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まるで、すれ違いコントなハンバーグ作り!

アメリカに暮らしてわかる。
みんなバーベキューが大好き!!
どこのうちの庭にもバーベキューグリルがドンっと鎮座していて、なんなら1台ではない。ガスでさっと使えるタイプと、炭火を楽しむタイプと、スモーカーまであったりして、この暑い街でもせっせと外で肉を焼く。

あ!家にバーベキューグリルがなくても大丈夫。
近所の肉屋さんの駐車場には、大きいバーベキューグリルがあって、肉屋さんで買った肉をお安く、あなた好みに焼いてくれる。もちろん美味い。

これは私達が日本にいた頃の話。

日本にいたころ、私達は昔ながらの、平家で和室のみ庭付き(家庭菜園可)アパートに暮らしていた。
あれは雪も降ろうかっていう寒さの1月のこと。
古めのアパートは隙間風が通り抜け、外の気温がわかりやすい。
こういう日はあったかい煮込みハンバーグが最の高ってやつ!と思って、玉ねぎを炒め、ハンバーグを作っていた。
私達は2人とも料理も食べることも好き。こんなの美味しそうっていう妄想も好き。

「今日、何作る?」
と聞かれたので、キノコ混じりのデミグラスソースを妄想しながら、ハンバーグ焼くよ!と答えたところ、
「OK!手伝います。いってきます。」
と、彼が玄関から出て行く音が。
なんで?と思ったけど、彼は時々、外仕事をしてくれたりするから、何かそういうのかなって思って、しかも手が肉だらけなので、作業を止めることなく、多めに作って作り置きハンバーグにして、チーズのせたり、あぁん大根おろしもいいし、なんて考えてやってたら時間が経ってしまったのだろう。
彼が家の中に戻ってきた。
「レディです!」
レディとは?

なんと彼は庭でキャンプ用バーベキューグリルに炭火を起こし、準備万端。
「え?ハンバーグ、外で焼くの?」
「ハンバーガーはグリルして作るでしょ!」

彼の中に、冬の寒い日に煮込みハンバーグという定番はなかった。
しかも煮込みハンバーグっていう料理が、彼の中で、あんまり定番じゃなくて、私の言うハンバーグっていう料理を想像しづらかったのか、ハンバーガーって聞こえたのか。
とにかく、ハンバーグの形ってハンバーガーのパティだから、焼くと言ったらグリルだよね!となったわけだった。
私の中にも、ハンバーグをバーベキューグリルで焼くって考えたことなくって、まして焼くっていわれたら、フライパンじゃなくて、外でグリルだよね、なんてこんな寒い日に思いつかなかったもので。
結果、2人で笑いながら外に行って、ハンバーグを焼いた。もちろん寒くて、ハンバーグの片面焼けても、反対側が冷たくて、アルミホイルで覆わないと!ってなった、良い思い出。

それから、日本語の焼くの意味が大きすぎるっていうことを学んだ。
というか、英語の焼くが細分化されているっていうか。
フライパンで焼く(fry)、オーブンで焼く(bake、roast )、バーベキューグリルで焼く(barbecue)、お肉を直火で焼く(grill)、パンを焼く(toast)、などなど。
焼くという単語って何かアメリカで重要なんだろうなって思わせる。細部まで行き届いた単語たち。

彼も日本の米に関して、米を研ぐ「なんで洗うじゃないの?」、米を炊く「なんで蒸すじゃないの」、米が炊けた後に少し蒸らす「さっきから蒸してたのでは?」など、バリエーション豊かな表現に、なんでなんでが止まらなかったので、やはり重要なものって、たくさん表現したくなっちゃうんだろうな、なんて思いました。

結局のところ、炭火で焼いたハンバーグで作ったハンバーガーは美味しかった。チーズをのせて、少し溶けたところで、パンにのせて、トマトと、焼いた玉ねぎとキノコ乗せたら最高で、冬でも夏でも美味しい!
ハンバーグのもとはいっぱい作ったので、後日、煮込みハンバーグも作りました。

ちなみに、アメリカでハンバーガーのパティ作る時って、つなぎもなにもなく、ひき肉をいい形にまとめて、バーベキューでグリルする。それだけで美味い!
グリルの力!!
たまには庭で焼いて、ハンバーガーいかがでしょう?


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