血の繋がり

昨日は久しぶりに3つ下の妹に会った。
性格も好みも外見もあまり似てないと思っているのだけれど、それでも会うと自然と話が弾む。

お互い話が止まらなくて、でも自然と話しながら手足は動かせていて、お互いのフォローもしていた。例えば、次にどこの店に行こうかとか、何の食材を買おうかとか、料理の手順はこうだとかがすぐ出来る。欲しいところに手がある感じ。

話といえば、お互いの近況報告をして、軽い悩みのようなことを言い合い、しょうもないことを話す。

1番印象的だったのは、帰ってつけたテレビで大相撲がやっていて、妹はそれを見ると必ずおばあちゃん家を思い出すという話し。

うちの母は、私たちが小学生の頃パートに出ていたのだけれど、大体大相撲がはじまったくらいに帰ってきていたため、妹は大相撲を見るともうすぐお母さんが帰ってくる!と思っていたそうだ。

私も同感で、大相撲をみると、その時に流れていた夕食の匂いや厳しかったおばあちゃんから流れる部屋全体のちょっと張り詰めた空気感も一緒に思い出す。

私の祖母と母とは折り合いが悪くて、激しい嫁姑争いが繰り広げられていた。といっても、母が祖母からのイジメのような指導に耐えていたというものだけれど。

私は自然とお母さん派だったから、なんとなくずっとおばあちゃんを好きになれなかった。怖くて苦手だった。

でも、10年前に認知症になってすっかり変わってしまったおばあちゃんのことを今思い出すことが多い。

私たち姉妹の間でも、こうしておばあちゃんのことが話題にのぼる。

厳しかったけれど、気づくと一緒に築いてきた思い出が多かったなぁと思う。

家族とは、そういうものなのかもしれない。

私は、結婚して実家を出た。その時は何ともなかった。でも、出産を経験してもう少し近くにいたかったなとおもう。

なんだか、心細い。そうして、子供の成長を側で見せてあげられない罪悪感もある。一緒に過ごした思い出は大切だと思うから。私も子供におじいちゃんおばあちゃんとの思い出を作ってあげたいと思う。

一方で主人の方は、あまり祖父母と過ごした経験がないらしく私からするとサッパリしてみえる。

核家族化が進む中でどんどん親戚と関わる機会も減ってしまうのかなと思う。それはそれで、楽だけれど寂しい。

血の繋がりとは不思議なもので、何かを超越したり、そこでしか生まれない特別な力のようなものを感じるから。

昔父親が、家を出たがった私に「家族とは一緒にいるものだろ!」と言って叱ってきたことがあった。その時は鬱陶しく感じて嫌だった。でも、その言葉がずっと胸を離れずにいる。

妹は、春から地元に帰る。
結婚後しばらくしての決断。子供ができる前に帰っておきたかったみたいだ。

子供2人が遠くにいたら両親はきっと寂しかっただろうから、良かった良かったと思いつつ何だかモヤモヤする。

私はこのモヤモヤを抱えながらしばらく過ごすのだろう。故郷や両親に心を馳せながら、自分は今いる場所で頑張るしかないと無理やりにでも思い込ませてみた。


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