「だれかに左右されてしまう自分は、もういない」DANRO卒業生インタビュー
人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと、世界は今よりもっと明るくなる。そんな創業者の想いから生まれた『深いつながりを紡ぐ、実践型対話スクールDANRO Summer』が2023年8月に最終回を迎えました。卒業生へのインタビュー記事を、数回に渡りお届けします。
今回は助産師を退職後、趣味だったカメラを仕事へ。今年の1月よりカメラマンとして活動を始めたkumiさんにお話を伺いました。
「自分とは」の繰り返しだった自分を卒業したい
ーーkumiさんがDANROに参加したきっかけについてお伺いしたいです。
kumiさん: DANROのことは前から知っていました。Instagramでフォローしていたフォトグラファーさんが一番初めのDANRO Summerに参加していて。DANROを経ての自分を発信されている中で、目に見えていい方向に向かっているのが感じられました。それで羨ましいな、と興味を持ったのがきっかけです。
ーーDANRO生の実際の姿を見ていると影響を受けますよね。すごく変化されていて。今回のタイミングで参加された理由は何でしょうか?
kumiさん:カメラマンとしての活動を始めて半年ほどのタイミング。はじめは目の前のことを一生懸命してなんとか活動していたような状況だったんですが、「上手に伝わっているのかな」「何を伝えたいのかな」など、自分を表現するにあたってどうしたらいいのだろうという壁にぶちあたったのが参加のきっかけとして大きかったです。
それで考えてみると、今までも「自分とは」というところで悩むことがたびたびあって、同じようなことの繰り返しをしているなと感じたんです。「今」向き合わないとずっと同じことが続いていく気がすると思いましたし、自分を表現するような仕事にもなったので、タイミングは今だな、と。
ーーなるほど。自分を振り返ったことがきっかけで参加に至ったのですね!さまざまなスクールがある中で、そこでDANROを選んだ決め手はありますか?
kumiさん:今思えば色々あるのかなぁとは感じるのですが、そこまで私の中で選択肢はなかったですね。なんとなくずっと、頭の片隅にDANROがあったんです。そのタイミングで卒業生のインスタライブを見て「やっぱりこれだな」と!
ーー向き合うならDANRO、と心のどこかで感じられていたのですね。どう伝えたらいいだろうとおっしゃっていましたが対面でお話しする際に感じられたことなのでしょうか?
kumiさん:というよりも、はじめはどちらかといえばSNSの表現かなぁ。SNSで集客してつながっていく、そのはじまりに悩んでいる部分がありました。
ーー自分を知ることでもっと上手に表現できるのでは、と考えられたのですね。
「ちゃんしなくてもいい」を実感として落とし込めた
ーーDANROの時間の中で参加する前と後で心境や状況の変化はありましたか?
kumiさん:まだ消化しきれていない感じはあるんですが、「どんな自分でも認められるようになった」という変化が一番大きいです。今もそうなんですが、こういう場になると「うまいこと話さないといけない」とか、「ちゃんと伝えないといけない」と考えてしまっていました。それから、伝えることでどう思われるだろうと気にしていましたね。その結果、発信してもいないのに、起きてもいないことを考えて発信できない状況に陥ってしまっていたんです。
ーーそこからどういった経緯で変化していけたのでしょうか?
kumiさん:DANROの時間では聴く、それから聴いてもらう、という時間がたっぷりあったのが大きいですね。“良い悪い”ではなく受け止めてもらえる時間を経験したおかげで、思ったままに表現できるようになりました。
ーー例えばどんなときにそれを感じましたか?
kumiさん:自分の中では思ったように表現できなかったな、と思うことでもフィードバックを受けて「あ、そういうふうに受け取ってもらえてたんだな」と感じることができたんです。その中には、いい意味で自分が想像もしないような返答もあって。
うまく言えなかったように感じても、”ちゃんと届いている”安心感を実感できたことで、ちゃんとしなくてもいいんだなと落とし込めたんです。完成形ではなくてもやってみよう、と思えるようになりました。
ーー以前は発信も「ちゃんとしなきゃ」と思ってしまっていたのですね。
kumiさん:他の人の発信を見ていると上手に発信している人や、想いを形にされている人を見ると「私はできてない」と比べて落ち込んでしまっていましたね。今も少しは残っていますが、不器用でも挑戦してみないと仕上がっていかないし、やってみよう!と発信できるように。
ーー発信しないと何も届かない世界で、少しでも外に表現できるようになったことで想いが伝わるようになる可能性が大きく広がりましたよね。何もしないのとは大きな違いがあるんじゃないかな、と思います!
それぞれの深さ、それぞれの場所
ーーDANROの時間の中で一番印象に残っていることはなんでしょうか?
kumiさん:DANROのワークの中で、1対1でビジョンを深めていくものがあったのですが、ぼやーっと見えているものがありながらも言葉が出ずに表現できなかったんです。それで言葉に詰まっていたんですが、相手の方が「そのままでいいよ」「自由に話して、表現していいよ」と言ってくれて。そこですごく楽になるのを感じました。
さっきの話にもつながるのですが、「ちゃんとしなきゃ」が無意識にあったんですよね。誰かに伝える作業でもないのに、言葉に詰まっている自分がいて。何気なく言ってくれた言葉だと思うのですが、その言葉をかけてもらえたおかげで「何を気にしているんだろう」とそこから、すごく解放されたような気がして。頭の中の表現も、そこからしやすくなった気がします。
ーーすごく、素敵なエピソードですね。
kumiさん:これまでずっと、周りからどう思われるかどうかをものすごく考えていたんですよね。今もなくなったわけでないけど「それによって左右される自分」はいなくなったような気がします。私はこうしたいんだ、と思えるようになった。
ーーそこが、kumiさんの変化のはじまりだったのですね。
kumiさん:DANROに参加したことで、捉え方の幅が広がりました。そういう意見もあるよな、そういうふうに考えるのってなんでなんだろう?と周りの意見が興味深くて、面白くなってきて。
ーー人と違う意見ではいけないというところから「面白い」へ変化があったんですね。そのワークはDANROの時間のいつごろあったのでしょうか?
kumiさん:はじめの「自己対話」の3回目ですね。
ーーそのタイミングで少し楽になれたということは、そのあとの「聴く」「質問する」というDANROの時間も心が軽くなった状態で参加できましたか?
kumiさん:DANROの時間がある時期はなんとなくちゃんと伝えなきゃ、はまだあったような感じがしていました。でも今思うと、他のDANRO生たちの深まっていっている感じや対話を深く感じている感じを客観的に感じられていた自分もいるなぁと。
「私はそこまで深くいけているのかな?」と感じることはあったとしても、そこで焦るとかはなくて。今までの自分だったら「私なんて」と思っていたと思う。でもそれに対し「そんなに深いところまでいけていてすごい!」と素直に思えていたんです。
人にはそれぞれの深さや場所があると思う。私は私で感じていた、それでじゅうぶんだったんです。
ーーそれぞれの人の深さや場所、という言葉がすごく響きました。「できないのはダメな自分」から、それも受け入れられる自分への変化が物凄いです。
kumiさん:私の中でのDANROで感じたかったことが「自己対話」だったので。
それを序盤に、早い段階で体感できていたんですよね。その自己対話深く感じられたのはDANROの安心感があったからこそだなと思います。
ーーハッとしました。「自己対話」がしたくて。今までインタビューさせていただいていてその先のなにか、を求めていらっしゃる方が多いなという印象でしたが、kumiさんの目的は「自己対話」でしたね。DANROは求めるものが違っても大丈夫。自分との対話がkumiさんのメインが終わった安心感もあるのかなと思いました。
kumiさん:そうなんです。みなさんが他の人との対話をすごく深めている感じがあって、私にはまだ見えない世界がありました。みなさんはその次のステージへ行かれているんな〜と、シンプルにすごいなぁ感じられていましたね!
ーー俯瞰で捉えられているからこそ、焦らないkumiさんでいられたのですね。「私が求めていた部分はココだったから、まだそこへは自分のペースで進んでいこう」というような。素敵だなと感じました。
kumiさん:ありがとうございます。
違う意見が怖くて、ずっと避けていたけれど
ーーkumiさんとお話ししてくださる空気感がやわらかくて心地いいなと感じています。DANROは一人だけじゃなく、たくさんの人の意見を聞けるから捉え方の幅も広がるんですね。
kumiさん:いろんな人たちとの関わりを今までは好んでしてきたわけではなくて、自分が「揺さぶられない」ような人たちを選んで過ごしてきたところがあると思っています。
「否定されたくない」という思いが強くて、違う意見があると否定されたように思ってしまっていたんです。それで、そういうような人たちは避けてきたんです。DANROのメンバーは否定じゃなくて年齢や性別もバラバラですし「異なる意見、考え」を持っている人たちではあると思う。今まで避けてきたような人たちも中にはいると思うんですよね。
でもみんなが認め合っていて、すごく心地よくて。だからこそ、否定するような発言が飛び交うようなことはそもそもないんですが、「他の意見がある」「そういう考え方もあるんだ」と私自身も受け止められたのかなと。
ーーすごく伝わります。違う意見を否定ではなくて「違うだけなんだ」と思えるのは、DANROでさまざまな人たちと出会えるからですね。
kumiさん:そうですね、最初に自分の過去を話すようなワークがあって話したら「面白い生き方をしているね」と言われて、「面白い!?」と驚いて(笑)自分では平凡だと思っていたので。それが幅が広がり始めた瞬間でもありました。
捉え方は本当にそれぞれなんだなぁと体感しましたね!本当に、対して面白い話してないんですが(笑)
ーーどんなお話だったのか気になりますね(笑)そんなDANROとは、kumiさんにとってどんな場所ですか?
kumiさん:あったかい。安心感。自然。
ーー最後にkumiさんにとって対話とは?と今聞かれたらどう答えますか?
kumiさん:対話って、キャッチボール的なものだと思っていたんです。横にボールを投げ合うような。でもそうじゃなくて、潜っていくような感覚があるものだなと感じました。
ーー確かに、一般的にキャッチボールをイメージすると思います。すごく伝わる表現でした。ゆるやかな空気が流れたkumiさんとの時間、すごく心地よかったです。素敵な言葉をたくさん聴かせていただきありがとうございました!
kumiさんについて
助産師の経験を活かし、ニューボーンフォトやファミリーフォトを撮影するフォトグラファーとして活動中。Instagramは<こちら>
DANROについて
「自分の人生最高だなと感じ、光輝く人で溢れる世界へ」をビジョンに掲げ、対話を軸とした事業を展開。日常に対話を、対話を文化にしていくため、実践型対話スクール、自己を探究する月額制コミュニティの運営などを行う。その他、子ども向け事業やBtoB事業等を行う。
Instagramはこちら
▼ 対話スクールDANRO 創業者の想いはこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?