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空きビンをモチーフにしたデッサンや鉛筆画の描き方とテクニック!

 どうも。プロ鉛筆画家の中山眞治です。梅雨時は気分が晴れませんね。そんな時には、旬の魚の調理法でも考えましょう。

 イワシ・アジ・イサキが旬だそうですが、焼いて良し、刺身にして良しなので、おいしく食べて健康を保ちましょう。お酒のつまみにもピッタリですよね。^^
 
 さて、空きビンは、鉛筆アーティストにとって魅力的なモチーフの一つです。この記事では、鉛筆デッサンや鉛筆画で空きビンをどのように描くかに焦点を当て、具体的なテクニックや手順を解説します。

 さらに、空きビンをテーマにしたクリエイティブ(創造的)なアイデアや作品も紹介しますので、インスピレーション(ひらめき)を得るのに役立つでしょう。
 
 それでは、早速どうぞ! 

1 空きビンのリアルな描き方とテクニック


アンティークボトルの画像です


 空きビンは、その形や透明感が魅力的な、鉛筆デッサンや鉛筆画のモチーフとして人気です。しかし、リアルな描写をするにはテクニックも必要です。

 本章では、空きビンをリアルに描くための、具体的な方法とコツを紹介します。

(1) 空きビンの形と比率を把握する


  まず最初に、空きビンの基本的な形と寸法を正確に把握することが重要です。

 空きビンの胴体と首の比率、底の円の形、そして口の位置など、細部まで注意深く観察しましょう。これにより、描画の際に正確なプロポーション(比率)を維持することができます。 

(2) 光と影の捉え方


第2回個展出品作品 モアイのある静物 2000 F50 鉛筆画 中山眞治


 空きビンは、透明なガラスできているものが多くありますが、その描写には光と影の表現が鍵となります。

 光が反射している箇所や、透過する部分の影の複雑なパターンを注意深く観察し、それを描写に反映させることで、リアルな立体感を演出できます。

 尚、ガラスボトルの場合には、上の作品の中の右端のボトルにはっきり見られるような、濃い黒の「ピシッ」とした縦線が入っていることに注意しましょう。

 大きく縦に3本と、口近くにも縦に短く線が入っているのを確認できると思います。この濃い黒の「ピシッ」とした線や「ハイライト」を観察して捉えることが大きなコツと言っても過言ではありません。

 このような特徴は、すべてのガラスの空きビンに入っているので、その点をよく記憶しておきましょう。

 あなたの自宅で不要になった空きビンを取っておいて、光の当て方や合わせる他のモチーフによっても、新たな制作に活用できます。尚、この場合には、ラベルをきれいに剥がしておくと、簡単で描きやすくなります。

(3) 細部のディテールにこだわる


  空きビンの細部には多くのディテール(詳細)があります。

 例えば、ボトルのラベルや底部の文字、もしくは内側に映り込む景色など、これらの細かな部分を丁寧に描くことで、作品に奥行きとリアリスティック(写実的)さを深めることができます。 

 しかし、前述していますが、あなたが鉛筆デッサンや鉛筆画初心者の場合には、ラベルは剥がし、ガラスボトルに刻まれている文字などは省略しましょう。うっかり取り組んでしまうと、挫折の原因になるからです。^^

(4) 色合いと質感の表現


  鉛筆デッサンや鉛筆画では、色彩を直接的に表現できませんが、鉛筆の濃淡や線の質感を工夫することで、空きビンの表面の滑らかさや質感を表現することができます。

 特に、ガラスの光沢や透明感を出すためには、細かい筆遣いが効果的です。

 尚、ガラスの光沢を強調するために、背景に特に濃いトーンを配置することによって、何となく光っているではなくて、「輝いて見える」ようにすることも可能です。

 この先の「家族の肖像」という作品を参照してください。

2 空きビンをモチーフにした鉛筆画の作品集


ガラス製アルコールボトルの画像です


  空きビンはその透明感と形状から、鉛筆アーティストにとって魅力的な描写対象です。本章では、空きビンをテーマにした、さまざまな鉛筆画の作品を紹介します。

(1) 繊細な線を使った透明感


第1回個展出品作品 家族の肖像 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


  一つ目の作品は、繊細な線と影の使い方で空きビンの透明感を表現しています。鉛筆の質感を生かし、ガラスの光沢や内部の模様を再現しました。

 この作品では、細かいディテール(詳細)まで描き、観てくださる人に空きびんの繊細な美しさを伝えています。 

(2) 光と影を使った作品


第1回個展出品作品 胡桃のある静物 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


  この作品では、光と影を使って「空きビン」の立体感を表現しています。明るい光がガラスを透過し、複雑に反射しています。

 ここでは、鉛筆の濃淡を使い分けることで、空きビンの形状と質感を再現しています。 

 また、ボトルの左側にあるのは、「ガラス製のモチーフ」ですが、100円ショップを探し回り、運が良ければこのようなモチーフも見つけることができます。

(3) 光を受けて輝くビンの反射を缶に投影した作品


第1回個展出品作品 反射 1996 F10 鉛筆画 中山眞治


  最後の作品は、鉛筆画で空きビンと、手近なモチーフを持ち寄って描き、鉛筆の質感と筆遣いによって、空きビンの質感を表現しています。

 尚、この作品のように、反射を受け止める役割の「空き缶」などもモチーフに加えることで、一種風変わりな表現もできます。

 また、「目玉クリップ」でさえも、モチーフにできることを記憶しておきましょう。つまり、あなたの自宅にあるいろいろなものは、工夫次第で何でもモチーフとして制作できることを示しています。

3 空きビンを使ったクリエイティブなアートのアイデア


香水瓶の画像です

 空きビンはその透明感とユニークな形状から、多くのアーティストにとって創造的なインスピレーション(ひらめき)の源です。

 本章では、空きビンをテーマにしたクリエイティブ(創造的)な鉛筆アートのアイデアをいくつか紹介します。 

(1) ガラスの反射と模様を活かしたリアルな描写


第2回個展出品作品 灯(あかり)の点(とも)る窓辺の静物 2000 F100 鉛筆画 中山眞治


  空きビンの、ガラスに映り込む光や周囲の景色を取り入れたリアルな描写は、鉛筆アートの魅力を引き立てます。

 特に、光の反射やガラスの模様を正確に再現することで、作品に深みと立体感を与えることができます。 


蕨市教育委員会教育長賞 灯(あかり)の点(とも)る静物 2000 F30 鉛筆画 中山眞治

(2) 抽象的なアプローチでの空きビンの表現


  空きビンの形状や、透明感を捉えた抽象的なアート作品も魅力的です。

 形を自由に変形させ、トーンの変化や筆遣いによって空気感や精神性を表現することで、独自の視点から空きビンを描くこともできます。

 上の作品では、構図上の縦横の中心(黄金分割点)に「光」を据えて、「菱形の構図」を展開しています。尚、光を効果的に見せるためには、画面全体に「濃いトーン」が必要です。

 人は、このように暗闇に点(とも)る灯(あかり)を見ていると、「真実を語りたくなるような衝動や」「すがりたくなるようなぬくもり」のような、特別なイメージや効果も狙えます。

 尚、空きビンにはいろいろありますが、上の画像の右端にある「サントリーブランデー・XO」や、あるいは「ヘネシー・XO」「レミマルタン・XO」などの「平べったい美しいボトル」などは、制作が楽しくなりますね。

サントリーブランデー XO
ヘネシー XO
レミーマルタン XO

※ 因みに、XOとは「熟成年数」を指します。製品によっても若干熟成年数が異なりますが、およそ6~7年の熟成を得られた製品という意味になります。

参考:知っておきたいブランデーの「XO」とは? 高価買取 | お酒買取.com (bravo-one.co.jp)


(3) 空きビンを使った環境アートの創造


  空きビンを、環境アートの一部として取り入れるアイデアもあります。例えば、自然の中に配置し、周囲の景色との対比を通じて空きビンの存在感を引き立てることができます。

 このような作品は、自然物と人工物の融合をテーマにした深いメッセージを持つこともできます。 

(4) 空きビンを使った状況アートの創造


 夜更けの公園のベンチで、酔いつぶれた若い男性の手にウイスキーのボトルを持たせて、「失恋」というタイトルをイメージすることもできますよね。

 街灯の光を受ける、ウイスキーボトルを中心のモチーフにして、街灯の光を受けたボトルの輝きが、もの悲しい時の経過を伝えているような雰囲気を醸し出すこともできるのではないでしょうか。

(5) 空きビンをモチーフにしたシリーズ作品の制作


  空きビンをテーマにしたシリーズ作品を制作することで、その多様性と美しさをさまざまな角度から探求することができます。

 例えば、同じ空きビンを異なる照明条件や角度から描写し、その変化をアート作品に反映させることもできます。 

(6) 空きビンを擬人化させて制作する


 既述していますが、作品「家族の肖像」などのように、さまざまな形の空きびんを配置して、制作できます。

 あるいは、空きびんを複数配置して、「空虚な群像」というタイトルにしてみたり、小型の香水瓶の空きびんを使って、女性をイメージして、物語性を考えるという手段もあります。 

(7) 空きビンを使ったファンタジー世界の創造


  最後に、空きビンを使ってファンタジー世界の一部として表現するアイデアもあります。

 空きビンを、魔法の入れ物や幻想的な装置として描写し、架空の物語や世界観を創造することで、アーティストの想像力を存分に発揮することができます。

※ ファンタジーとは、空想や想像力によって生み出された物語や世界観を指す言葉です。 また、現実とは異なる非現実的な要素が含まれたフィクション作品やジャンルを指すこともあります。 例えば、魔法や神話の生き物が登場する物語は、ファンタジーと呼ばれることが一般的です。

4 鉛筆デッサンにおける空きビンの光と影の表現


香水の空きビンなどの画像です


 空きビンの魅力はその透明な質感と光の反射です。鉛筆デッサンや鉛筆画において、この光と影をどのように表現するかが重要なポイントになります。

 以下では、空きビンの光と影の表現方法と具体的な描画テクニックについて解説します。 

(1) 光の反射と透明度の理解


  空きビンの表面に当たる光は、その透明度や形状によって異なる反射パターンを創り出します。まず最初に、空きビンがどのように光を反射し、どの程度透明であるかを観察します。

 光の当たる角度や強さによって、ガラスの質感や光沢感が大きく変わることを把握しましょう。 

(2) 影の配置と質感の表現


  次に重要なのは、空きビンに生じる影の表現です。光の当たり具合によって、ガラスの内部に生じる影や外部の影の形状が異なります。

 これらの影を正確に捉え、鉛筆で細密に描写することで、空きビンの立体感と深みを演出することができます。影の柔らかさや濃淡を調整することで、質感の違いを表現しましょう。 

 また、A4サイズくらいの「黒い下敷き」を一枚購入して、その上にモチーフを配置することによって、素晴らしい景色が展開します。その影までを含めて作品にすることで、独特の世界観を構築できます。

(3) 鉛筆の質感と筆遣いの活用


  光と影を表現するためには、鉛筆の質感と筆遣いの使い分けが欠かせません。細かい線やハッチング、クロスハッチング(※)などを使って、ガラスの質感や光の反射をリアルに再現します。

 特に、光の当たる部分と影の境界を滑らかに描写することで、空きビンの表面の滑らかさや透明感を引き出せます。 

※ ハッチングとは、平行線を引き重ねていく技法であり、クロスハッチングとは、縦横斜めの4種類の方向からの線で面を埋めていく手法です。

(4) モノクロームでの表現に欠かせない光と影の対比


  鉛筆デッサンでは、モノクロームの描写なので、光と影の対比が一番重要な表現方法の「かなめ」です。鉛筆の濃淡を駆使して、空きビンの光沢感や透明度を最大限に表現することがポイントです。

 色を使用しない分、質感や立体感を強調するために、さまざまな描画テクニックを駆使しましょう。

 既述していますが、光を表現する際に、効果的な濃いトーンを背景や隣接部に持ってくることによって、ぼんやり光っているではなくて、「輝いている」ように描くこともできます。

 この鮮烈な対比によって、「油彩にも負けない」描写が可能になります。下の作品を確認してください。

国画会展 会友賞 誕生2013-Ⅱ F130 鉛筆画 中山眞治

(5) 実際の鉛筆デッサンの例と調整のポイント


  最後に、実際の鉛筆デッサンの例を挙げながら、光と影の表現の具体的な調整ポイントを確認します。

 完成した作品を評価し、必要に応じて光の角度や影の濃淡を微調整することで、よりリアルで立体感のある空きビンの描写を完成させることができます。

 この時点での特に留意すべき点は、「もっと光と影を強調できないか」と何べんも自らに問うてください。濃い色をもう一段濃くして、ハイライト部分を再度入念に「練り消しゴム」で拭き取ることが必要です。

 また、あなたの描く主役の空きびんへの陰影の施し方が中途半端な場合もあるでしょう。しっかりと濃いところは濃くする一方で、明るいところはより明るくすべく、「練り消しゴム」を丹念に使うということです。

(6) 画面深度を高める方法


 画面深度とは、「奥行き感」のことですが、その簡単な出し方は、前景を「薄暗く」・中景を「暗く」・遠景を「明るく」することで得られます。

 あなたも是非この手法を試してみてください。上の作品では意識してその手法を実践しています。

(7) デッサンがうまくいかないときの手段


第2回個展出品作品 暮らし F1 鉛筆画 中山眞治

 デッサンがうまくいかずに、困ることはよくあるものです。そんな時の克服方法を書きますが、決して推奨しているわけではありませんので、そのつもりでご覧になってください。

 例えば上の作品の、「醤油さし」で話を進めるとすれば、ボディー左右の輪郭が「対称」にならない、ということもあるでしょう。

 そのような場合には、モチーフの中心に縦の線を薄く引いて、うまく描けているラインの寸法を、中心線から図って反対側に「優しく軽く」点を打ちましょう。

 そんな具合に、上から下まで2cm間隔くらいで点を打ち、その後全部をつなげば、描くことができます。しかし、このやり方は、自宅でのみの手段と考えましょう。

 絵画教室でやってしまうと、絵画教室の講師の人々は「フリーハンド」による制作にこだわりがあるので、「気まずい雰囲気」にもなりかねないからです。^^ 

5 空きビンを使った鉛筆アートのステップバイステップガイド

 

 空きビンはその透明感と独特な形状から、鉛筆アーティストにとって魅力的な描写対象です。本章では、空きビンを使った鉛筆アートの具体的なステップを説明します。

家族の肖像 2022 F4 鉛筆画」中山眞治

(1) 材料の準備と空きビンの選定


  まず最初に、モチーフの空きビンを選びます。透明で形のはっきりした空きびんが最適です。

 また、デッサンに使用する鉛筆、スケッチブックや紙、消しゴム、を準備します。

 鉛筆の種類によっても、描写の印象が変わるため、適切な鉛筆を選びましょう。 それぞれのツールの詳細は、次の関連記事で確認してください。

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(2) プロポーションの確認と下描き


  空きビンの基本的な形やプロポーション(比率)を鉛筆で軽く下描きします。

 胴体と首の比率、底部の円形、そして口の位置を正確に捉えることが重要です。この段階では細部の描写には入らず、全体の位置・形状・大きさ・バランスを主体に制作を進めます。 

(3) 光と影の観察と描写


  次に、空きビンに当たる光と影を注意深く観察します。光が反射し、ガラスの透明度や内部の影がどのように見えるかを把握します。

 この情報を基に、鉛筆で光と影を正確に描写していきます。光の当たり具合によって形が生まれ、立体感が生まれますので、その表現に集中しましょう。 

 尚、特殊な描き方にはなりますが、別の手法による描き方も紹介します。この場合には、まずボトルの形状の輪郭を確定させた後で行います。

 その方法とは、その輪郭のボトル全体に、HBやBの鉛筆でクロスハッチング(縦横斜めの4種類の方向からの線)を使って、優しく軽いタッチで一旦塗りつぶします。

 そこへ、「練り消しゴム」を練って、先端を鋭い「プラスドライバー」や「マイナスドライバー」の形状にして、光っているところを、「抜き取り」ます。

 その抜き取ったところは、光っている部分として使いますが、それ以外のところへは、実物をよく観察して、さらに濃い色や、淡い色などを施して仕上げていくという手法です。

 この記事に載っている、筆者の作品の空きビン作品は、すべてこの手法を使って仕上げています。改めて各作品を参照してください。

(4) 細部の描写と質感の表現


 空きビンの細部を描写する際には、鉛筆の濃淡や筆遣いを使い分けます。細かい描写にはH系統の硬い鉛筆で、ガラスの光沢や模様などの細かいディテールを丁寧に描きます。あまりにも細かい部分は省略しましょう。

 尚、色の濃い部分や床との接地部分にはB系統の鉛筆で描写しますが、特に床との接地部分には、一番濃いトーンを使いましょう。

 ここが曖昧な場合には、しっかりと接地していないように見えてしまいますので注意が必要です。

 また、必要に応じて擦筆や綿棒、あるいは代用としてティッシュペーパーや指で擦るか、消しゴムを使用して、陰影の縁をなだらかにしたり、柔らかさや滑らかさを出します。 

(5) 最終的な仕上げと評価


  完成した鉛筆アートをよく観て、全体のバランスや細部の正確さを評価します。

 空きビンの透明感や形状がどれだけリアルに表現できているかを見極め、必要に応じて微調整を行います。この段階で、自身の作品に満足できましたら完成です。

 尚、デッサンや鉛筆画で上達したいとお考えの人には、日々の生活に短時間でも、毎日練習を取り入れることをオススメします。デッサンや鉛筆画は、当たり前ですが、練習しただけ必ず上達できるからです。

 この場合には、週に一度くらいは休日に、しっかりと時間を取って取り組むこともオススメです。

 ストレス解消・心の安定・創造力を高める・脳機能の老化を予防に効果的・老後の生き甲斐になるなど、メリットが盛り沢山です。この部分での関連記事には、次のようなものがあります。参照してみてください。

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6  モチベーションを保つ方法


(1) 最初に取り組む際の注意点


 ここが一番重要なのですが、制作を開始した当初は、「構図」だの「構成」だの「構想を練る」だのと、色々考えないで「楽しんで描くことが一番重要」であることを記憶しておきましょう。

 そのためにも、あなたが楽しんで描くことに集中できて、5作品ほど制作して「描くことにある程度慣れる」ことが必要です。
 
 そして、この場合には、できるだけ「複雑な形及び模様や柄」のあるモチーフは選ばないことです。「修行状態」になってしまい、挫折してしまうからです。複雑な咲き姿の花もそうですよ。覚えていてくださいね。^^

(2) 最初に学ぶべきは光と影の状態を観察すること 


 デッサンや鉛筆画の制作では、絵画教室へ行っているのであれば、石膏モチーフの各種(立方体・三角錐・球体など)で、しっかり練習しましょう。

 自宅で取り組む場合には、白い卵・白無地のカップ&ソーサー・白いマグカップなどがオススメです。 

(3) 上達の秘訣


  そして、難易度を徐々に引き上げるようにして、静物(花を含む)・人物・動物・風景の4種類のジャンルへ順番に取り組んでいくことで、上達していけます。
 
 花を描く際には、咲き姿のシンプルな白いチューリップや白いコスモスの「造花」から始めましょう。花はすぐにしおれてしまうからです。
 
 または、画像を参考にして描くのも良いのですが、「造花」といえども「実物」に取り組む意味は大きいものです。微妙な陰影を観察して、制作に取り込むことで、リアリティー(現実性)が増します。 

(4) 各種展覧会や公募展で入選以上を目指す際の「核心」


  そして、やがてあなたが、「5作品ほど描いて」描くこと慣れてきた段階で、「描く以上は各種展覧会や公募展にも出品したい」と考えるならば、より一層画面構成を引き立てられる考察が必要になります。
 
 そこで、「構図」を研究し始めることや、描く以前の充分な「構想を練る」ことも必要になりますので、その際にはこの記事の最終部分に掲載しています2つの関連記事を参照してください。  

 7 まとめ(空きビンを使った鉛筆アートのステップバイステップガイド)

コルク栓の付いた空きビンの画像です

 空きビンをテーマにした鉛筆アートを学ぶためのステップバイステップガイドをご紹介しました。

 空きビンはその透明感と形状から、鉛筆アーティストにとって魅力的なモチーフです。以下は、空きビンを描く際の具体的な手順とポイントをまとめたものです。 

・準備と下描き

描く空きビンを選び、鉛筆及びスケッチブックや紙と消しゴムを準備します。
プロポーション(比率)を正確に捉えるために、軽く下描きを行います。

・光と影の観察と描写

空きビンに当たる光の反射と影を注意深く観察します。
鉛筆で光と影を正確に描写し、立体感を表現します。

・細部の描写と質感の表現

空きビンの細部を丁寧に描写し、ガラスの光沢や模様を再現します。しかし難しそうなラベルや、ビンに複雑な模様がある場合には、省略しましょう。
鉛筆の質感と筆遣いを使い分けて、リアリティ(現実性)を追求します。

・最終的な仕上げと評価

完成した作品を評価し、必要に応じて微調整を行います。
空きビンの透明感と形状がリアルに表現できているかを確認します。

 
 このガイドを通じて、空きビンを使った鉛筆アートの魅力を探求しました。また、次のポイントも念頭に置いて、あなた自身の作品に取り組んでみてください。

・独自の視点と表現を加える

アート作品には個性が重要です。空きビンを描く際に、あなたならではの視点や表現を加えてみましょう。

・光と影のバランスを調整する

光と影のバランスが作品の印象を左右します。細部までこだわって、バランスを取りながら描いてください。

・継続的な練習と改善

鉛筆アートは継続的な練習が必要です。作品を通じて学び、次の作品に活かしていくことが大切です。そのためにも、日々の生活に短時間でも練習の時間を加えましょう。

 
 空きビンをテーマにした鉛筆アートは、その透明感と繊細さを通じて、観てくださる人に深い感動を与えることもできます。このガイドを参考にして、新たなアート作品の世界に挑戦してみてください。

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