変わっていた。

仕事を与えられたら、絶対に最後までやり切らなくてもいい。最悪逃げても良いんだ。命を懸けてまでやる価値のある仕事はない。会社員の仕事には代わりがいくらでもいる。

そういうことを考えられるようになった。

以前とは違い、自ら他に残っている仕事はありますか?と聞くこともなく、定時で上がり、これからの人生、どういうキャリアを目指すか考えていた。

元々、コピーライターになりたかったのだから、自分でメディアを作ってみようと、ワードプレスで広告についての記事を書いたり、写真を撮って構図を勉強しようとカメラを買って色々なものを撮影したりした。

パンダは本当は何がしたいんだ?

答えがないまま、photoshopを買って、デザインを試したり、広告コピーに応募したが、何も結果に結びつかない。

ただし、それでも焦らずに、自分を追い込むようなことはしなかった。それは、うつ病の経験で一番やっていけないことだとわかっていた。とにかく生きること。生きていれば、何か可能性がある。そう思って色々なことを試した。

定時で上がり、言われた仕事をこなすようになってから半年ほど経過していた。

ある打ち合わせで、インターネット広告の媒体社の方が広告配信最適化のロジックについて詳しく説明してくれた時に衝撃が走った。広告の視聴者が今までどんな記事を読んでいるかから興味関心を類推して、最適な広告を配信して、その後も学習を繰り返していく。

何故衝撃を受けたかというと、営業の時はテレビ広告を主に担当していたからだ。テレビ広告の広告最適化は非常に面倒だ。テレビ番組のタイムテーブル表に広告が配信される番組にチェックがついている。例えば、女性の視聴者の割合を増やしたい時にはテレビ局へ連絡して(正確には社内にテレビ局への連絡経路を持っている通称「局担」)交渉して、ようやく広告枠を変更することができる。最低でもその変更に4営業日はかかるのだ。そんな広告枠の変更(最適化)をひたすらやって、終電を逃すほど働いていたのだ。

自分が死にそうになりながらやっていたあの作業が、インターネット広告ではアルゴリズムとやらで自動的に最適化されていくのか。。。

そこから「データ解析」や「アルゴリズム」という単語でgoogle検索やamazonで本を買い、機械学習やAIという単語を知り、その定義・利用のされ方・どのようなロジックでそれが行われているかを勉強していった。

データ解析やアルゴリズムに関する本を10冊弱は読んだだろうか。

その時、この技術はどうしても学びたい、という欲求が強くなっている自分に気付いた。これは学ばなければいけない。過去の自分のような被害者を減らすためにも。

技術を学ぶために転職活動を開始したのは27歳の時だ。

友人から職務経歴書の書き方を習い、機械学習を学べる会社を調べ始めた。

使った媒体はwantedlyだ。検索窓に機械学習・AI・データ解析・データサイエンスと入れて、良さそうな会社へ面談依頼をかけていった。

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