データ活用を始める前に【書籍紹介】
元旦、電車の中で英告出版の広告を見かけました。
その広告には、私が思うデータ活用を始める前に読んで欲しい4つの書籍の内2つが紹介されていたので、このタイミングで紹介させて頂きます。
書籍の紹介前に、対象者 と 課題解決の参考になる範囲 についてお話します。
対象者
データ活用/データ分析の学習をする場合、
『自身がどの役割であるか?』を考えると習得した知識を、スムーズに業務で活かせると思います。
①データの専門家 (データサイエンティスト、データアナリスト…etc)
②ビジネスユーザー (経営層、営業、人事、企画、財務…etc)
要するに データの専門家 か 否か です。
ちなみに、このnoteの対象者は、『②ビジネスユーザー』です。
よって、対象者の方も『②ビジネスユーザー』です。
ビジネスユーザーが優先的に身に付けるスキルは、『ビジネス力』だと考えます。今回は、データ活用/データ分析に必要な『ビジネス力』を高める書籍について、ご紹介します。
課題解決の参考になる範囲
以前の記事の中で、『自社にビジネス面のスキルが不足』がデータ活用課題として、特に影響が大きいと思っていることをお伝えしました。
これから紹介する書籍は、『自社にビジネス面のスキルが不足』に影響する各課題解決の参考になると思います。
書籍紹介
①イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
大ベストセラーなので、既に読んだことがある方も多いと思います。
著者の安宅和人さんの経歴は、書籍に詳しく書かれているので読んで頂くとして、データサイエンティスト協会の理事 兼 スキル委員長 でもあります。
データサイエンティスト協会が提供しているスキルチェックシートの内容に安宅さんも関わっているので、データ活用で必要な『ビジネス力』はこの本一冊で理解/実践出来ると思います。
この本の1番好きなことは、
『イシューからはじめること』の重要性はもちろんのこと、
そもそも取り組む必要がある問題なのか?と『イシューを見極め』についても、詳しく記載がある点です。
まずはこの書籍だけでも、
データ活用する前に読むことをお勧めします。
②解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法
本書は、ロジックツリーを上手に使って、対象の事柄を分解する時の実践的なやり方/考え方/ポイントが多く記載されています。
『イシューからはじめよ』内にある『イシューの分解』で上手くいかない時に、参考になる書籍だと思います。
著者の馬田 隆明さんは、東京大学でFoundXディレクターとしてスタートアップの支援されている方です。
実はこの方、Speakerdeckに多くの有用な情報を公開してくれています。
仮説思考は、
多くの方がイメージしているであろうデータ活用/データ分析=『仮説検証』を行う上で必須のスキルになります。そして難しい。。。
1~4までありますが、すべて見ることをお勧めします。
また、馬場さんも「イシューの見極め」≒「良い課題を選ぶ」重要性についてもSpeakerdeckで公開されています。
良い課題を選ぶ 💮 - 価値は課題で決まる
ここまでが、広告にあった2冊の書籍+αです。
これに追加して、もう2冊ご紹介します。
③「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問
イシューを分解が苦手な方は、『具体化/分解が苦手』なことよりも、『抽象化が苦手』なことの方が多いと感じます。
例えば、『家事が大変なの!』と怒っている奥様。
家事を分解すると以下のようになる。
このままでは解決策を考えづらい。
少し抽象化してみる。
こうすると、全体感の把握や解決策を考えやすい。
データ活用/データ分析の目線からしても、
物事の全体感を掴むところで必要ですし、
第三者にイメージを伝える="言語化"する場面で役に立ちます。
ちなみに、抽象化/具体化スキルは、
2006年に経済産業省が提唱した「社会人基礎力」の1つ、「考え抜く力」を高めるためにも必要とされています。
まとめると、、、
将来的に、市場から一番求められる能力は、『問題発見力』。
『問題発見力』は『考え抜く力』の一つ。
『考え抜く力』を高めるためには、『抽象化/具体化スキル』が必要。
昨今、「リスキリング」の一環としてデータ活用/データ分析の研修を行っている企業は多いと思います。
おそらく経営層の狙いとしては、
データ活用/データ分析が出来る人材を育てたいわけではなく、
『考え抜く力』が高い人材を育てることだと感じています。
このあたりについては、今後、別の記事で書きます。
『解像度を上げる』と被るところもありますが、『抽象ー具体』に特化した内容なので、現状整理や言語化が上手くいかない時にお勧めの書籍です。
④実践 スタンフォード式 デザイン思考 世界一クリエイティブな問題解決
これは今まで紹介した書籍とは、少し毛色が違います。
問題の性質にも寄りますが、、、
私が問題解決をする上で難しいと思うことは、以下の2つ。
1.仮説立案
2.解決策立案/アイディア出し
上記2つは、一次情報、データ(≒事実)、論理的思考だけでは対応が難しいとおもっていたところ、デザイン思考(≒共感)が解決のヒントになることが多かったです。
仮説立案、解決策立案が上手くいかない時に参考となる書籍です。
まとめ
【1番お勧めの本】
①イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
【イシューを分解出来ない、上手くいかない時】
②解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法
③「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問
【仮説/解決策が出てこない時】
④実践 スタンフォード式 デザイン思考 世界一クリエイティブな問題解決
本年もよろしくお願いいたします。
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