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【イベントレポート】新しい可能性を発見?!フルーツ発酵カカオテイスティングイベント

先月末、東京・丸の内オアゾ店でイベントを開催しました!
テーマはチョコレートの原料であるカカオの「発酵」
参加者の皆さんと一緒に、発酵が異なる4種類のカカオを食べ比べながら、発酵を探求しました。

dari K 丸の内オアゾ店の一角で少人数開催(せまいのはご愛嬌・・)

dari Kの特徴は、カカオ産地「インドネシア」に拠点を置き、シングルオリジンを追求しているところ。適正な価格でカカオを農家から買い取るだけでなく、美味しいチョコレートを作るため、カカオの品質向上から取り組んでいます。発酵違いのカカオを使ったイベントができるのは、現地で活動してきたからこそと言えると思います。

発酵後、乾燥させているカカオの状態をチェックする足立

イベントの企画と進行は、現地で農家グループと共に試行錯誤しながら発酵を行なってきた、スタッフの足立。色々な発酵を楽しんでもらいたいと一生懸命準備しているうちに、お客様からも「こんな玄人向けのイベントは初めて」とお声をいただくほど、マニアックな(!)イベントとなりました。

発酵していないカカオをローストしたもの。参加者の中には想定外の「未発酵の方も意外と美味しい」という声も!
一部のカカオは、皮(カカオハスク)付き。皮をそれぞれで剥がしてお召し上がりいただきました!

今回のイベントでは、通常の発酵工程を経たカカオだけでなく「フルーツ発酵」のカカオについても足立からお話をさせていただきました。

フルーツ発酵とは、発酵の過程でカカオにフルーツやスパイスを入れること。上手く発酵すると、カカオにフルーツの香りの特徴が移り、香料を使わずに個性的なチョコレートを製造できます。

嫌気発酵が終わった袋を発酵箱に移す(上)そこに、下処理したライムを入れて発酵する(下)

今回テイスティングに使用した、ライムとともに発酵したカカオ豆は、爽やかな酸味が特徴。そこに加えて、カカオの苦味とは少し異なる、柑橘の苦味もありました。このカカオをチョコレートにすると、後から香料や果汁を加えなくとも、ライムが香る不思議な味わいを実現できます。

足立が焙煎した2種類のフルーツ発酵カカオ

インドネシアでは、ライム発酵カカオが人気?

ちなみに、足立とフルーツ発酵を行ってきたヘルウィンさんは、通常発酵のカカオよりも、ライム発酵のカカオがお好き。

少し専門的な話になりますが、酸っぱさにはいくつかの種類があります。お酢の「酸っぱさ」は酢酸によるもので、レモンや梅干しなどの「酸っぱさ」はクエン酸由来のものです。通常の発酵を行ったカカオは、お酢と同じ酢酸が強く感じられるのですが、ライムが入ることで柑橘由来のクエン酸が加わり、同じ酸でも印象が異なります。

自宅の庭先でもみかんが採れ、クエン酸の酸味の方が日常的なインドネシア。フルーツ発酵は、産地の人にも美味しく食べてもらえる「チョコレートづくりのアイディア」にもつながっています。

「ここで写真を撮ってほしい」と言って、ポーズをとるヘルウィンさん。みんなの親分です。

ちょうど来年のバレンタインにはライム発酵のチョコレートトリュフを販売します。makuakeでは先行でお届けできるので、ぜひチェックしてみてください。

ライム発酵トリュフが入った「カカオが香るチョコレート・トリュフ-スラウェシセレクション-」

さて、現段階では基本的に1種類ずつ実験をおこなっているフルーツ発酵ですが、イベント参加者の方からは「複数のフルーツを掛け合わせるとどうなるのか?」など面白いアイディアもいただきました。

ご参加いただいた皆様の感想(一部)

通常・シナモン・ライムの3つの発酵と、ニブ・マス・ガナッシュ・ラテの4形態ごとに食べるという貴重な体験ができてよかったです。発酵や状態によって味や香りがコロコロ変化しておもしろいなと感じました。

参加者 18歳 男性

発酵の仕方でチョコレートにバリエーションが広がるので、それを生かした商品を楽しみにしてます。

参加者 19歳 女性

チョコレートの味わいがカカオの産地によって違うことは知られていますが、発酵によってもこんなに違うという可能性を感じていただけたのではないでしょうか。

もっと、カカオからチョコレートを楽しみ評価してくださる人が増えると、コーヒーやワインのように、産地ではカカオそのものの質やバリエーションも追求できるようになります。

今後もdari Kは、カカオの魅力を広げるイベントを開催していきます。
次回のイベント募集をお楽しみに!

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▼ショコラボン
6粒のうちの1粒は、ライムとオレンジを使用した、フルーツ発酵カカオで作ったチョコレート。

▼ カカオ豆から手作りチョコレートキット
カカオ好きには、ぜひ一度経験していただきたいキット。
たっぷり時間のある週末にどうぞ。



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