フリー台本【タイトル:今日もいい日】

葉桜が舞う中、僕は公園を歩いている。
お日様が降り注ぎすごしやすい季節でひなたぼっこがしたくなる。
そんなことを思いながら海が見えるベンチに座った。
木々たちが風で揺れる音と波の音が聞こえる。
僕は本を開く。休日はここで本を読むのが日課だ。
誰にも邪魔されない空間。家にいるよりかは集中できる。
自然の音が僕を包んでいく。
お日様の匂い、
風で木漏れ日が揺れる音、
虫の合唱。
本の世界に入り込んでいても体でも自然を感じる。
ふと、目線を水平線に向ける。
海は日差しでキラキラと輝いていた。
人生も物語のようにキラキラしていたらいいのに。
ヒーローになって世界を救わなくてもいい。
探偵になって難事件を解決しなくてもいい。
転生して冒険にでなくてもいい。
僕はただ、希望がある世界で生きていたいだけ。
平凡で平和な世界を生きていたい。
そんなことを思いながら水平線を見ていた。
僕は視線を本に戻し、物語の世界に浸る。
「今日もいい日だな」
明日も同じ言葉言えたらいいなと思いながらページをめくった。

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